車内アナウンスが伝えてくれたこと
久しぶりに乗った南北線は、英語が多めでした。
大学が沿線にあったので、20年前(え⁉︎もう・・)は、毎日のように乗っていた南北線。東京メトロのいくつもある路線のうちのひとつです。
なんとも言えない青緑色がシンボルカラーの(と書いたけど、noteのシンボルカラーにも似ている!)・・文字通り、東京を南北に縦断するような路線です。
こうして、東京メトロのホームページを調べてみて知ったのだけれど、南北線って赤羽岩淵が終点なのですね。その先の「浦和美園」が終点なのは埼玉高速鉄道線の管轄ということみたいで。いまごろ知りました。
当時は直通運転ブームの先駆け的な存在だったので、始発が武蔵小杉で、東急東横線は多摩川まで、そこから白金高輪までが東急目黒線、それから先が、東京メトロ南北線と都営地下鉄三田線に分かれていた記憶があります。今は、始発が日吉になっています。もしや、沿線大学が関係しているのではないかと思ってみたりして(笑)。
僕が大学生だった頃は、まだ開業して数年しか経っていなくて、結構な都内を走っていたはずなのだけど、座れなかったことはほとんどなかったと思います。
座れないのは、埼玉スタジアムでサッカーの試合があった時などで、普段はなぜか混まない路線だったから、行きも帰りも座っていられることが多かったのです。
車内放送は録音された音声が流れるタイプ。駅名が告げられて、それを英訳したものが流れていく・・たったそれだけのシンプルなものでした。海外の乗客もいるから、英語も必要なのだろうと特に気にもしていなかったのです。
南北線は地下鉄だから、沿線の風景などほとんどありませんでした。だから、トンネルから出て外の様子が見えると、ちょっとほっとする時もありました。
帰り道、多摩川を渡る鉄橋の上から、夕日が眺められる瞬間がとても好きでした。とはいえ、そんな時間に電車に乗っていることは少なかったのですが(笑)
乗り換えなくてはいけない駅で降りられず、三田線に乗ってしまったり、疲れすぎて寝過ごし、折り返し運転となり、乗った駅と同じ駅に戻ってきたこともありました。
社会人になり、東京メトロではなくJRの路線を使うようになって、車内放送が車掌の声になり、なんだかローカル線な感じがいいなと思っていたけれど、それも時代の変化で、録音されたものが流れるようになりました。
オリンピックに向けて、英語の車内放送がたどたどしい口調で流れたりしていたのは、2年前くらいからだったでしょうか。録音と車掌の声というハイブリッド車内放送が、耳に馴染んできたのはつい最近のことかも知れません。
そんな中で、久しぶりに南北線に乗ったら、車掌の声が全く聞こえないのです。「この電車は、ワンマン運転です」というアナウンスは録音されたものであるし、全く運転者の声を聞くチャンスがないことに違和感を覚えてしまったのでした。
そして、アナウンスの内容も、駅名、乗り換え路線、それは当時となんら変わりないはずだけれども、JR線の車内アナウンスと比較して英語が多いように感じました。しかも、英語のクセが結構強いように聞こえました。アクセントが強調されていて、聞き取りやすくなっているのかなぁ。
20年前と(きっと)変わらない、柔らかな女性の声・・・ネットで「南北線 東京メトロ 車内アナウンス」で検索したら、なんと動画がありました。声の主の名前まで載っていて・・どうやって調べたんでしょうかね。英語アナウンスも日本人の方が担当されているようでした。
大学に通った4年間、ずっと聞き続けていたアナウンスを聞きながら、武蔵小杉が便利になり始めた頃の駅の変遷を思い出しました。今は駅前も様変わりしていて、当時の面影はほとんどなくなってしまいました。
しかし、駅名は変わりません。変わらない駅名と、それを読み上げるアナウンスも変わっていませんでした。そんな些細なことですが、大切な思い出が守られているようで、ちょっと嬉しくなりました。
僕のふるさとの話。
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