届け!生野区企業の想い。「MEETUP! IKUNO」を東京で開催!
現在、毎日をワクワクさせるプロダクトアイデアを募集している生野ものづくりタウン事業(通称:IMT「以下、IMTという」)。IMTは、大阪市生野区と株式会社友安製作所が立ち上げた「ものづくりを面白がる」プロジェクトです。
▼毎日をワクワクさせるプロダクトアイデア募集ページ
今回、参加する大阪市生野区の5社とクリエイターが直接、話せるイベント「MEETUP! IKUNO」を東京のFabCafe MTRL(FabCafe Tokyo2F)で開催しました。
イベントでは、参加企業5社に自社の説明に加え、プロジェクト参加の背景やものづくりへの想い、デザインパートナーとコラボレーションしたいと思っているプロダクトの方向性についてそれぞれ企業からプレゼンテーションを行いました。
生野区に興味のある方やアイデアを検討いただいている方など様々な東京のクリエイターが30名程度、集まり、直接、参加事業者のアツい想いに触れていただきました。
参加することができなかった方々は、この記事を読んで少しでも会場の雰囲気を感じてもらえると嬉しいです!
この記事の一番下に、イベントのアーカイブ配信URLを添付しておりますので、是非ご覧ください。
「ものづくりを面白がる」プロジェクトIMT
イベントは、当事業の事務局である友安製作所からIMTの事業説明からスタート。大阪市生野区には約1600のものづくり企業が存在しており、歴史的に振り返っても、ものづくりが盛んに行われていた地域です。そんなものづくりのまちで、「ものづくりを面白がる」をコンセプトに立ち上がったプロジェクトIMTが今後どのように進んでいくのかをクリエイターの方々に説明しました。
※IMTの詳しい説明や、具体的なスケジュールは以下からご確認ください。
5社のプロジェクトにかけた想い
そして、いよいよ参加企業5社からのプレゼンテーション。
各参加企業のみなさんには、会社が持っている技術の説明をはじめ、このプロジェクトに参加した背景や想い、デザインパートナーとコラボレーションしたいと思っているプロダクトの方向性について10分間でお話いただきました。
プレゼンテーションの1番手は、株式会社山岡金型製作所の山岡さん。「曲線美を追求した金型から生み出される射出成形品」というテーマでお話いただきました。
山岡金型製作所は、1929年の創業以来、100年にわたり眼鏡フレーム用の金型を製造してきた会社さんです。大正初期に流行した「ロイドめがね」の金型製造をはじめた先代の高い技術力が評判を呼んで、高度成長期には海外輸出などで生産が追いつかないほどの需要があったそうです。
そんな山岡金型製作所さんですが、今回は金型の技術を活かしたプラスチックの射出成形によるインテリア製品に挑戦したいと語りました。
※株式会社山岡金型製作所をより詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
続いて2社目は、カナビー株式会社の金沢さん。「小さな加工場からのものづくり」というテーマでお話いただきました。
カナビー株式会社は、祖父の代からラミネート・エンボス加工に特化している会社です。軟質PVC(ポリ塩化ビニル)素材に熱と圧を加えることによって強度な耐久性、デザイン性を付加し、さまざまな用途で使われる塩ビニルマットを仕上げています。
ある人に「エンボス加工しかできない加工場はものづくりではない」と言われたことが悔しく思い、このIMTという新たな取り組みにチャレンジしたそうです。
1つのことに特化した小さな加工場だから最終の製品まではできないと思っている自分の殻をこの事業を通して破っていきたいとのこと。
※カナビー株式会社をより詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
3社目は、株式会社現代工業の李さん。「曲げでヒトの役に立ちたい」というテーマでお話いただきました。
株式会社現代工業は、1990年の創業以来、金属板の加工を専門としています。主に建築金物の製造を中心に、高級ブランド店舗の外装や百貨店内装、陳列・装飾棚など制度の高い加工にも対応しています。
ある社員が「自分たちの製品が何に使われているかわからない」と言われていたことにモヤモヤしたそうです。それでも注文はくるので人の役には立っていることは理解できるものの実感がわかない。その悩みがきっかけでIMTに参加を決めたそうです。今回は、困っている人や、こだわりたい人、楽しくなりたい人の役に立つ、曲げの技術を活かしたプロダクト開発に挑戦したいとのことです。
※株式会社現代工業をより詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
4社目は、株式会社北尾化粧品部の久我さん。「第三スタート」というテーマでお話いただきました。株式会社北尾化粧品部は、大正8年(1919年)に個人営業で化粧品製造を始めて以来、100年あまり化粧品の製造販売を行っていたそうです。時代とともに、製造受託と自社ブランドの拡大に努めています。
3代目・4代目と時代に沿った事業モデルに変化していくのを見ていたマーケティング営業部の久我さんは、先代たちと同じように自身も自社ブランドを確立して認知を増やすために何かしないといけないと思ったことがきっかけでIMTに参加したとのことです。今回、デザインパートナーと日本の美を取り入れたコンセプトを一緒に考え、容器やパッケージのデザインを行い、ブランド認知を広げていきたいという方向性をお話しいただきました。
※株式会社北尾化粧品部をより詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
最後の5社目は、株式会社三栄金属製作所の田桑さん。「ものづくりを楽しむ会社。三栄金属製作所」というテーマでお話いただきました。
株式会社三栄金属製作所は、1970年に生野区田島の長屋で小さなプレス機を置いて建築金物をつくるところからはじまって以来、長年にわたり、さまざまな生活周りの金属製品を製造しています。主に、流し台のゴミ受けや、お風呂場や洗面所の止水弁、扉の蝶番や化粧品のアルミキャップなどをつくっているそうです。
ものをつくる技術は持っているものの、アイデアを出すチカラに課題を感じ、自社製品を作ることで社員のモチベーションやものづくりの楽しさを伝え、会社全体を活気づけていきたいとのこと。今回は、数ある技術のなかでも三栄金属製作所さんの強みである「パンチングメタルの絞り加工」を使ったプロダクト開発に挑戦したいとのことです。
プレゼンテーションの質疑応答の際には、社長の文さんにもお話いただきました。
※株式会社三栄金属製作所をより詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
最後に、このイベントに参加いただいていた1期性の企業の方々にもそれぞれ会社の説明を1言ずついただき、生野区の企業を東京のクリエイターの方々にたくさん知ってもらえる良い機会となりました。
有限会社電研の桐島さん。
有限会社電研は、「アルミの表面処理全般」を扱っている会社さんですが、自社工場ではアルミ製品への「アルマイト加工」を専門的に行っています。
株式会社生田の長井さん。
株式会社生田は、ランドセルの製造・販売をされています。生野区を拠点としながら”手作りの本革ランドセル製造”にこだわり続けています。
株式会社リゲッタの高本さん。
株式会社リゲッタでは、「楽しく歩く人を増やす」をコンセプトに、自社で開発されたコンフォートシューズ・サンダルを製造、販売しています。
※昨年の成果報告会の様子はこちらからご確認いただけます。
交流会の様子
参加企業5社のプレゼンテーションの後には交流会を実施しました。クリエイターの方々にとっては、疑問や聞きたいことを直接、ものづくり企業に聞くことができる機会となりました。
会場の様子
各参加企業5社の製品や技術がわかる展示ブースを設けました。実際にクリエイターの方々に手にとってもらうことで、より深い話ができる仕掛けを設定。
おわりに
今回のイベントは、本当に多くのクリエイターの方々にご参加いただきました。
ご参加いただき、誠にありがとうございました。
今回のイベントをきっかけに大阪市生野区というまちがどんなまちなのか、どんな企業がいるのかを知っていただけたのではないでしょうか。さらに、今回参加いただいたクリエイターの方々から参画企業5社と協業される方が生まれると本当に嬉しく思います!
AWRDのアイデア募集期間は2024年8月30日(金)23:00までとなっていますので、ぜひぜひご応募ください!!
AWRDの詳細は以下よりご確認ください。
▼毎日をワクワクさせるプロダクトアイデア募集ページ
また、今回のMEETUP! IKUNOのイベントの様子は以下のページよりアーカイブ配信をご覧いただけます。
イベントに参加できなかったというクリエイターの方々はぜひご確認いただき、”毎日をワクワクさせる”プロダクトアイデアのヒントにしてください。
※MEETUP! IKUNOアーカイブ配信