2024/3/3沖縄との出会い14
そんな母が大学を卒業してしばらくしたころ、祖父母たちは見合いを持ってきた。
いい加減、お淑やかになって欲しかったようだ。祖母は特に女性は「良家」と結婚して子どもを産んでなんぼだと思っている人だった。自分だって結婚後3年間子どもに恵まれなかった時に「三年子なきは去れ。」といびられて悔しかったはずなのに、娘を嫁がせる事に熱心だった。
母は理不尽を嫌う割に親に逆らえない側面もあり、納得行かないまま結婚した。夫となった人は祖父の薬剤師仲間の息子で、これまたお坊ちゃんであった。学生運動をするなんて微塵も浮かばない、自分に与えられたレールを疑わない人であった。