身なりの重要性
人類は二足歩行を始めた頃からだんだんと体毛が薄くなったようです。
それに伴い、寒さや害虫から身を守る為に毛皮を身に纏い、繊維ができると衣を纏い始めます。
続いてツルを腰に巻いたり、ネックレスの様なもので装飾を始め、ファッションがあちこちで始まり、生殖活動として、他との差をつけアピールしたとも言われています。
部族のタトゥーなども言語を使わずとも見ただけで誰だかを示していた様です。
環境的な要因と、他にどの様に見せるか、本質はここだと思います。
社会的身分の差ができ始めると、権力者は手の込んだ衣服や装飾品を身に纏い、労働者は安価で機能的なものを身につけます。
他との差が、横軸から縦の軸にも伸び始めたのです。
髪型から見ても、5000年前のエジプトでは僧侶や、薬学者が儀式的にヘアカットを行なっていました。
とは言え、ハサミはない為、ただ伸びた髪を削ぐ様に短くするだけでした。
19世紀後半頃まではカツラやヘアアレンジが主流で、古くは縄文時代のクシが出土していたり、ハニワを見ると、髪をとかし、様々なヘアアレンジをしていたことがわかっています。
ヨーロッパで流行った、もりもりのカツラや江戸時代のちょんまげなど、文化や階級で衣服と共に、髪型や髪飾りで身分の差を示しました。
現代日本では、安価で機能的な衣服が手に入る事はご存知のとおりで、他人にどの様に見せるかは、高価なものを身に纏わなくても、所得の差は一目瞭然ではありません。
では次に目が行くところは、、、
それから、、、
歴史の授業で「断髪令」は聞き覚えがありますが、「散髪脱刀令」とも言われ
髷(まげ)と刀が一緒に取り去られたのです。
強制ではなかったらしく、外交上の為、文明開化のシンボルになっています。
身なりの重要性が伝わってきます。
髪型に関して言えば、
革命が起きたのは、1963年ヴィダルサスーンが新たなヘアスタイルを発表。
頭をいくつかに区画分けし、クリップで留めて
髪を指の間に挟み、ハサミでカットする技法が生まれました。
段差を利用し、立体的な髪型を作った事から丸く、美しい形が作れる様になります。
美しい髪型を手に入れるには、切り手の技量と日々の手入れが必要です。
私たちが、他人からどう見られたいかをコントロールするには、髪型は大きな役割を果たしているのです。
身分の階級が見た目ではわかりにくい現代、自分自身にどれくらい手をかけられるかが、その人を映し出すひとつの要因になっている様に思います。
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