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穏やかに華やかに

「もう何年も行ってない、八芳園に行きたい。」

育休の期間中にやりたいことはあるの?妻から聞かれて、思いついたことがありました。

八芳園は、僕たち夫婦が結婚式を挙げ、披露宴を行った場所です。東京の港区、白金台にあり、庭園が有名な式場。(noteのアカウントもありました)

もともとは、江戸幕府の旗本であった大久保忠教の屋敷でしたが、薩摩藩から島津家、そして渋沢家へと所有者が移り、大正時代に実業家の久原房之助に渡り庭園が整備されたようです。

最近では、5月に米国大統領と首相が夕食会を行った場所としても注目を集めた場所です。たった1か月後に行くとは・・しかも、調べるまで知らなかった!

かつて投稿に書いたことがあったけれど、この会場で披露宴を行ったことは、とても良い思い出になっています。僕たちの結婚式から3年後に、弟夫婦も同じ八芳園で挙式と披露宴を行ったのもまた良い思い出になっていて。

結婚当初、半年後や1年後に八芳園を訪れていて、その後も定期的に来たいね・・なんて思っていたけれど、いつの間にか数年経ってしまいました。

緑が豊かなので、どの季節に行ってもそれなりに雰囲気を感じられるので、行ける時に・・と思い、この育休期間中に出かけてみたかったのです。朝からばあばを呼び寄せ、赤ちゃんをお願いして、子どもたちは保育園と学校に行っている隙に向かいました。

挙式当日、新郎と新婦で準備の所要時間に差がありました。僕は、妻に合わせて会場に行ってしまったので手持ち無沙汰になり、お腹も空いていたので、建物内にあったカフェでパスタを食べました。そのことは、いまでも妻に「ずるい」と言われてしまいます。

そのカフェで、パスタを食べたいね、などと向かったのですが、席についてメニューを確認すると、僕たちの記憶から様変わりしていました。

ページも減っていたのもあり、ちょっと寂しかったのですが、肉か魚のコース料理に始まって、アラカルトのページには、本日のスープ、本日のサラダ、本日のパスタとシンプルすぎる料理名が並んでいたのです。

かつて、パスタの項目に何品目か見たことのない名前が並んでいたはずでしたが「本日のパスタ」に集約されてしまっていました。

サクッとランチを食べるつもりが、金額的にも雰囲気的にも、当時の気楽さが減ってしまったようで、なんとなく気後れしてしまい、僕たちはケーキセットを頼みました。

そのあと、庭を散策しながら、下見の時のこと、前日にサプライズ映像のDVDを隠れて渡したことなど思い出話を。

挙式はチャペル形式にしたのですが、当時の神父さんの話は、今でも覚えています。おそらく、とても気合いを入れてくださって考えてくださったのだろうけれど、とにかく長かった。長くて、長くて、何を言っているのだろう・・となったことを覚えているというわけ(性格が悪い・・笑)。

チャペルでのリハーサル後に、再び扉が開くと参列者たちが座っていて驚いたものです。動線と誘導は素晴らしく、当時の八芳園では、その日だけで30件もの宴会があったと話を聞きました。

池の上にある東屋、水元まで歩くと、足元の石の陰から亀が顔を出しました。何となく、下の子に似ているなぁなんて思って、ちょっと笑ってしまいました。

八芳園をあとにして、ランチを探しがてら、ミントチョコを求めて。目当ての店でミントチョコを買い、少し歩いたところで、パスタランチの看板につられて入った店がすごかった。

ラ・ボエーム白金台

まるで劇場かダンスホールのような天井と、雰囲気のある装飾に目を奪われました。店名を調べてみたら、都内各地にあるお店のようだけれど、この雰囲気でこの金額⁈と驚いてしまいました。

ようやくランチもしっかり食べられて、満足して駅までの道を歩いていたら、テレビで見たことのある女子アナさんがお子さん連れで歩いていました。なんだか、得した気分(笑)

子どものいない日中のお出かけも久しぶりで楽しかったし、八芳園の変化も感じながら、僕たち夫婦も家族になり変化していくのだと、なんとなく自分に言い聞かせるような気分でもありました。

変わらないでいてほしい。思い出の場所は、そういう思いが強くなります。

けれど、変わらなければ消えてしまう、そんな人間的な側面を感じつつも、豊かな緑は当時と変わらず生き生きしていた八芳園、あらためて感謝する時間でした。

ミントが本気の、ミントチョコ

緑と赤の対比が美しいサムネイル、infocusさんありがとうございます。季節と年月と、移ろうものを感じられるのは、変わらない存在があるからこそ、かも知れません。


#散策 #思い出の地 #緑 #おでかけ

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もつにこみ
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