第三章:投資は必要。お金は寝かせず、働かせる。

第二章では資産形成における倹約の重要性、その具体的な方法についてお話しした。次はいよいよ貯めたお金を投資に回すことを始めよう。まずは「投資」に対するみなさんのアレルギーを治すことから始める。投資を今までしてこなかった人や、投資について勉強したことがない人に聞くと必ずと言っていいほど出てくるセリフがある。それは「投資ってなんだか怖い。ギャンブルですもんね。」である。しかし「投資=ギャンブル」こう考えている人はもはや時代遅れと言う他何者でもない。投資はギャンブルではなくお金持ちになるための手法の一つである。こういった人たちは投資というと1日中何台ものパソコンの前に張り付き、株価が低くなったら買い、高くなったら売る。こういう想像をするのだろうか。しかしこれは投資ではなく投機だ。投資と投機の違いは明確だ。投資は成長の見込める対象に長期的に資金を投じることであり、投機は短期的な値動きに対して売買を繰り返し利益を得ることだ。その本質はまるで違うのだ。
さらに投資と言えど個別株のみに投資をするのはお勧めしない。なぜならあまりにもリスクが高すぎるからだ。先ほども言ったように投資の本質は長期的にその投資対象を持ち続け、世界の経済成長の恩恵を受けることである。であるならば、一つの企業の株を持つのではなく、複数の企業の株を持つことがリスク分散になる。なぜなら保有した一つの企業が業績不振、倒産したら一気に資産が吹っ飛ぶからだ。そして複数の企業に同時に投資ができるのが「インデックスファンド」である。インデックスファンドとは複数の企業に分散投資をすることでリスクを大きく下げることができる、現代社会の発明品だ。いろんな種類のお弁当(企業)の詰め合わせパックと考えるとわかりやすい。そしてインデックスファンドはどの指数に連動しているかで大きくリターンが変わる。王道は全世界株式あるいは米国全体の企業の成績に連動したインデックスファンドである。この2つが現在社会における投資の最適解なのだ。ここまでくればもう少しだ。あとはインデックスファンドに投資するにあたって何に気を付ければいいのかをお話ししよう。
● 余計なことを考えるな
インデックスファンドへの投資は「長期、分散、定期定額」が大切である。一応断っておくが、15年以上の長期投資ができない人はインデックスファンドに投資することをお勧めしない。なぜならインデックスファンドは15年以上の長期にわたる投資期間を設ければ、今までの歴史ではマイナスになることはなかったからだ。そう、つまり投資は若いときから始めれば複利も相まってリターンが大きくなる。そして分散せよ。一つの企業を妄信して個別が株投資することはお勧めしない。なぜならその企業が衰退・倒産する可能性があるからだ。必ずリスク分散のため複数の企業に投資するべきだ。最後に定期定額投資だ。理論上は一括投資したほうがリターンが高くなると言われている。しかしこの手法には弱点がある。それは投資初心者のメンタルに大きなダメージを与える可能性があることだ。投資初心者は値動きする資産に慣れていない。今まで「貯金」という低リスク資産しか持っていなかったから当然である。私自身もそうだった。日々変動する資産額にドキドキしていた。しかし時間がそれを解決してくれる。値動きに慣れていくのだ。だからこそ初めは小額を定期的に定額を投資する。そうして資産の値動きに慣れてきたら、より多くの資産を投資すればいいのだ。そうして愚直に積み立てていくのが日々のルーチンになれば、あなたはもうお金持ち行きの列車に乗れている。
● 暴落・弱気相場は友達である
インデックスファンドへの投資は好景気も不景気も両方受け入れる投資手法だ。だから暴落・弱気相場の影響ももろに受ける。もちろん資産が減っていくのを見るのは嫌なことではある。しかしその後は必ず上がっていく。その事実を知っている者だけが将来大きな資産を手に入れる。なのでここではメンタルブレイクをしないための対処法をお伝えしよう。
「暴落になれば安く買える。好景気になれば資産が爆増する。」
どちらにせよ長期投資するものにとっては喜ばしいものなのだ。これを知らずに基準価額が下がって含み損になったから損切りする人は投資がどういうものなのかわかっていない。大きな資産を得た人は、市場から決して退場しなかった者たちなのだ。資本主義社会が崩壊しない限り世界経済は成長し続ける。

ここから先は

1,489字
お金に困っていない人は読まないでください。このマガジンでは資産形成の超基本となる考えや知識、方法を学ぶことができます。お金に困らない人生を送るための必読マガジンです。

お金の知識は知らなければ搾取されていくだけ。私自身、社会に出てからお金の知識は義務教育で教えてほしかったと思うことばかりでした。いろいろ苦…

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?