monopoの新たな支社がパリに。プロデューサー友谷朝子が「monopo Paris」を立ち上げるまで。 - Vol.7 「Webサイトと初仕事」
2023年秋頃、クリエイティブエージェンシーmonopoは、パリに支社monopo Parisをオープンさせる。ロンドン、ニューヨーク、そしてサイゴンに続く5つ目の都市に進出することになるけれど、すごいスピード感じゃない?そもそも、なんでパリ?
「パリでチャレンジしたい」と自ら立ち上がり、monopo Parisのファウンダーとなったmonopoプロデューサーの友谷朝子(ともたにあさこ)さん(以下、朝子)。monopo Londonのコーファウンダーであるアートディレクター/デザイナーのメラニーさん、ストラテジストのマテイスさん(両者、以下敬称略)とタッグを組み、パリに拠点を置いて奮闘中。
3人に定期的にインタビューしながら、この海外支社設立プロジェクトを追いかける。
今回はついに最終回!
(インタビュー・執筆:monopo Tokyo PR Tsubasa Kamioka)
友谷朝子らしさを全開にしたWebサイト
ついに完成したmonopo ParisのWebサイト。monopoのVIの一つでもあるグラデーションは「夕焼けが好き」という朝子の好みからカラーリングを決定。コーポレートWebサイトという枠はありつつも、アペロモードというスペシャルバージョンを搭載している。選択するとオリジナルのBGMが流れたりカーソルに絵文字が登場したりと遊び心あふれるモードに!
オリジナルBGMは全3種類。音楽に関わり続けていきたいという朝子の想いが反映されている。
朝子:「手伝ってもらったロンドンメンバーのステラやメラニーに『あさこをWebサイトにしてみたら?』って言ってもらって色々決まったんだよね。もちろん実績紹介ページを見てもらいたいんだけど、それ以上にmonopo Parisってどんな人がいるんだろう、どんなコミュニティなんだろう、会ってみたいな、と思ってもらえるようなテーマパークみたいな遊び心満載のサイトにしたんだ!」
朝子らしさを詰め込んだmonopo ParisのWebサイトはawwwardsとCSS Design AwardsのWebsite Of The Dayも受賞。ぜひ足を運んでみてほしい。
記念すべき初仕事たち
早くもmonopo Parisでは様々なプロジェクトがローンチ、進行している。
記念すべきパリでの初仕事について朝子に語ってもらった。
ヨネックス アスリートインタビュー Beyond What I See シリーズ
ヨネックスがグローバルで展開しているアスリートの素顔に迫るドキュメンタリーシリーズ。
monopo Parisの記念すべき初仕事のひとつだ。フランスのボルドーとオランダのアムステルダムにてそれぞれ撮影を実施。この撮影メンバーにもすでにmonopoらしさが現れていたと朝子は言う。
朝子:「お話をいただいた時にコミュニケーションがしやすい、通じ合ってる監督さんにお願いしたいな!と思ったんだ。そこで思い浮かんだのがmonopo TokyoのOGでもあるゆかちゃん(山口祐果)だった。クライアントチームは日本語メインだったこと、そして繊細なドキュメンタリータッチなアプローチをとった企画だったことから声をかけてみたんだ。彼女は普段日本で活躍しているんだけど喜んで飛んできてくれたし、実際にクライアントと監督間でも密なコミュニケーションがとれて正解だったと思う。
現地クルーもJapaneseクライアントでJapaneseディレクターと一緒にやる、というシチュエーションを楽しんでくれていて人の繋がりで広がっていくmonopoらしさを感じたハッピーな現場だったよ!」
オニツカタイガー×鉄腕アトム ローンチイベント
もう一つ、同時期に走っておりmonopo Parisの初仕事と言えるのがこちらのプロジェクト。
75周年を迎え、鉄腕アトムとのコラボレーション・カプセルコレクションをリリースしたオニツカタイガー。記念すべき年の幕開けを祝福すべく、パリで1870年から愛され続けている老舗デパート、サマリテンの一階にて一ヶ月間のポップアップを開催。
monopo Parisは、このポップアップストアのローンチイベントを実施、合わせて一部のインフルエンサーを一夜限定の「鉄腕アトムレストラン」に招いたディナー会も開催した。
日本のブランドを海外で盛り上げる、monopoらしいプロジェクトだ。
ー 日本発のクリエイティブエージェンシーとしてかなり印象的なプロジェクトになったのでは?
朝子:「日本で有名なもの二つでわかりやすいよね!しかもオニツカタイガーは神戸で生まれたブランド。関西人としてパリにいながら関われただけでなんか親近感だし嬉しかったな! 実はオニツカタイガーのパリ店ではあまりアクティベーションをしてきていなくて、75周年のタイミングでこのイベントを実施したんだ。なのでマーケットがわからなくて最初はコンシューマーリサーチからしていったんだよ」
親日家の多いフランス、実際の調査では上の世代は鉄腕アトムを知っている人が多く、逆に若い世代はオニツカタイガーは知っている人が多い。が、トータルでは鉄腕アトムを知っている人の方が多そうだと言う結果に。そこでイベントでは鉄腕アトムがパリにやってきた、というストーリーの中にオニツカタイガーの75周年や歴史を散りばめる形をとった。
朝子:「ローンチイベントの後のプライベートディナーでは、レストランTakutoとコラボして、お店にインフルエンサーを招いて楽しんでもらうイベントだったから色々な工夫をしたんだ。アトムって7つのパワーを持っているんだけど、それに沿ってオニツカタイガーの歴史やアイデンティティを紹介するようなコンテンツを作ったり、ケータリングのメニューカードに日本語のフレーズカードをランダムで入れたんだ。お腹いっぱい、とかおかわり、とかを日仏英で紹介して、初対面のインフルエンサー同士の会話のきっかけになればなと入れたアイデアだった」
ー 朝子らしい気遣いにあふれているね。
朝子:「一緒にやったロンドンチームからもたくさんアイデアをもらいながら作って行ったんだ。色々なグッズを作っていくのも大変だったけど楽しかった。日本らしいものをと思ってオリジナルのガチャガチャ(カプセルトイ)を作ったり、パンフレットやショットグラスにステッカー。ケータリングもアトムにちなんだオリジナルメニューを作ってもらったんだよ。実はオニツカタイガーさんとは今も別のプロジェクトが進行中、お楽しみに!」
パリから発信していくこれからとは
monopo Parisを立ち上げると決めて動き始めてから、改めて自分が日本人であることをよく考えるという朝子。これからのmonopo Parisが目指していくべき方向がすでに見えはじめている……?
朝子:「本当に仕事はご縁だと感じてる。マルニのプロジェクトもロンドンで知り合った人から相談がきたり。特にファッション関係のお仕事は自分にとってもいいインスピレーションの場になってるかな。でもファッションに限らず色々なことにチャレンジしていきたいと思ってる。今、自分がパリやヨーロッパの日本人クリエイティブの中でハブになれるんじゃないかなって思ってきていて。一般的な通訳さんよりは現場のことも理解しているし、自分のことを痒いところに手が届く人と思ってもらえてきている。
それに今、日本からヨーロッパに進出しようとしているブランドやメーカーが最初にパリを選ぶ流れがきているように感じるんだ! 実際にそういう人たちと幸運なことに知り合えている。パリで出会うことで、お互いに日本で「はじめまして」をするよりも親近感があって密度が濃い気がするんだよね。その流れの中でやっぱり自分は日本人で、日本の良いものを世界の人にもっと知ってもらうお仕事って楽しいし、いいなって思ってる!」
連載の最後に
全7回に渡ってお送りしてきたこの連載。今回、monopo Parisの初仕事をお届けして最終回となります。いかがでしたでしょうか?同じmonopoグループでありながら、各支社でキャラクターが違うのもmonopoの特徴です。本シリーズでmonopo Parisと朝子の想いが伝われば幸いです。
これからもmonopo Parisはパリからグッドバイブスな音楽と共にクリエティブの力をお届けしていきます。
日本からのご相談も大歓迎です、ぜひcontact@monopo.parisまでお気軽にご連絡ください。
それではみなさま、またお会いしましょう、à la prochaine !
monopo Paris Instagram: https://www.instagram.com/monopo_paris/
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