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雑談のセンス
雑談というのか、仕事上のつながりで仕事以外のことを話す人たちの言葉が気になる。そこに、話す人の性格というのか、人との考え方が出てくると思うからだ。
仕事の話なら、定型文のように「忙しい?」「上司は(あるいは)部下は、どう?」「あれどうなった?」が出てくるから、あまり個人差はない。
仕事以外となると「お子さん大きくなった?」「近くにできた店、知ってる?」「この前の連休何してました?」「最近、面白い本読みました?」…最後のは僕の理想(笑)
特に気になってしまうのは、休み明けの一言目だ。体調を崩して休んでいた、家族で旅行に行くために休んでいた、どこまで休みの理由を言うかは本人次第。とはいえ、育休のような名前のついた休みなら、それが理由だとばかりに説明しなくてもいい。
何度も書いているが、僕は下の子のために2度目の育休を取得した。生まれた時のケアのための育休が1度目で、1歳半を迎えて2度目を取得したことになる。期間は2週間と短めだったこともあったし、詳しく理由を説明したことがなかったので、関係者の中には僕が休んでいることを知らない人もいた。
そんな育休明け、あなたなら何と言われたいだろうか。
僕自身も明確に「これ言ってほしい!」なんて思っていなかったけれど、これまでの経験から「もつさんいなくて、大変でしたよ」とか「ゆっくりできましたか?」と言われるのがあまり好きではない。マニュアルを作り説明した時間は何だったのだろう、休まない方がそりゃいいよね、ゆっくりするために休んでないから、なんて心の中で悪態を吐いてしまう。
同じ職場ではないけれど、一緒に仕事をしている後輩に久しぶりに会った。それは飲み会の席ではあったけれど、僕が数日いなかったことについて「海外に行ってるのかと思ってました」と言った冗談が、なぜか僕はとても嬉しかった。
職場の同僚や上司も「僕がいない間の大変さ」のようなことを言わないでいてくれていて、気を遣わせていると思う反面、僕も”なんだか申し訳なかった感”を言葉や態度に出さないように気をつけている。
そんな話を妻にしたら、妻は「いなくて大変だったよ!」と言われたかったらしい。誰にもそのことを言われなかったら「私、いなくて良かったんだ」と思うかもしれない、と。確かに、それを思い知らされることは辛い。でも、そうは言っていないし、組織はそれを防ぐためにあるものだ。
そんなことを見聞きすると、果たして自分は同じ冗談が言えるか、ちょっとした不安に陥ってしまう。正しい人より楽しい人になりたい。
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