嘘みたいなホントの話
これは嘘みたいなホントの話。
皆さんは『ゴーヤチャンプルー』って食べたことありますか?
私は結構好きで、夏場にはよく作っています。作り方も比較的簡単で、ゴーヤなど材料を切り、卵、豆腐などと一緒に炒めて味付け……といった感じで。
ここまで読んでくださった方の中で、さらに作ったことがある方だと、ゴーヤを食べる際に必要な下処理を知っていると思います。
そう、苦み取りです。
切ったゴーヤに塩と砂糖をまぶし、5分ほど置く……という手順です。
「まさか、しなかったの!?」
……はい、しませんでした。
完成したのは死ぬほど(マジで)苦い、苦み100%ゴーヤチャンプルー…
一口食べて悶絶する俺と、カラン、と悲しげな音を立てて器に置かれた箸。苦い。子供の誤飲防止に塗られる苦い塗布材に負けず劣らずではないだろうか。
こうしてようやく、俺の脳は「え、苦み取り忘れた?」という最高にして最恐の失敗を認識しました。
目の前には、お皿に盛られた出来立てでホカホカのゴーヤチャンプルー。ゴーヤだって、決して格安ではないお値段でした。
思わず頭を抱えました。どうにかならないモノかと。
作戦その1「卵を足してみる」
ここで頼ったのは、我らがGoogle先生と先人Yahoo!の知恵袋。
そこで、実際に試したものを書いていこうと思う。
まずは「卵を足してみる」
卵を足し、加熱することで苦みの元たるゴーヤが再度コーティングされ、比較的マシになる……とのこと。
卵を2個ほどフライパンに追加投入。ここで玉子マシマシのゴーヤチャンプルーが完成する。一応、適宜醬油などの調味料も足している。
食べてみると、確かに若干だが苦みを軽減させることに成功した。が、完全においしく食べられるわけではない。苦い……
作戦その2「マヨネーズを入れてみる」
多少なら、調味料を足したりすることでどうにかなる場合もあるのだが、そこで俺が思い立ったのがマヨネーズであった。
「野菜スティックとかマヨだし……何とかならないか!?」
バカらしいと思うなかれ、こちとら大真面目に考えている。
先ほどの玉子マシマシゴーヤチャンプルーに、お好み焼きよろしくマヨネーズを投下。これでは、ゴーヤチャンプルーのメインたるゴーヤより、マヨネーズを含む卵類の方が増えている気がしないでもない。
そして肝心のお味…… もちろん苦い。だが、何の抵抗もしない頃に比べれば、だいぶマシである。何とかなりそうな希望が、ほんのちょっと、マジほんのちょっとだけ見えたような気がした。
最終作戦:……!
ここまでの死闘で、減ったゴーヤチャンプルーは約お皿の半分。
頭によぎるのは「捨てる」の3文字。
だが、それはしない!もったいない!
作戦その1のあたりで調べたときには、ゴーヤの苦みは決して毒ではない、と、書かれていた。
ならば最終作戦は「気合」である。
用意したのは白米。と、何を思ったのかビール。
残りの半分を白米に乗せ、口へとかっ込む。さらにビールで流し込む。
「くっそ~!!!!!次はおいしく食べるからなぁぁぁぁ!!!」
と、心の中で叫びつつ、箸を進める。ビールも進む。
ちなみにこの食べているとき「もし、俺が何か罰ゲームを企画しろ、って言われたら『苦みマシマシゴーヤチャンプルー5分以内で完食』とかにしよ……」とか考えてました。そのぐらい苦い。
作戦結果:完食
というわけで、無事に完食!!!!!
ちなみにしばらく口の中は苦いまま……
もうこんなの笑い話にでもなればいいなー、と、思いつつ書かせていただきました。
みんなも、ゴーヤチャンプルーをお作りの際はお気をつけて……
最悪、取り忘れても何とか食べれました。