僕の考える合気の理想系
僕が大尊敬している塩田剛三先生という合気道家がいる。
これも理想系であり、岡本正剛先生という合気道家がいる。
これもまた理想系であり、佐川幸義先生という合気道家がいる。
これもまた理想系であった。
合気道は理論があって、そのあとは自分の体格や、身体の性質にあった形に変えていく。自分のスタイルを作るという作業になるのだ。
最終的には自分のスタイルになり、上記の先生方は完全に自分のスタイルでやっている。
僕は合気道の理論を解き明かしている途中になる。自分のスタイルなどまだ先も先の話だ。なんなら新型コロナウイルスの関係で道場にも通えていない。
研究は毎日毎日している。
そして、この尊敬している先生は皆さん亡くなられている。
生きているうちにお会いしたかった。
御存命で素晴らしい技を持っておられる先生がいる。
その先生の名前は
千野進先生
だ。
先日、塩田剛三先生のお孫さんの塩田将大さんの動画に出ていた。
久しぶりに千野先生の動画を見たが技がキレッキレであった。
塩田剛三先生の最後の内弟子と言われているひとだ。
他にも技が切れるかたはおられるのだが、
千野先生は別格である。
しかも、姿勢を重視した技は僕の理想であった。
前後編に分かれていて、前編は技を見せているのだが、後編では技の解説をしている。この後編が非常に見所が多い。全合気道家は見るべきだと僕は思う。
後編で非常に大事なことを言われていた。
「姿勢を正しくすれば、あとは勝手にそうなる。」
僕が考えているのはこれだ。
相手が明らかに自分の力の反作用の力で飛ばされている。
明らかに千野先生が不利な体勢でも、相手が力をかけると飛ばされている。
そしてこんなことも言われていた。
「足の親指とか、腰とか、肩とか注意されるとそこばかり気にしてしまうけど、それは違う。あくまで全体のバランスが大事。」
という旨の話をされていた。
僕もそう考えてきたし、その方向で間違いないのだと教えていただいたようだった。
全くお会いしたこともないし、人柄も知らないが、
僕はこのひとの方向性の技や理論を解き明かそうとしている。
毎日毎日研究していると前述したが、それは姿勢の研究をしている。
身体の中を力が流れているのだ。その感覚を持てば、いつか答えにたどり着けるのではないかと思っている。