【異郷日記】19/10/24 音楽で楽しい夜
睡眠三時間で目が覚めて、スマホを延々と見てしまった。朝起きたら、久しぶりのワーカーが来ていた。スペインでスマホを盗まれ、そこから大変だったらしい。ストレスにジェットラグで3日間起きっぱなしで幻覚も見たそうだ。そんなに起きてられないし、起きてても幻覚を見るなんて聞いたことなかったが、怖いと思った。
帰宅して、朝練してから、ヨガに出て、ウォーキングへ行ったりした。しかし、やはりダメだった、午後から寝た。12時ぐらいから。食事も作れず、とにかく寝た。何か夢を見ていた。自分はトイレなどにあるサインに使われるピクトグラムの女子の形で、これでいい、このままで、認めてもらおう、と考えている内容だった。女子の形は平面上の鍵穴のようでもあり、古墳のようにも見えた。
午後4時くらいに起きあがってパンとスープを食べる。やはり眠く、もう少し寝ることに。6時に起きて夕食。夜からライブを見に出かけた。パーキングを会場からそう遠くないところにまた見つけられてラッキーだった。途中から入ったが、すっと二列目に行けた。最初のオープニングアクトはファンキーで独特のクリエイティブな感覚のパフォーマンス。全員おそろいのパジャマみたいな服を着ていた。やたらマムが歌詞に出てくるのは不思議だったが、若いからなのかと思った。
休憩時に目の前にいた人たちが去って、1番前が空いた。誰も飛び込んでこないので、少ししてから前に進みでた。フェンスに掴まれて楽に感じる。次のバンドは数年前に大きなフェスで見て、家人も私も気に入ったスカ系のビッグバンド。家人はビッグバンドをやっているし、スカバンドをやっていたので、特に力が入っている。演者の中に知り合いを見つけていた。どの曲もパワフルで楽しい。とにかく大所帯なので、役割がマラカス程度で判然としない人もいた。一人ブエナビスタソシアルクラブみたいな人物も座って歌っていて、たまにステージから消えていた。そういうゆるさがよかった。こちらのバンドもとにかくボーカル、曲調、ブラスのパフォーマンス、楽器も交代したりして、どんどん構成を変えて、クリエイティビティを発揮していた。どちらのバンドもフロントマンの個性が強く出るなと思いながら見ていた。
午後ほんのりと行きたくないと思った自分を叱りたくなったほど楽しくて、ただその楽しさにまかせて、ずっとゆらゆら踊っていた。老若男女、それぞれのスタイルで楽しんでいる。これが正しいとかの判断がない。ただ音を聞いて、身体を揺らして楽しむ。何度も家人と顔を見合わせて笑ってとてもいい夜だった。数週間前に行ったアンサンブルはとてもつらく苦行だった。技術の見せつけのためだけに思えるほど、ハーモニーのない暗い闇のような曲。今日は全員が楽しんでいるのが伝わるエネルギーと笑顔と、私自身が楽しくて踊り続けた素直な反応が証明するほどの、率直で純粋な楽しみがあった。
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