起きて
我が家の家族たちは、なかなかよく寝る。
僕は長い時間寝ることがあまり得意ではないが、家族たちは起きるのが得意でないらしい・・すごく嫌味な書き方をしているのは自覚している。
とはいえ、その差は歴然としているし、言い訳すると、僕は「他人を起こす」のが苦手なのだ。
「朝だよ、起きて」と声をかけるのも苦手だし、足音で起こしちゃったなぁ・・って思うのも苦手。”起こしてほしい”と言われるのだけれど、そして起こすのだけれど、ついつい二度寝を容認している節もある。
こうして書いていると、僕はとても自律的な生活を送っているように見えるかも知れないけれど、そんなことはなくて、夜更かしだってするし、寝坊もする。ただ、寝坊の頻度が極端にすくない。いつからそんな睡眠生活になってしまったのだろう。
一時期、自分の睡眠の質のようなものが気になって、「最強の睡眠」みたいな本を何冊も読んでいたことがある。それを見た妻が、「ちゃんと、寝てるよ」と言ったので、気にしているのは僕くらいで、ちゃんと寝られていたのだ。
僕は当たり前のように過ごしているが、ふだん大体5時半に目が覚める。休日も。夜更かしして1時とかに寝ても。早く寝られれば、その分起きる時間も早まることは、もちろんある。
上の子が2歳くらいの頃、寝かしつけを8時くらいにして、一緒に寝落ちして、朝3時くらいに起きていたことが1年くらいあった。
起きて、本読んで、mixi書いて、走って、家事をして。仕事が始まる頃は、起きてから6時間くらい経っていた。
5時半、この時刻は公務員試験に向けて勉強していた日々で培われた時刻だ。目覚まし時計が苦手であることを、その時までよく分かっていなかった。
毎朝毎朝、突然鳴りだす枕元の時計は、いつのまにか爆弾のように怖い存在となっていて、高校や大学に向けての受験を経験していなかったこともあり、緊張で「舌が痺れる」という日々を送ったのだ。
だから、家族が目覚ましを使うときには、その音を聞かないために、早く起きている。そもそも5時半よりも前に起きる者はいないし、また目覚ましをかけて寝た家族も、なぜか目覚ましを設定した1時間後・・のように、いつも通りの時間に起きている。
目覚ましが鳴っているのに起きられないのは、目覚ましではないのでは?と、意地悪く考えてしまうけれど、ほんとうのことを言えば、長く眠れることは、とても羨ましい。