香り香りから思い出される記憶~プルースト効果~とは?
「感覚とともに引き出される記憶」というものをご存知ですか?
その中でも今回は、香りによって思い出される記憶や感情「プルースト効果」についてご紹介します。
プルースト効果とは、香りをかぐことにより、以前同じ香りをかいだ時の記憶や感情が蘇ること。
フランスの作家であるマルセル・プルーストの作品が名前の由来といわれています。私はあるコーヒーショップのコーヒーの香りをかぐと、そのコーヒーを飲んでいた頃の記憶と感情、そして飲んでいた部屋での音や窓の外の景色まで蘇ってきていました。
不思議なもので、私の場合は全く同じ香りでないとその情景は浮かんできません。
そのコーヒーを毎日飲んでいた頃は、私の人生において一番辛い日々でした。しかし、辛かった以上に生きている。という感覚を植え付けられた日々でもありました。
時が経った今、そのコーヒーの香りが漂ってくると、お腹の底から熱いものがこみ上げてくる感覚になります。何かを頑張りたい時、一歩前へ進みたい時に、そのコーヒーの香りに力をもらいます。
あなたにも香りと共に蘇ってくる記憶や感情があるのではないでしょうか?
身体の感覚の中で、嗅覚だけが脳の本能的な行動や感情に関わる部分に伝達されるといわれています。
私たち人間の本能・・・なんだか、ちょっと冷静な表現ではない様に感じますね。しかし、本能だけが持つ不思議な力があります。
私のように、その香りをかいだ時全く同じ記憶が思い出されるのではなく、その香りをかいでいた時期に感じていた感情から、身体の変化(私の場合はお腹の底から熱いものがこみ上げる)が起こる。ということも、本能的といわれると納得ができます。
あなたの好きな香りはなんですか?
もしかしたら過去の記憶や感情に好きな理由があり、無意識に結びついているのかも。
そして、ものがたり珈琲の香りにまつわる体験が新たなプルースト効果をもたらす・・・そんな未来がやってくると思うと、なにげない日常からワクワクの瞬間を見つける楽しみが増えますね。