合気道は本当に使えないのか?!①
武術研究家モノノフです。
合気道について書いていきましょう。あくまで僕の主観的な意見ですが、反論のある方はコメントに書いていただければ、返信します。
合気道については、やれやらせだの、実戦では使えないだの言われている。僕の意見を言わせてもらうなら、ちゃんと教えを理解できて実戦で使用できるなら合気道は使える。むしろ、刃物や多人数を想定した練習をしているので、むしろ実戦的と言えるだろう。しかし、ちゃんと教えを理解できて実戦で使えるレベルまで昇華できている人がおそらく合気道界では数人と言わざるおえない。つまり、結論を言うと
『合気道は使えるが、使えるひとが異常に少ない』
と言うことになる。僕の中では99%以上の合気道家は実戦では使えない。
やらせの件についてもやらせをしているところもあるが、技術としては間違いなく本物だ。やらせっぽく見えるのはプロレスにも共通するところがあるが、自分で飛ばないと痛いのだ。それを知っているのでずっと練習している弟子は自ら飛ぶのだ。飛ぶというのは受け身をとっているということだ。プロレスもわざと技を喰らってると言うひともいるが、しっかり正面から受けた方が怪我が少ないのだ。中途半端に避けると変なとこが当たってむしろ怪我をしたり、場合によっては死に至る。あと根本的にプロレスはストロングスタイルと言って相手の技を受け切って勝つことをよしとしているので、そのあたりがやらせと言われる由縁だろう。それをわざとと言うのはボクシングをしているひとに「なぜ蹴らないのか?」と言っているのと同じでそう言うルールだからだ。それを否定するのは野暮と言うものだ。
さて、前置きが長くなってしまったが、合気道が素晴らしい技術で本物なのに何故このようなことが起きているのか、それの根源にあることがある。それは、
武道家は圧倒的に馬鹿が多いのだ
もちろん全員ではない。学者のひとも医者も歯医者も知っている。医者や歯医者が賢いとも限らないが、ものの例えだ。
しかし、圧倒的に馬鹿が多く、学者気質のひとは総じて身体の方が弱いのだ。ひとを倒すというのは物理的な問題をはらんでいるので、身体が弱いというのも問題になり得るのだ。
僕がものすごく尊敬している武道家の一人、塩田剛三先生はどうだろうか。板垣恵介先生が描いているグラップラー刃牙のシリーズで出てくる渋川剛気のモデルとなった人物だ。155cm45kg程度の体躯とされている。小さい。圧倒的に小さい。しかし、実力は間違いなく本物であり、合気道を実戦で使えるレベルの数少ない合気道家であろう。塩田剛三先生は小さいが決して身体は弱くない。体幹の筋肉に関してはモンスターレベルであろう。
木村政彦という柔道家を知っているだろうか?全盛期は筋骨隆々の柔道家だ。15年無敗というむちゃくちゃな人物だ。向かう所敵なし。「木村の前に木村なく、木村の後に木村なし」と言われている。このひとと腕相撲をして五分だったと言われている。拓殖大学で同級生だったそうだ。(当時の拓殖大学はどうなっていたんだ?!)インタビューでは木村政彦本人が実際は負けていたと言っていた。「塩田は強かった。小さい身体のどこにそんな力があるのかと思った。」という動画がある。塩田先生は小さいが身体は弱くない。しかも、身体の使い方が抜群にうまかったのだ。
身体が小さいと身体が弱いは意味が違うのだ!
武道家が馬鹿が多い問題点についてお話していこう。
それは言葉の定義づけができていなかったり、それが今、何故できたかを物理学的や生物学的に考えないところだ。
倒せたらいいだろう
そう思った人は要注意だ。だから、技術が理解できないのだ。これは今何が起こってどういうことがあったからどうなったのかが説明できないからなんとなくで弟子に教える。師匠もわかっていないのに弟子はいよいよわからないのだ。そんなことが行われているから合気道家の99%以上は使い物にならないということになっている。養神館の教え方は本当によくできていて教えの通りに動けばある程度相手に効いてしまう。そこで何が起きて何故技が効いたのかを考えなければそこ止まりなのだ。
ただ、ここには道場経営の問題などもはらんでいる。その真髄を教えたら弟子は自分で道場を開いてしまう。真理はそれほど簡単なのだ。僕は合気道は手品に似ていると思っている。トリックを知っているか知っていないかだけの問題なのだ。
僕が考える武術的な真理は非常に簡単だ。昔のひとができたのだ。難しい学術的な知識が必要あるはずはない。この文字面だけも勘のいいひとならわかってしまうほどに。しかし、それを学術的に説明できるレベルに理解することが、本当の理解するだと僕は考えている。コツがわかればそれだけで、打撃系の人なら圧倒的に打撃が重くなるし、ベストな位置で当たらなくても当たりさえすれば重いパンチになってしまう。そんな技術をその辺にいるヤンキーに教えようものなら大問題だ。悪用されてしまう。だからこそひとを選ぶ。
合気道を始め武術の真理についてはおいおい書いていくとしよう。僕も道半ばでまだまだ先があると感じている。あくまで現段階でと思ってほしい。合気道家として自分は二流三流だと思っているが、合気道を研究し、武術の本質を理解しているという内容であれば、99%以上の合気道家に勝っていると思っている。
武術の本質を掘り下げないと合気道は健康体操になってしまう。ほとんどのひとが健康体操になってしまっているのだ。それが悪いとは言わない。ヨガを習うようなものだ。それも悪くない。答えはひとそれぞれだ。
モノノフ