#031. 文句から提案への翻訳. ~銀行編~
先日、オンライン申請やATMでは、対応できない案件が
ありまして 銀行店舗の窓口に 珍しく足を運びました。
その際「まだまだ 業務改善できそう!」と
感じた要素を見つけましたのでnoteさせていただきます。
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(1) 背景.
まず。自分が銀行へ行かねばならぬ背景となったのは、
下記の事情です。
・インターネットネットバンキングしたくなった!
・ネットバンキングするのに、ワンタイムパスワードが必要。
・WebSiteを確認したところ、ワンタイムパスワードの利用開始には、
「銀行に届出した時の電話番号から、
銀行側の所定の番号に 電話をかけてください」
の仕様となっているとのこと。
・銀行に届出した時の電話番号は、
実家の電話番号になっていた。
実家から 銀行に電話をかけることは、不可能。
・銀行に登録されている電話番号を変更する必要がある。
・ついでに 銀行に届け出の住所も
実家のままになっていたから 変更しよう。
・オンラインで 届出の電話番号を変更するには、
ワンタイムパスワードが必要。(うををを……)
と云う無限ループに陥ってしまい、
この状況を 打開 <Break>するために、2時間かけ
・実家の最寄り駅にある銀行の支店まで行く。。
の必要に迫られたのが 背景になります。
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(2) 久々の銀行窓口.
さて。銀行支店に到着しますと、店舗の中から
外へと続く長蛇の列が 既に出来上がっております。
☆ ここが改善提案ポイントになります ☆
今回。 私の用事は、窓口にて対応いただく案件と
明確だったのですけれども、長蛇の列が
・ATMを待っている列なのか?
・窓口に用のある人達の列なのか?
が パッと見で 分からないのです。
仮に。窓口に用がある人達の列だとしても
・とりあえず 並んでおけばいいのか?
・それとも 整理券の発行機で
整理番号を確保してから 列に並ぶべきのか?
が分からない。
どうすれば良いのかを確認するにも
・話しかけられる状態の、銀行のスタッフさんが居ない。
という状況でした。
そのため銀行入口のあたりで 数分間、
私は、とても挙動不審な人になっていたと思います。
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(3) 「問題」と「課題」の抽出.
さて。ここで「問題」と「課題」とを整理します。
理想と現実のギャップが「問題」ですので
まず理想と 現実とを並べます。
*** *** *** *** *** *** *** ***
[理想]
後から来たお客さんの観点で
・列に並べばいいのか?
・整理券を入手してから 列に並べばいいのか?
・はたまた、その列は、ATMの列なので
窓口にご用件の方は、並ばずに店内に入ってOKなのか。
これらが一瞬で判断できること!
[現実]
後から来たお客さんの観点だと どうすればいいのか 分からない。
*** *** *** *** *** *** *** ***
このギャップが「問題」であります。
問題を解決するために、 課題・解決案へと
落とし込むと 以下の案が考えられます。
[課題・解決案]
(案A)
・遊撃ポジションのスタッフを一人準備して、銀行入口に配置する。
後から来たお客さんは、とりあえずスタッフに話かけてください
とする。
(案B)
・工数などの事情でスタッフを雇えない、配置できない場合は、
中古のペッパー君を買ってきて配備し、導線を捌かせる。
(案C)
・「ATMの列」と、「窓口にご用の方の列」と、
これらの列が形成される床に明示したり、
ホワイドボードなり 張り紙なりで アナウンスする。
(案D)
・Web Siteにて
「COVID-19対策のため、お待ち頂く可能性がございます。
窓口にお越しいただく場合、列にお並び願います」
とあらかじめアナウンスしておく。
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(4) 別の観点.
上記 (案A)~(案D)は、出来てしまう行列に対しての
働きかけるアプローチですけれども、もう一つ
(案E)
・そもそも 待ち行列が 出来ないようにする。
という解決策もあります。窓口やスタッフを増やす、
店舗を増やす、ような考え方です。
また、
(案F)
・オンラインでも 手続き可能にする。
も考えられる解決策です。
店舗の行列にだけ着目してしまうと、
本来 解決したいことである
「銀行に登録されている電話番号を更新すること」
を忘れていまいそうになるのが
思考の落とし穴です。
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(5) 結び.
ついつい「文句」を言いそうになってしまうような状況でも
捉え方や 視点を変えることにより「提案型の問題解決」に
翻訳するトレーニングとなります。
問題を引き起こしている「構造」に
気が付くきっかけにもなります。
自分の携わる仕事を改善してゆきたい場合にも
日常、どれくらい思考のトレーニングをしているかが
問題と対峙した際の、捻出できる選択肢の多さへと
繋がってゆくように思います。
実現可能か 不可能かを いったん横に置いておき
ひとまず案を出しまくるのが重要なのが
企業勤めからの 経験則になります。
誰かの困りごとを解決して お金をいただくのが
ビジネスの原点です。
文句ばかり言うわりに、代替案を持たない人には、
なりたくないものです。
ビジネス書に頻出する
[理想] → [現実] → [ギャップ] → [課題・解決策]
の1事例でした。
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最後まで お読みいただき ありがとうございます。
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