鉄道雑誌について、知ったような話
雑誌が売れないとか言いながら、鉄道雑誌はずいぶん種類があるじゃないかと見られる場合がある。実際には○○鉄と呼ばれる言葉があるように、住み分けがあるんだけど。
例えば「交通インフラとして捉えた鉄道を」となると「鉄道ジャーナル」を読むのがいいし、「鉄道での楽しい旅を」となればずばり「旅と鉄道」がある。この二つは「乗り鉄」向けと言っていい。
とにかくむちゃくちゃ鉄道に詳しくなりたいならば「鉄道ピクトリアル」「RMライブラリ」がおすすめである。
「自分は撮り鉄を目指していて」となると、「鉄道ダイヤ情報」だろうか。ネットの普及からか、以前よりだいぶ総合鉄道雑誌っぽくなった気がする。「こんな所にまだ蒸気機関車があって~」みたいな記事もあって楽しかったのだが。
総合鉄道雑誌、新車の話も無くなる車両の話もあって、写真が大きくカラーが多くてというと、「鉄道ファン」なのだが、今は「レイルマガジン」とどっちを選ぶかという感じになっている。昔ほど撮影場所の話も無いなあ。
「レイルマガジン」はもともとは、若者の感覚の所があり、あまり日が当たらないトロッコを連載にするとか、あるいは「踏切戦士シャダーン」なんていう鉄道会社のキャラクターの話で盛り上がったり、という感じで、既存の鉄道雑誌と全く異なるノリが楽しかったのだが、今はサイズがでかい「鉄道ファン」みたいな感じになってしまった。
「模型鉄」には「鉄道模型趣味」、「RMモデルズ」、「とれいん」、「N」がある。
「鉄道模型趣味」はTMSと呼ばれ、小林信夫さん、ちょっと長くやっている人には「グリーンマックスの箱の絵の人」の記事が面白い。以前はもっと読み物が充実していた気がする。
「RMモデルズ」は「レイルマガジン」の模型の部分が独立したもので、新製品が出たときなどの改造の読者投稿競作が一番面白い。他にもNゲージの建物を作る記事など参考になる。
「とれいん」はどちらかというと、他でやっていないような、あるいは他が切り捨ててしまったようなネタを掲載している。「グループ内競作」など掲載してもらえるかもしれない。
「N」は逆に今や王道のNゲージの、特に完成品をどう選ぶかに特化している。Nゲージでは加工やレイアウトも充実した「Nゲージマガジン」もあったのだが、無くなってしまった。
この辺とは別に新しい雑誌ができて、しかも生き残っているのが「鉄道ブーム」っぽい感じがするのだが、「Jトレイン」は「ブルートレイン、L特急」の世代向けな感じだし、「国鉄時代」はその名の通り国鉄に力があった昭和30、40年代の鉄道に特化している。これが「鉄道ブーム」の実態かも知れない。
撮り鉄にしろ乗り鉄にしろ、出先でバッテリーが節約できる鉄道雑誌は便利なように感じるし、「キーワードとしても知らなかったけど、これは面白い」、「疑問には思っていなかったけど、これってそうなのか」と感じる事もあるのだが、反面、どこも同じようになってきている気もする。
淘汰はむしろこれから、「国鉄型」が無くなってくる中で起こるのではないだろうか。
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