【初公開!】モノタロウが新卒社員に贈った本6冊
※本記事の内容は取材時のものであり、組織名や役職等は取材時点のものを掲載しております。
みなさんが新社会人に読むべき本を薦めるとしたら、何を選ばれるでしょうか?
モノタロウでは毎年、新卒社員の入社初日に、本を配布しています。なぜなら、社会人としてのスタートに当たり、基本の意識や知識として持っていて欲しいことがあるから。そして、入社後も学ぶことを続けて欲しいという思いを込めて。
代表執行役の鈴木が本を配布することを始め、現在はその思いを引き継いで、常務執行役 管理部門長の甲田が選んだ本を、人事担当者から手渡しすることが恒例となっています。
本ブログでは、2021年新卒に贈った6冊をご紹介させていただきます。
甲田によると、本選びのポイントは2点。
1つ目は、社会人として生きていく上で指針になるもの(特に迷いが生まれたときなど)、2つ目は、モノタロウで働いていく上で触れておいた方が良いと考える、ビジネスに関するもの。具体的には、「イノベーション」、「ダイレクトマーケティング」、「テクノロジー企業の作られ方」を考えたそうです。
新社会人だけでなく、既に社会人として働いている方や、これから社会人になる学生さんにも役立つ本かと思います。もし気になる一冊があれば是非お読みいただき、何かのヒントや気づきにしていただけると嬉しいです。
1冊目:『スタンフォード大学名誉学長が教える 本物のリーダーが大切にすること』(ジョン・L・ヘネシー著)
新卒にリーダー論の本?と思う方もいるかもしれませんが、アメリカの中流家庭で生まれ、名門スタンフォード大学で学長を務め、起業も経験した著者の、リーダーシップ論を通じた「人間としてどう生きるか」の考えが伝わってきて、読むと元気になる本です。
「謙虚さがあるからこそ、自分の弱みが分かり、それを補完できる」、「なりたい自分とは実践によって実現される」といった自己信頼の考え方や、「どんな立場でも、学びを止めてはいけない」という生涯学習者としての姿勢を持って、様々な経験と研鑽を積み、モノタロウという会社や社会のリーダーになって行って欲しい、そういう思いを込めた1冊です。
2冊目:『経営者になるためのノート』(柳井 正著)
次にご紹介するのも、1冊目と同様に、社会人として生きていく指針として元気が出る本。ほぼ、一からファーストリテイリングという世界的企業を作り上げた同社の柳井代表取締役会長兼社長が、「経営」について考え抜き、整理されている本です。迷ったときに改めて読み返すと、背筋が伸びて、再び頑張ろうと思えます。
「ノート」というタイトルの通り、線を引くだけでなく、空白部分に書き込んでいくことができるため、本と対話し、自分なりの気づきを蓄積していって欲しいと考えています。
3冊目:『繁栄のパラドクス 絶望を希望に変えるイノベーションの経済学』(クレイトン・M・クリステンセン著)
こちらは、イノベーションの大家と言われた故クレイトン・クリステンセン ハーバードビジネススクール教授が最期に弟子と書かれた「市場創造型イノベーション」に関する本。これまで当たり前だと考えられていた「不便」を、誰かが「解消されるべきもの」と再定義して、「無消費者」を「消費者」に変えて市場を創造し、その試みが経済発展に繋がっていく様が描かれています。
モノタロウの成り立ちがそうであったように、ビジネスにおけるとても重要な視点で、いつも考えておいて欲しいこととして、新社会人に読んでおいていただきたい1冊です。
4冊目:『ザ・マーケティング【基本篇】──激変する環境で通用する唯一の教科書』(ボブ・ストーン , ロン・ジェイコブス 著)
4冊目は、当社に限らず多くの企業のビジネスで重要な要素となっているダイレクトマーケティングについて、基礎を学べる書籍を。
ボリュームはありますが、アメリカの大学等で教科書となっていることもあり、全体を理解しやすくなっています。顧客に行動してもらうために何が必要かを考える基礎として配布をしています。
5冊目:『グーグル ネット覇者の真実 追われる立場から追う立場へ』(スティーブン・レヴィ著)
検索エンジンにとどまらず、様々な情報テクノロジーによって世の中を変えていっているGoogleも、2人の青年の発想と技術から始まり、様々な困難への挑戦と克服を経て今日に至っています。「千里の道も一歩から」。
今後も、モノタロウとして、社会を良い方向に変えていく試みを続け、しっかりと事業を成長させていこう、その思いを改めて持つ上で、Googleの生い立ちを辿ることは参考になります。
6冊目:『さすが!と言われる ビジネスマナー 完全版』(高橋書店編集部 編集)
最後に、社会人の基本の1冊としてビジネスマナーの本を。
モノタロウの行動規範の1つに「他者への敬意」がありますが、周囲と信頼関係を築き、仕事で結果を出していくためのベースとして身に付けてもらいたいと考えています。
2021年度新卒社員に配布した書籍6冊をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
当社では入社初日、この6冊の本の他に、モノタロウの商品カタログ(2021年春号だけで13冊!)をまとめて渡すということも恒例になっています。
当社のカタログは1冊あたりのページ数も多く、13冊となると新入社員はその量に圧倒されていますが、自分の会社で扱う商品を知り、そのボリュームを感じてもらいたいという思いとともに、続けていることの1つです。
また、冒頭でも書いたように、「学びを継続すること」が重要だと考えています。
そのメッセージが込められているのが、毎月全社員に支給される自己研鑽手当や、図書の貸出制度。社内の本棚には業務に必要な内容だけでなく、視野を広げたり新たな知識を得たりできる書籍が多くがあり、社員はそれらを自由に借りて読むことができます。
仕事が忙しいと本を読む時間がなかなか取りにくくなることもありますが、この記事をきっかけに、ぜひ1冊手に取っていただければうれしいです!