UMPC『NANOTE NEXT』にLubuntuを入れてSNS(Iceshrimp)を登録開放したメモ
登録開放できる公開SNSサーバーを建ててみたいなぁという思いと、自宅鯖を建ててみたいなぁという気持ちから、ちょっとやってみた。
自宅が備え付けのインターネットを使用中なので固定IPをどうするかという問題はあったが、その辺も含めて備忘録として残しておく。
今回選んだFediverse対応なSNSはIceshrimp。CatodonのベースとなっているMisskeyフォーク。インストール方法は前回記事とほぼ同じなので今回は記述省略。
UMPCの未開封品を2.2万円ほどで入手。
メモリ8GBでSSD交換可能なドン・キホーテの7インチUMPCだ。
3代目ということもあり値段の割に意外としっかり出来ている(気がする)。
サーバーとして動かしている現在の状態はこんな感じ↑
筐体
NANOTE NEXT
OS
Lubuntu 23.10
(LTSでないのはサウンド再生周りで色々試したため)
ドメイン
M.2 Type 2242のSSDが使えるということで、64GBでは少ないので240GBに換装してLubuntuを入れた(デュアルブート等は考えていないのでLinuxのみ)。
SSDはトランセンドのTS240GMTS420Sを4780円で購入。
裏蓋を小さめのプラスねじで開けて黒いカバーのあるSSDを挿し替えるだけ。
バッテリーはなくてもACアダプタだけで動くはずなので、バッテリー膨張等の問題が出てきたら取り外す予定(サーバーという都合上、電源挿しっぱなしになってしまうので)。
Lubuntuの入れ方は省略。USBメモリからライブ起動してデスクトップ上のインストールでいける(とはいえLinuxを自分で入れるのは初の経験だったけども)。
マウス、WiFiはそのまま問題なく繋がる。
幾つか問題は出て来るのでその辺を下記に記載。
ターミナル起動
System Tools → QTerminal
最初は画面が左90度ずれてるので右回転
(多分タブレット用のディスプレイが使われてるのだと思われる)
xrandr -o right
日本語入力
sudo apt update
sudo apt install -y fcitx-mozc
再起動しても横画面表示になるようにする&DPI調整
(7インチ1920x1200の場合)
sudo vim /usr/share/X11/xorg.conf.d/98-monitor.conf
--
Section "Monitor"
Identifier "DSI-1"
Option "Rotate" "Right"
DisplaySize 320 200
EndSection
---
サウンドを再生可能にする(ES8336)
sudo apt install -y --install-recommends linux-oem-22.04a
git clone https://github.com/yangxiaohua2009/custom-kernel
cd custom-kernel/ucm/ucm2_latest
sudo cp ./tplg/* /lib/firmware/intel/sof-tplg/
sudo cp sof-jsl.ri /lib/firmware/intel/sof/
sudo cp -r sof-essx8336 /usr/share/alsa/ucm2
sudo vi /etc/modprobe.d/alsa-base.conf
----
bash
options snd_soc_sof_8336 quirk=0x01
----
再起動
sudo reboot
ターミナル(QTerminal)を開く
alsamixer
F6
HeadphoneのミュートをMで切り音量を上げる
タッチパネル
そのままでは使えないが、特に利用する必要がないので放置。
CUIモードについて
init 3でCUIモード、init 5でGUIモードに変更可能……ではあるのだが、CUIモードだと画面が90度回転したままとなる。
これではさすがに使い難いので結局GUIモードのままIceshrimpをセットアップして動かしている。
固定IPについて
インターリンクのマイIPというサービスを利用している。
VPNを経由させて固定IPが使えるようになるサービスである。
月額1100円(最大2ヶ月の無料お試し有り)。
LinuxではPPTPとWireGuardのどちらかで繋げられるらしいが、前者が上手くいかず自分は後者で接続した。
通信速度は上下共に10Mbps程度に制限されているようだが、小規模SNSなら通常利用する分には大丈夫ではなかろうか。
IP固定化
sudo wg-quick up wg0
IP固定化オフ
sudo wg-quick down wg0
確認コマンド
sudo wg show wg0
WireGuard自動起動
sudo systemctl enable wg-quick@wg0
sudo systemctl start wg-quick@wg0
Iceshrimpインストールについて
基本的に前回記事のCatodonの時と変わらず、ファイヤーウォール設定辺りから周辺環境構築、Iceshrimpインストールをそのまま行っただけである。
手順はほぼ同じなので省略。
バックアップについて
登録開放するならバックアップは必須、ということで。
基本は前回記事のfilesとpostgresql DBダンプのバックアップ。
そして、今回はVPSではないのでコンパネ上でスナップショット取得ができない。
これについてはTimeshiftというソフトを使うことにした。
週1で丸ごとスナップショットを取得設定。
バックアップ先:4550円で購入した極小SSD:SSD-PST250U3BA
参考:
【Ubuntu日和】【第20回】バックアップあれば憂いなし。Ubuntuで手軽にバックアップを取る(ローカル編) - PC Watch
以下補足
リモートデスクトップ
VPNを使っているせいか、外部からSSHができないのでWindowsからリモデを使う。
sudo apt update
sudo apt install xrdp
sudo ufw allow 3389
Windows側からIPを指定してリモデ
ちなみに鍵を作って自宅鯖→他VPSとのrsyncは問題なく出来た。
UEFI画面を開く
sudo systemctl reboot --firmware-setup