【異郷日記】27/9/24 夢を見たことと社交について
職場での泊まり番の夜。夢を見た。状況は不明だが、他の人の鍛え上げられた筋肉、特に太ももを見て、筋トレしてボディビルの大会にでる、みたいな意気込みを感じていた。最後は妊娠のために体力つけるぞ、走るぞと思って気合いを入れていた。
トイレに起きたりまた寝たりして途切れ途切れの記憶だが、次の夢の中でもライン川下りの旅ツアーに参加していた。妹か誰か、近しい関係の女性と二人でホテルの部屋をシェアしていた。壁が浅葱色に近い緑色の天井の高い部屋でベッドに荷物を降ろした。白く縁取りされた小さな窓からは、まるで絵画のような、しかもベタ塗りしてあるシンプルな画調のライン川とその手前に少し見える住宅しか見えなかった。これでもここに移住したいと熱心に問いかけていた。他の参加者なのかたくさん人が部屋にきて、ベッドの周りでみんなで何か話して、今後どうするかの相談をしていた。
なんだかよくわからないが、アラームが鳴り、弾けたように起床する。職場での睡眠は限界があるため引き継ぎをして帰宅。なんだかとても疲れていて、寝る。ヨガもエクササイズもパスした。とにかく昼過ぎまでずっと寝た。ランチを外に食べに行こうという案も出たが、結局肉団子の黒酢あんかけを作った。材料があって作れそうなものを選んだら栗原はるみさんのレシピだった。久しぶりに見て懐かしかった。77歳とあったが、写真は少し若い時のもののままだった。
食べてからまた寝る。とにかく寝る。夕方から友人の誕生日会なので、それに備えて体力温存の意味もあった。知っているのは本人だけ、他の招待客は私の知らない人たちだが、参加する。欧米人はこういう、人との集まりが好きだ。何も知らないところから集まってその場で社交する。バウンダリーをお互いに持ったまま、共通点を探す。共通点はなくても、社交として軽い会話を楽しむ。終わったら、さらりと帰る。社交という項目が、目的としての社交が、人生にある。
我々日本人は、好きなものを好きな人たち、共通項がある人たちで集い、深めるのが好きだと思う。社交は近所や会社、などの必然性がある場所で行われて、社交という項目としてはさほど存在感はない。若い人の間では、仕事や転職などを目的とした人脈づくり社交はあるが、それも人脈づくりと銘打ってあり、日本では社交は手段になっている気がする。
行ってみたら、本人、私ともう一人の日本人女性、後からきた南アジア出身の若い子意外は現地人だった。女性は私を含めて四人だけ、あとは全員男性だった。本人のセクシャルアイデンティティ上、まぁそうだろうと思っていた。本人は普段の仕事の時の装いとは違い、好きな髪型、好きな服に好きなマニキュアで弾けていたのがとてもよかった。私はこういう時でもこんなに弾けたりはしないと思いつつ、これぐらいの振り幅というか自由さがあってもいいなと思って勉強になった。セクシャルアイデンティティを母国で公にしたら、そこで生きることはできないのだと言う本人、国に帰る選択をせず、ビザ獲得をかけて一か八かの勝負に出た。世界各国で起きているように、自国の閉鎖的な状況を変えるムーブメントを起こすようはげましたこともあるが、言うのは容易いが、やはり難しいものだと返された。自由にのびのび生きる選択肢が与えられるといいなと思う。
着席しようとしたら、パートナーがくるからという理由で隣の席を開けておくよう言われ、一つ飛ばしで座ったら、ちょうど私の前にきて向かいに座ろうとしついた女性も、別の女性から夫の席だから一つ飛ばしで座ってと言われていた。そしてその女性は以前仕事で知っていた人で、その人やまわりの人と仕事の話などをして時を過ごした。パートナーがくるからとかで席を取っておくとか、そういう意外とせせこましいというか細かいことを現地人は言ってくるんだったと思い出した。
食事後はセクシャルマイノリティという言い方は好きではないが、要するにいわゆるヘテロセクシャルではない人々のためのナイトクラブに行こうとのお誘い。ヘテロでも同伴なら入れるらしいので、行くなら、昔でいうおこげという立場で行くんだなと思う。ナイトクラブなどかなり久しく行っていない。どんな様子か見に行ってみたい気もするが、夜遅くなるのは疲れる。翌日は長丁場のヨガも控えている。興味はあったが、結局行かないことにした。家人は好きにしていいよと言いつつ、私が日本で買った小皿を割ってしまったそうでイラついていた。いつもなら反応してこちらも怒ってしまうが、今日は、ものは割れるから仕方ないよとさらりと言えた。しかし、家人はあんなところに小皿が置いてあると思わなかったと私を責める口調なので、私は責めてないのにそんな言い方はないのではと物申す。怒らなかった自分は良しとして、まぁお互いさまであり、この怒らないにとどまらず関係を改善する、人生を変える旅は始まったばかりだと思いながら夜道を運転して帰宅した。行きは30分、帰りは10分ほどで着いて驚いた。
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