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イスカンダル保育園
子どもたちの体調管理のため、平日に仕事を休んで、近所の広場に1歳の子どもと出かけた時のことでした。
近所の大人たちが楽器を持って集まって、音を出して遊んでいる時間だったようで、ギターやピアニカ、バイオリンで音を出しているほかに、歌を歌っている人もいて、賑やかでした。
大人が外で楽器持って演奏したり歌ったりするのって、すごくいいですよね。まぁ、子どもでもいいのですが、とにかく音楽の気楽さを感じることができます。
以前、イタリアに旅行したときに、映画のような場面が広がっていたことに感激したのを思い出しました。歴史のありそうな噴水がある広場で、絵を描いている人や、楽器を演奏している人たちがいて、とにかくみんなの表情が明るかった記憶があります。
子どもは音楽に興味はあるものの、具体的に知っている曲が少ないこともあり、音が聞こえてきても、近くに出されていたブロックで遊んでいるだけで、楽器とかに興味がないのかなぁ…なんて思っていました。
しかし「さんぽ」のメロディーが聞こえてくると、ハッと気がついたように顔を上げて、両腕を交互に振って踊っているような動きしたので、思わず僕は「上手だねー!」と声を上げてしまいました。
僕は、子どもが知っているであろう曲は、子どもに聞こえるように歌ってあげたりしましたが、それ以外は聞き流していました。もともと、演奏を発表しているわけでもなかったので、途中で止まったりミスしたりしていて、気軽な時間でもありました。
ターンタータターン タッタ タータターン
このイントロは…気がついて聞き入ってしまったのは、「宇宙戦艦ヤマト」のオープニング曲でした。僕自身は、全く観たことのない世代のアニメなのですが、小学校の運動会の鼓笛隊で、なぜか演奏した思い出の曲でした。
さらばー 地球よー 旅立ーつ船はー
勇壮な男声(ささきいさお)で歌われる、印象的なメロディーが思い浮かぶと、ハッと思い出した歌詞がありました。友人が歌っていたのは、こうでした。
さらばー みんなよー 旅立ーつチャリはー
宇宙ー戦艦ー ヤーマー○ー (ヤマト部分は、僕の当時のあだ名)
宇宙のはるか 保育園まで
おとうと迎えに いま 飛び立つ
小6の僕は、友達と遊んだ後に、5歳だった弟を保育園に迎えに行っていました。その様子を、友達から(きっと)敬意を持って替え歌にして歌われていたのでした。
いま、親族であっても小学生が園児を引き取ることはできなさそうですが、当時は寛容というか、おおらかでした。僕が卒園した園でもあったので先生たちも見知っていて、「あ、お兄ちゃん来たね」くらいの感じ。
替え歌として、僕の当時の様子を的確に表していたなと思い出して、ちょっと面白くなってしまい、にやけてしまうのでした。
楽器を演奏しているのを見聞きすると、自分も演奏したいという気持ちになるのがプレイヤー魂かもしれません。宇宙戦艦ヤマトのイントロは、トランペットによるものなので、なおさら吹きたくなってきました。
世界観…!宇宙の遥かにある保育園に向かっているような景色が広がっています。infocusさん、ありがとうございます!
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