【異郷日記】3/10/24 音楽はハーモニー

ヨガから始まる朝。夜遅かったが、アラームで弾けたように起きた。いろいろ目が覚めてそのまま起きてラインの返事などしていた。

昼から家人母宅へ。ランチと聞いていたが、おつまみのような感じ。どこまで手を出していいかわからないのと、ゆっくり食べないと、どんどん手にしてしまうので水を飲みつつスローダウン。何も食べてないからお腹が空いていた。たくさん出てきたデザートも平らげた。この間、ずっと家人のヒマラヤの写真と話。何回か見たり聞いたりしたが、本人は生き生きと細かい話をしていた。お茶がこぼれたことを皮切りに、家人母のパートナーが、休憩だね、と言い、家人母もほっとした顔だったので、みんな思いつつ黙って見て聞いていたんだなと思った。行った本人以外はそこまで細かいエピソードはわからないから、最小限でいいよと、ついずっと思っていたことを言った。そしたらそのあとはまとめて早めに話してくれたので助かった。けど言い方がきつかったかもしれないなと思う。終わった後も少しのんびりしたが、私は頭痛がしたし、早く帰って横になりたかったし、事前に家人にそう言ってあった。もうすぐ帰るねと宣言してくれたのはいいが、しかし家人はなぜかメールの返信を書きはじめていた。しかも重篤な病が発覚した友人へ。そんな大切な内容は家で落ち着いて書いたらというがうーんと書き続ける。そのうちに家人母パートナーの電話がなり、こちらもなにやら深刻そうに話し始めている。帰るタイミングを逃した。ギロリとみると、家人はさぁ帰ろうかねとようやく立ち上がったが。家人母パートナーを急かすようで悪い気がしたが、電話を切ってくれ、帰宅。

仮眠をとって2時間ほど寝る。昼寝は20分以上してはいけないなど聞くが、やりたいようにやっている。

家人の作った餃子を食べて、コンサートへ。繁華街に行くので、車のパーキングが心配だった。何度か近くのストリートを行ったりきたりしながら、落ち着いていいところに駐車できた。焦ったり、イライラしたりしないようにするのがお互いが暗黙の了解にあり、会話の中で運転手の感情がうまく統制できるようにサポートになる言葉や言い方を選んでできた。今日は家人も焦りや怒りはなくて、落ち着いてパーキングができてハイファイブ。

しかしコンサートは疲れた。コンサート前から、社交がありどうでもいい話を笑顔で聞いたふりするのが限界だった。チケット取得時の写真で、こちらの先住民の楽器と木管楽器中心のミニオーケストラと思っていたら、4曲中3曲はミニオーケストラだけの演奏で、2曲目はミニオーケストラのメンバーが作曲した曲。それを25分間聞いてすごくしんどかった。救いのない夜の森を歩く恐怖みたいな感情しかなかった。各楽器は忙しく指を動かし体を動かしていたが、何も私には響かなかった。息を止めて終わるのを待つ感覚だった。次にブラームスの楽曲をきいて、よくわかった。たとえ自分がそんなに好きでもない音楽家でも、有名な人の曲はハーモニーや展開があり、いろんな感情が発動されることを。音楽とはハーモニーなんだと思う。恐怖しか感じなかった曲は、作曲者のエゴみたいなものしか感じなかった。演奏前の一言でも、曲やコンセプトの説明もなく、チェリストの彼女に甘い言葉を投げかけるだけの人の。ブラームスを聞いて本当ホッとしたし、くつろいだ。しかし、私はブラームスを聴いても認識できないと思う。

最後に先住民の楽器演奏者がきて、この人の作った曲をミニオーケストラと演奏していた。ミニオーケストラがうるさく曲を作っていたが、この人が歌い始めた瞬間、彼に主導権が戻されて秩序ができてまとまった。歌がすごくよかった。この人の楽器演奏と歌唱だけでよいと思ったが、こういう他の楽器と共演するからおもしろいのだろう。4つの楽器を使い分けていて、しかもすごい技術なのに、とても自然にリラックスして演奏していて、身体に力が入っている様子がなかった。

音がどっと入ってこられるとすごくしんどいと思った。家で家人がみるテレビの音もつらいのに、こんなに音をきいて本当に大変だった。空気が薄くて、駆け足で外に出てホッとする。無駄な社交もぶっちぎれてよかった。

帰宅後、洗髪して、ダウンタイムが必要になった。横になって背中をほぐす。ふとみると、家人はもう
寝てた。何十分前まで大きな音量で音楽を聞いて運転してたのにすごいなと思った。

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