小規模農家が生きていく為の七つのステップ その④ 生産性の高い畑に転換する方法
今回は雑草の多い耕作放棄地や畑として使われていなかった場所を生産性の高い畑にする方法を紹介します。
畑の管理で雑草に対しての管理が大変になりますが、その雑草を対処するシンプルな3つの方法をお伝えします。
1、トラクターで耕す
この方法が最も一般的に知られている方法ですが、ずっとこの方法で雑草対策をする事はオススメしません。なぜならばトラクターで耕すことによって休眠中の雑草の種子が表層に持ち上げられてしまうことになり、毎回管理の量が減る事はないからです。他にも土壌微生物やミミズなどの土壌生物にも悪影響を与えてしまいます。
2、サイレージタープ
サイレージタープとは簡単にいうと大きな白黒マルチの事で表層の雑草の種をモヤシ状態にして日照不足にさせることによって枯らしていく方法です。
初期除草の場合は6ヶ月~12ヶ月ほどマルチングしておくと効果が高いです。
3、有機物のマルチング
3つめは堆肥やウッドチップなどの有機物でマルチングする方法です。2番目の日光を遮断するというアプローチは一緒ですが、こちらは土壌微生物にとっての餌にもなり、土作りにも効果の高い方法です。堆肥マルチとサイレージタープを併用する事もオススメです。
ここまでの技術はパーマカルチャーや環境再生型農業にから影響を受けてこのような圃場作りになっています。大事なポイントはどれだけ自然がうまく機能する環境を作っていけるかだということです。
山を土は落ち葉や枯れ枝が堆積してそれを土壌微生物が分解し、その分解過程で肥料になったものを植物が吸収して体をつくり、その体の一部を土に返していくというサイクルが成り立っています。
出来るだけこのサイクルの邪魔をしないようにする事、その土壌環境サイクルが上手く機能することによって土壌の健康がよくなり、土壌環境がよくなることで人間や昆虫や動物、さらには海の健康に繋がっていきます。
詳しくはこれまで書いてきた記事にも畑の作り方を紹介しているのでそちらも参考にして下さい。