家 族・「オヤカク」
「オヤカク」
就職シーズン……多くの新卒採用メンバーも新出発をされていることと思います。冒頭のオヤカク内定メンバーも、自身と葛藤しながら奮闘していることでしょう。
そもそもオヤカクとは、就活(就職活動)内定時にする親への内定確認のことをいいます。最終内定後、親からの反対で本人が辞退する事態を防ぐため、企業側が取った作戦です。
特にコロナ開けの現在、売り手市場が続いているようです。
就活生のアンケートでは「就職活動中、親に相談」が60%を超えていたとの結果もでていました。
私は羨ましく思います。相談する親がいる……私は中学卒業後の進学・進路すら相談できませんでした。寂しいものです。
唯一の相談役は夜間高校卒業者の兄でした。
中学生、3校目の担任の先生からは市立の全日制高校を進められたのですが、結局クラスから2名の定時制高校へ進学しました。
当時の全校、中学3年生は340名くらいだったと思います。そのうち10数名は定時制への進学でした。
「家族の絆」……古めかしい言葉のようですが、子供の頃を思い出します。
酒乱の父親を思うとゾッとするほど家族の縦社会がありましたが、生活の為のルールがそこにはありました。
八人兄弟の四男坊(上二人は他界)就学前までは冬用のマキ集めと補助作業ですが、小学生になるとランプ掃除の担当が回ってきました。高学年に成るにつれてマキ切り・畑仕事と役割が変わっていきます。責任の度合いが上がっていくのです。別な意味で、体力・能力に応じて責任分担しているのです。幼い弟達もやはりマキ拾いから。成長した分、体力の無い弟を守ることが自然でした。
我が家の崩壊の原因……父の酒乱と異常な縦社会家族、つまり「家庭・民衆主義」の欠落でした。これがあれば、人間としての生き方を学ぶ……IT的に言うと「プラットフォーム」ができあがったと思います。
「人間は自分一人で生まれてくることはできない。また、たった一人で一人前の人間になれるものでもない。当然のことながら、家族のなかで生まれ、家族のなかで育ち、やがて一個の人間として成長していく。夫婦も親子も、兄弟も、目に見えぬ心の絆で結ばれている。これこそ、【人間を創りゆく】過程での不可欠の土壌といえよう」と、とある著名作家が語っていました。
近年、コロナ感染症・大震災等で命の大切さ「生命の尊厳」「危機管理」の重要性を改めて痛感したとおもいます。
そして、課題と共に体験により、家族の大切さ「家族の絆」が深まったと思うのです。
「オヤカク」……親離れ、子離れ、自立出来ない幼稚な家庭と語る一方、友達感覚で相談する。
まさに現代に必要な「民主主義の家族」ではないでしょうか。
昔からの言葉にある「老いては子に従え」……高齢者が子供に相談すること。これらの意識が「オレオレ詐欺」などの犯罪からの防衛となるでしょう。
同居家族は「ダサイ」の意識改革で、日本社会の少子高齢化の変革に繋がるかもしれません。
ともあれ、孤立は一時的には効果がありましたが、私にとっては孤独な時間が長いほど、いま考えても全ての面でマイナスに働いた事を痛感しています。
やはり、勇気を出して自分を孤立させないことが必要ではないでしょうか。
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