あんころ on my mind
駅の中にあるコンビニは、便利です。
以前、通勤の途上で、毎日のように寄ってトマトジュースを買うことを継続していたのですが「大きなペットボトルで買って自宅で飲めば安い」と、ちょっと考えればわかりそうなことに気がついて、コンビニ通いが止まりました。
コンビニに行けば、何か発見があるものです。
いま通勤に使う駅にはコンビニがなく、駅のコンビニが遠い存在になってしまいました。ほかの駅を使って立ち寄ったりすると、驚くようなものを見つけたりして。
石川県は金沢市の銘菓である”あんころ餅”をグミで再現しようとしている意欲作。
あんころ餅は、餅菓子です。あんこで包まれている餅菓子というと、伊勢の赤福が有名ではあるけれど、僕は幼い頃から”あんころ”でした。
僕の父の田舎が金沢でした。でも、”あんころ”は金沢に行っても食べられなかったのを思い出します。
それは、もっとも美味しいと思っていた圓八のものは、駅のお店では午前中に売り切れてしまい、金沢に着いても買えないものだったからです。
圓八のあんころは、父のお土産として持ち帰ってきたものをよく食べました。仕事でも、金沢に行くことがあった父は、昔話のお弁当のような見た目で、コンパクトなあんころをお土産として選ぶことが多かったのです。
僕が幼い頃は、包みが経木でした。ほかのお店で見かけたことのない包みにワクワクしたものです。開けると餅が全く感じられない”あんこの塊”が出てきて、その塊めがけてこの辺にあるかなぁ・・と黒文字を挿して餅を引っ張り出して食べていました。
柔らかい餅に、多すぎるほどの”あんこ”は子ども心に贅沢なお菓子でもありました。大福や団子よりも、あんころの印象が強い子ども時代。とはいえ、あんころが食べられるのは数ヶ月に一度程度でしたが。
当時、3人兄弟で5人家族。あんころは9個入りでした。おそらくひとり3個ずつ食べたはずですが、親は食べたくなかった・・わけではないでしょう。
グミのパッケージの下には、圓八のロゴがありました。もう10年以上も圓八のあんころを食べていません。グミのまわりにあの”あんこ”がある商品ではないだろうと思いつつ食べてみると、あんこの風味がちゃんと再現されていて、驚きました。
本家の圓八のあんころ餅は、賞味期限がたったの1日でした。父がお土産で買ってきてくれた、その夜にみんなで食べるのが定番でした。それが、グミになって日持ちするようになった気がして・・ちょっと感激してしまいました。
グミと餅って食感が似ているのかも知れませんが、まさか”あんころ”とは・・と驚きつつ、また買いたいと思うのです。
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