アニメ思い出し語り 15 ろぼっ子ビートン
これもまたTverで配信されていた『ヒロシのひとりキャンプのすすめ』の中で、エンディング曲の一部が流れていた事から思い出したもの。「ベーコンの正しい発音」というディレクターの無茶振りに、ベアーズ島田キャンプ氏が「ビークン」と答えた事を受けての事だった。
放送は1976(昭和51)年から翌年まで、かの「恐怖!笑う声まで同じ一家」のフレーズで知られる(?)「火曜日のサザエさん」の裏番組だったのがこの番組である。
主人公のマーちゃんはいつもサンバイザーを付けた(『キテレツ大百科』のキテレツみたいだな)小学生の男の子。
最初の回では、アメリカに住むおじさんから送られて来た組み立て式のロボットを、自分の手には負えず、近所の発明家であるノーベルさんに組み立ててもらうが、その途中積んであったジャンクパーツの山が崩壊してきて、それらの部品を組み込んでしまう事で、意思を持ち空を飛ぶロボット、ビートンが完成する。
ビートンは自分の意思で行動するが、本来のリモコンを取り上げられるとそれでコントロールされてしまう弱点を持つ。「良いも悪いもリモコン次第」は鉄人28号みたいだ。
実はビートン自身もジャンクパーツの組み合わせで簡単な(ビートンや後述のブリキンほど高度ではない)「意思を持った電子頭脳」を創る能力を持っており、別の宣伝用ロボットに装着して騒動を起こした事もあった。
マーちゃんの妹のトン子は『パーマン』におけるガン子のようなポジションである。
そして最大のライバルが中年男性にしてガキ大将のガキおやじ。
ガキおやじの声は『サザエさん』(裏番組だ!)の波平、『ど根性ガエル』の「教師生活25年」の町田先生、『無敵ロボトライダーG7』のミサイル1発撃つ毎に算盤をはじく専務、『最強ロボダイオージャ』の王子一行をお節介に追いかけるバルジャンを演じた永井一郎。あの、いつもの定評ある口うるさい爺さん役とはかけ離れた役を演じている。
ビートンを欲しがるガキおやじだが、やがて対抗するロボット、ブリキンを入手する。
ブリキンは最初から意思を持った大きなロボットで、ドイツの組み立て式のロボットらしい(ドイツの技術は世界一!)。おへそのボタンを押されると暴走してしまうのが弱点だった。
こういった個性的なキャラに、同級生でガキおやじの家に住んでいるヒロインうららちゃん(血縁関係は不明)等も加わり、毎回ドタバタを繰り広げていく。
ビートン、ブリキン、「ビートンの引くリアカーに乗ったガキオヤジ」の玩具や、ガキオヤジが三輪バイクに乗ったプラモデル等が発売されていた。
そうそう、途中から登場するネンネンは美少女ロボットだが、噴水などを見ると裸になってしまう。エネルギー補給の際は悶えたような声を出す。時期的には「ロリコンブーム」少し前であるのだが、危ないキャラであった。