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【イベントレポート】monopo session vol.17 突き抜けたWebクラフトはどのように生まれたのか? -mount inc.米道 昌弘さん 岡部 健二さん-

6月29日(火)に弊社オフィスにて開催されたmonopo session vol.17の様子をお届けいたします。今回のSENPAIは、数々のWeb/デザイン/広告賞を受賞してきた「mount inc.」より、アートディレクター米道さん、テクニカルディレクター岡部さんのお二人。突き抜けたWebクラフトはどのように生まれていくのか、実際のプロジェクトを紐解きながらお話いただきました。

monopo sessionとは、社内外の「SENSEI/SENPAI」をお迎えし、プロジェクトの裏側を深ぼりながらプランニングやクリエイティブについて学ぶトークセッションです。実際のプロジェクトをもとにお話を伺う関係上、非公開のイベントとなります。そのためこちらの記事でも、一部を抜粋してお届け。「もっと知りたい!」と思っていただけた際には、ぜひご参加をお待ちしております!

SENPAIのご紹介

米道 昌弘 Art Director
コンセプト作りから企画、編集、情報設計、素材のディレクション、デザインなど、実装以外のウェブ制作に関することはだいたいやっています。ちくちく泥臭く制作するスタイル。

岡部 健二 Technical Director
学生時代にFlashに出会い、そこからずっとWebサイトを作り続けています。新しい「つくりかた」を考えるのに興味があります。

モデレーター紹介

宮川 涼 Creative Director/Engineer
ブランドとユーザーをつなぐコミュニケーションの企画から、クラフト、世の中にどう広げるかまで、横断的にディレクション・制作しています。 漫画・映画・音楽・テレビ・ラジオがめちゃくちゃ好き。

関わってくれた全ての人が誇りに思えるプロジェクトに

今回は有観客での開催となりました

今回はmonopoオフィスにて有観客での開催となりました。告知開始時から応募が殺到し、最終的には抽選で20名をご招待。オンラインでの参加者数も300名超えと、大盛況のなかスタートです。

mount inc.は、Webサイトの企画・制作を主に手がける会社。コンセプトの策定からコンテンツの作成まで、そのブランドや企業らしさを大切にしたWebサイトの設計が特徴です。キャンペーンサイトやプロモーションサイト作成のイメージがありますが、今回はコーポレートサイトやECサイトなど、幅広い事例をご紹介いただきました。

mount inc.が手がけるWebクラフトといえば、その圧倒的なクオリティが印象的。日々ものづくりと向き合う上で、大切にしていることを6つ教えていただきました。

①どの局面においても一定水準以上のクオリティを保つこと
②クライアントに対して誠実に向き合い、よく聞き、よく話し、共感し、期待以上のもので返すこと
③作っている人全員が自分の領域や裁量をもち、同じ方向を向いて作ること
④できるだけ効率的に健康的に、プロジェクトマネジメントすること
⑤モノに触れたユーザーに伝えたいことが届き、何かしらを残せること
⑥できたモノに対して、みんなが誇れたり堂々としていられるものであること

言葉にすると当たり前のようでも、これらを常に実践するのはとても難しいはずです。常に進化し続けるクオリティの高さは、真摯なものづくりへの姿勢から生まれているのでしょう。

1個1個を丁寧に作ることが文化でありスタイル

会社についてご紹介いただいたあとは、セッション直前にローンチされた話題のサイトについて伺いました。提案資料やモックアップをベースに、プロジェクトの進行方法や企画の考え方、アプローチ方法が解き明かされていきます。こんなに教えてもらっていいのかと、こちらが不安になるくらい濃いお話の数々です......。

なかでも初期企画提案が終わった時点で技術検証が始まる速さには、一同驚きを隠せませんでした。また、検証のために作られるモックアップの数も膨大なもの。やはり素晴らしいクラフトの裏には量の積み重ねがあり、そして丁寧な進行が大切だと思い知らされます。

高いハードルにどう向き合っていくか

実際に使ったBlenderを見せていただきました

TD岡部さんからは、「POLA Mother’S Day」について。実装での苦悩やチャレンジなど、試行錯誤を経て作品がブラッシュアップされていく様子を紹介していただきました。

実はこのプロジェクト、プロトタイプの時点でクライアントから合意いただいていたものの、このままで本当に良いものができるのかと岡部さんは悩んでいたのだとか。しかしそこで自分を納得させることなく、改善を重ねていったそうです。質の高いクラフトの裏には、最後まで良いものを突き詰める苦悩と、妥協せずに手を動かし続けるこだわりがあるのだと実感しました。

義務感でインプットをしている

質疑応答も盛り上がりました

最後に質疑応答を。会場でお伺いした5つのなかから、1つをご紹介します。

品質を上げるために、組織でやっていることと個人でやっていること

AD米道さんは、「品質は、文化と個人のチャレンジによって担保されている」と言います。そのなかでも特筆すべきは、代表のイムさんによる社内プレビュー制度。クオリティ担保のために、クライアント提案前に社内からのGOを得ることが必須なんだとか。

TD岡部さんは、「常に新しい角度の案件を担当しているため、いつでも対応できるようにもはや義務感でインプットをしている」とのこと。文化から醸成される個人の目線の高さを感じました。

さまざまな質問に丁寧に対応されるお二人

セッション終了後には懇親会を開催。さらに込み入った質問やプロジェクトについてのお話を伺うことができました。

今回はmount inc.に根付いたものづくりに対する真摯な姿勢と、丁寧なプロジェクト進行について勉強させていただきました。米道さん、岡部さん、ありがとうございました。

monopo sessionは毎月開催を予定しております。
詳細はTwitterFBにて。フォローをお待ちしています!

執筆:松村 広則(monopo Tokyo PR)
撮影:馬場雄介 Beyond the Lenz (https://www.instagram.com/yusukebaba)

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