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医療は疲弊しています
みなさんは日本の医療についてどう思っておられるでしょうか。高いとか待たされるとか思っているかもしれません。社会保険料が高過ぎると思っているひとも多いでしょう。ネットでもそういうことに対する愚痴を多くみます。しかし、それ以上に日本の医療が格安で優秀かを知っておいてほしいと思います。
アメリカは医療が高い国ではありますが、2022年のデータによると単身者プランで月々659ドル、家族プランでは1872ドルとなっている。1ドル155円としたら、それぞれ月々102145円、290160円だ。
みなさん医療を常に受けられる環境を作る適正価格はこんなものなのだ。アメリカの物価が高いと言っても日本で医療を受けられるのは格安と言える。ちなみにこれに歯科は入っていない。歯科が入るともっと高くなる。
このお金が毎月払えないと、事故があったり急に倒れたりしても救急車も呼べないし、病院に行っても治療をしてもらえない。ちなみにアメリカで自己破産の理由の1位は医療費だ。
ヨーロッパでは税金が高いが医療を無料で受けられるというものがある国もある。だが、そういった国で初診を受けられるのは数ヶ月後などザラなのだ。あなたはお腹が痛い、歯が痛いとなって数ヶ月後に診ますとなったことがあるだろうか?日本は本当に優れていると僕は思う。
そして、みなさんはわからないかもしれないが、保険診療は点数で決まっている。医療費が上がっている上がっていると言われているが、医療を使う人が増えているだけで保険点数はそんなに上がっていない。この数年で20%は物価が上がったと思う。人件費も大きく上がった。しかし、保険点数は数%しか上がっていない。つまり病院としての稼ぎは下がっているのだ。
最低時給を1500円にという声がある。それはいいと思う。しかし、最低時給をそうするならば国家資格所持者はもっと高くないといけない。今の保険点数はとてもじゃないがその時給を払うことはできない立てつけになっている。ではそうなるとどうなるかというと医療というリスクがある仕事を無資格のひとと同じ時給ですることになる。誰がそんなことをするのだろうか。
今、日本の医療は医療関係者の我慢の上で成り立っている。それももう限界だ。海外資本の薬の会社はどんどん日本から手を引いている。保険点数の薬価では儲けがないからだ。儲けのないものを作る理由はない。結果、出荷調整という名の元、薬が手に入らなくなっている。
医療の中で一番悲惨なのは歯科だ。30年前の物価を100とすると今の物価は150-160ぐらいになっている。歯科診療費は60前後になっていて、この数年の物価高で60を切ったかもしれない水準だ。そんな国は日本以外にない。
先日、歯科医師の友人に聞いたらマレーシアの方が歯の神経の治療の値段が高いらしいと言っていた。もう発展途上国と言われていた国より下なのだ。
保険診療が安い原因は財務省と厚生労働省のせいなのだが、あまりにもひどい。国は日本の医療を終わらせにきている。だが、医療費を上げた方がいいという声を政治で聞いたことがない。
昨今、直美が問題になっているが、そらそうなるわと思う。誰がリスク高くてお金ももらえないきつい仕事をするのか。ひと昔前ならそれでも頑張る人がいたが、現代の若者はそうはいかない。やる気のある医療関係者は海外に出て行くことになるだろう。