小学校の先生のICTを使って「おっ!」と思わせる個別懇談術
私は小学校の教諭をしています。担任として保護者の方と個別懇談で話をする際に、少しでも来てよかったなと思ってもらえるような実りある個別懇談がしたいなと思っていました。時間は短く15分程度、その15分のために学校に足を運んでもらっていると思って、どうしたらよいかを考えてきました。私が小学校の教諭になってからICT環境が年々良くなり、タブレットが配備され、教室にもプロジェクターや電子黒板などでタブレットの画面を映すことができるようになりました。今回は、ICT環境を生かして、保護者の方に「おっ!」と思ってもらえるような個別懇談の仕方について書いていいきたいと思います。
1.事項書で「おっ!」と思わせる
私の学校では、個別懇談会で冬休みの生活について触れたり、配布物を渡したりします。それを忘れないようにするためにも、パワーポイントで事項書を作ってプロジェクターでスクリーンに映し出すようにしました。そこに「○○様 本日はお忙しいところありがとうございます。」など入れておくと特別感がでます。皆一様の事項書でも、私の学校ではそれをしていたのは私だけだったので保護者の方からも「なんかすごっ!」と言われたりしました。また、特別に話したいエピソードがある場合には、その事項に「マラソン大会での出来事」など事項を追加しておくと話忘れてしまうこともなくなります。
この事項書の良さは、保護者にとっても今から話をすることの見通しが立つというところにもあります。
2.写真で「おっ!」と思わせる
個別懇談で保護者の方と話をする際に、その子の日常が映った写真をスクリーンに映して話をすることは効果的であるように思います。なぜなら、共通のイメージを持って話をすることができるからです。話を聞いてイメージするのではなく、その場面を一緒に見てイメージしながら話をした方が、話の中身が入ってきやすいです。その子の良さが見える写真を映し、「これは何をしているように見えますか?」など保護者に質問しながら話をすると保護者もその写真をグッと見てくれたりまします。
我が子は幼稚園に通っていますが、私自身、親になって気になるのが、我が子がどんな風に幼稚園で過ごしているんがだろうということです。その場面をみることはなかなかできないし、話を聞いてもイメージが湧きにくいです。ですから、写真を見て、その瞬間の我が子の表情なども見ながら話を聞けると「おっ!」と思える個別懇談での話になるのではないでしょうか。
そのために、日々シャッターチャンスを意識しておくことは大事です。
3.クラス写真で「おっ!」と思わせる
私は、クラス写真を撮るときの並び方をほとんど固定しません。基本自由です。なぜなら、その写真から見えてくる子どもの人間関係や気持ちがそこに映るからです。誰と一緒にいるのか、前の方に積極的に出てきているのか、後ろの方でこそっといるのか。そこから見えてくるものはたくさんあります。4月から撮った集合写真から、その子の位置の変化を見せることで成長が見られることがあります。以前、私の学級に在籍していた特別支援学級籍の児童が、4月に集合写真を撮ったときには端っこの方に座っていました。しかし、10月の集合写真には、仲間と肩を組み、前列中央でピースサインをしていました。その変化をスクリーンに写真を映しながら保護者に見せると、嬉しそうに「その写真が欲しいです。」と言ってくださいました。
このように、クラス写真から見える変化を保護者と共有することで「おっ!」と思わせることができるのではないかと思います。
4.子どもの作品で「あっ!」と思わせる
私は授業での提出物をオンライン上で子どもたちに提出してもらうことが多くありました。ですので、子どもたちの作文やノート、図工の作品の写真などもデータとして管理していました。そのため、この作文は保護者にみてもらいたいと思ったときには、個別懇談のときにスクリーンに映し出すことができます。高学年になるとノート、作文、図工の作品なども親に見せない子も出てきます。しかし、作品から見えてくる子どもの姿もありますので、一緒に作品を共有しながら話をすることで、「おっ!」と思ってもらう個別懇談になるのではと思っています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。個別懇談を、負担感なく、より効果的にするための個別懇談術を書いてみました。この記事を読んだ方にとって少しでもプラスになればと思います。
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