架空鉄道での20m級旧型国電について
20m級旧型国電というと、Nゲージの鉄道模型ではグリーンマックスから板状エコノミーキットも出ていて、私の世代には親しみ深い。最近塗装済(多分成形色だろう)としてまた出ているらしい。
実物の方はというと「コロタン文庫」等に載ってはいたが、国鉄の路線上から消えつつある時に知ったので、御殿場線の72・73系も見るだけ、身延線、飯田線も撮影に行くとまでは行かず、後まで残って宇部・小野田方面で活躍していたクモハ42も見ていないという有り様である。
クハニ67なんか好きなんだけど。
17m級旧型国電と比較して、20m級旧型国電の譲渡車(あるいはその同形)は、地方私鉄ではあまり見られなかった。国鉄の地方電化路線でずっと使われて(使い倒されて)払い下げられなかったというのと、地方私鉄にはちょっと大きかったのが原因だろう。
これは鉄道模型にも言えて、R177のミニカーブレールを走らせると、ちょっと編成の折り曲がり方が不自然になってくる。
この種の車両で自分が知っているものというと、伊豆箱根鉄道及び上毛電鉄で使用された例がある。
上毛電鉄で使用されたものは501系と組んでいた元西武クハ1411。
伊豆箱根鉄道で使用されたもの(クハ70)も元西武クハ1401や1411(戦災復旧車の叩き直し)という事だが、丸妻の車両や、他に国鉄から直接払い下げられたサハに運転台を付けたものもいた。
なんだ、西武がらみ、しかもクハばっかりか。多分その因縁(?)は20m車と組んでいた17m車である、横須賀線モハ32に遡るんじゃなかろうかとも考えたりする。
ただ、実例があるの一点のみで「私鉄譲渡車」を作ってしまってもいいと思う。行先表示を別売ステッカーからどこにでもありそうなのにしたり。
北の方の鉄道ならベンチレーターを押し込み式にする、窓ガラス保護棒、スノープロウなどで、雰囲気はガラリと変わる。
あと、国鉄類似の「20m級新車」として作ってしまうのもありだろう。台車はDT-10、DT-11やTR-14、日車D型あたりの方が、それらしくなりそうだが、DT-16やDT-20など戦後の新型台車でもいい。コイルバネのシュリーレン台車も良さそうだ。
晩年の姿にするなら、前面窓が全部Hゴム支持とか前面扉が固定とかになってくるだろうか。
国鉄の荷物列車がほぼ無くなり、大量の荷物電車が余ったが、さすがにその頃は吊り掛けモーターの車両は淘汰されてきた。ただ、クモハ84の例もあるから、これらの改造という手は使えなくはない。