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伝統のマンガ

「久しぶりに見たけど、全然変わらないんだね、この雰囲気・・」

児童向け通信教育の、プロモーション用漫画冊子がリビングの床に放置されていた。葉書くらいのサイズで、極薄の紙にカラー印刷されたあの冊子である。

小学生が、学校生活は充実しつつも勉強にちょっと不安があって、幼なじみや近所の年上の児童に勧められて、通信教育を始めてみたら、グングン成績が上がって、学校生活が充実してきた・・ってやつだ。

パラパラとめくり、つい冒頭の感想をこぼしてしまった。

いつの時代も、小学生の悩みは同じようなものかも知れない。小学生を30年前に経験した僕としては、その時の本人は、とても悩んでいるのを知っているから、それを否定するわけではない。

けれど、この教材を使うと効果的だよ、という言い回しは何十年経っても変わっていないというのが、ちょっと驚きでもある。

ざっくり言えば、インターネットの発達によって、僕たちの小学生の頃とは比べものにならないくらいに、学習環境は幅広いものになっている。しかし、教え方は様々な手法があるが、教えることは変わっていない。量を増やそうとすれば時間が足りないし、減らしてしまえば不安になる。

小学2年生の上の子は、小学校入学時からその教材にお世話になっている。勉強の習慣なんて後からでもつけられるのだけれど、楽しいうちにどんどん新しいことをしてほしいという思いから、親が始めたようなものだ。

やり方は本人に任せているのだが、その進め方は独特である。

毎月、各教科(今は国語・算数のみ)を何コマか学習し、その成果として確認テストを解いて郵送し、添削されて返ってくる。・・というのが一般的な受講方法だと思うが、我が子は、その順番が逆になる。つまり、確認テストをまずやるのだ。

なぜそんなことをしているかというと、単純に遅れているだけである。現在は2月だけれど、本人が解いている問題集は1月号だ。教材としても親としても、予習のつもりで期待していたが、完全に復習のペースになってしまった。

確認テストには一応の提出目標日が設定されていて、それをすぎると”おまけ”がもらえなかったり、貯めて賞品と引き換えられるポイントが減ってしまったりするのだ。そこに間に合わせるために、まず確認テストを解くのである。

ペースとしては復習のようで、低学年だからか難しくはない。テキストを一切解かなくても、確認テストは回答できるし、たいてい100点で返ってきている。(もしかしたら提出前に妻が見ているかも知れないが)

受講している児童にも同じようなマンガが届くのは、オプション科目のプロモーションであった。

ただでさえ遅れ気味な受講ペースで、追加なんてできないのでは・・と思ったが、その科目が「作文」だったので、「ぜひ受講して」と言ってしまった。

本人の苦手意識は、勉強のための動機になるし、作文を教えてくれる環境は僕の学生時代には無かったので、僕自身も気になったのだ。

マンガの中で、担任の先生が、主人公の作文に感動して泣く場面がある。それは大袈裟としても、読む人が心を動かされる作文が書けたら、きっとこの先、何かあった時に役に立つのではないかと、ちょっとだけ期待している。


#通信教育 #作文 #マンガ


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