コラム・・・ワインの造り方
さて、前回は赤ワインの造り方を書きました。
今回は白ワインの造り方を書いていきたいと思います。
なぜ赤と白は別に書くのか。
一緒じゃないの?なんて方はもしかしたらこれを読んで少しワインが好きになる、またはワイン飲んでみようかな〜って思うかもしれません・・・多分。
さ、いきましょう!
まずは収穫します。ま、これは一緒ですね。
そして選果。これも同じです。物の良さは製品の良さに繋がりますからね。大事なことです。
そんでもって除梗、破砕これも同じです。
さ、ここから変わります。赤ワインではここで発酵させましたね。
でも白ワインはここで発酵させずに搾ります。つまり果汁だけにしちゃうんです。
そしてその後に発酵させます。
では、なぜ白ワインはここで搾るのか?なぜ発酵をその後にしたのか?きちんと理由があります。
みなさん赤ワインと白ワインの大きな味の違いはわかりますか?あまりワインが好きではない方は難しいかもしれませんが、こんな言葉を聞いたことがありますか?
「赤ワイン頂戴。フルボディのやつ」
「白ワインください。キリッとしたやつ」
なんかおじさまが言いそうな言葉ですが、赤ワインと白ワインの違いをみごとに表現しています。笑
赤ワインていうとやっぱり渋いイメージがありませんか?その渋さのせいであまり飲みたくないなんて声は現場にいてもチラホラ聞きます。
逆に白ワインはドライとかスッキリとか、時には甘いとか。渋さとは違う感じがしますよね?
これって造り方が違うからこその違いなんです。
さて、工程に戻りましよう。徐梗、破砕したあとに赤ワインでは発酵、白ワインでは圧搾・・・つまり果汁を得ること。をしたのは先程の渋みをださすかださないかというところに差が出るんです。
要は果汁だけを発酵させるのと、赤ワインのように果皮や種子も一緒に発酵させるのとではこの渋み(タンニン)が出てくるか出てこないかということに大きな違いが出てくるのです。
赤ワインを飲んだ時に感じる渋み(タンニン)はブドウの果皮と種子に多く含まれています。なので一緒に発酵させる赤ワインはタンニンを感じ、果汁だけを発酵させる白ワインにはタンニンをほとんど感じないのです。
これが赤ワインと白ワインの造り方の大きな違いですかね。話がだいぶ逸れちゃいましたが、このあとに白ワインも発酵させます。そしてタイプによってマロラクティック発酵して酸をまろやかにします。
そして樽やステンレスタンクにて熟成させます。樽で熟成させるといわゆる樽香がつき、ワインに複雑性がでます。
あとは一緒ですね、澱引きをするのですが、あえて澱と共に熟成させることによって味わいに深みを出すシュールリーという製法をする造り手もいます。これはまた別な機会にでも。
そして清澄剤を入れて液体の透明度を増して、フィルターにかけて濾過をします。
最後に瓶に詰めて出荷と・・・。
以上が白ワインの造り方です。
赤ワインと大きく違うところは果汁を発酵させること。あとはシュールリーですかね。
こうやって造り方を知ると「へ〜そうなんだ」「だから赤ワインは渋いのね」なんて少し興味が出てきませんか?
そうやって少しずつワインの良さ、面白さを知ってもらうことが僕はすごく嬉しくてこんなコラムを書いています。
さてさて、赤ワイン、白ワインと書いてきましたが、次はスパークリングワインの造り方にしましょうかね。
スパークリングワイン=シャンパンと言っている人がまだまだ多いので、きちんと違いも加えながら書きたいと思います。
では、また金曜に。