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”お嫁さん”の記憶力

チャーン、タリラリラチャーラー、
テーレレーン、チャーラチャラララーン

文字で書くと何のことだかわかりませんが、日本映画を代表する長編シリーズのテーマ曲、と言えばメロディーがうかぶでしょうか。

勿体ぶりすぎてもはや誰も読んでくれなさそうなので、種明かししますね。山田洋次監督の「男はつらいよ」シリーズ。そのテーマ曲です。

実は、僕はあまり詳しくないのですが、特徴的なストーリーが昭和の時代に人気を博していました。放浪する男って、ムーミンのスナフキン然り、人気があるものなのでしょうか。

以前いた職場で、地域で活動している団体の事務局業務をしていた時、寅さんの舞台となった葛飾区へ行きました。本来の見学は、近隣にあった東京拘置所だったのですが、昼食場所として柴又の「とらや」に寄りました。

「とらや」は映画の主人公が暮らしていた家として描かれている場所。いわば聖地のような存在です。そこが現役で営業していることや、大勢のお客さんを受け入れているのを知りませんでした。

映画にもたびたび登場する草団子が有名で、店頭には大勢のお客さんが並んでいました。

店内に入ると、いわゆる観光地のドライブインのような雰囲気で、座敷にたくさんの人が座って、お弁当のような箱に盛られている同じものを食べるスタイル。賑やかに昼食を食べて、お土産を買いました。

お店の団体担当の方は、”お嫁さん”と呼ばれて、くるくると忙しく動き回っていました。ご挨拶もそこそこに、店頭に立ったり、料理を運んでくれたりと、有名店のお嫁さんって大変だなぁ・・と思う働きぶりでした。


翌年、ほかの団体の担当になりました。たまたま、都内北部の防災施設への見学を希望したこともあり、柴又の「とらや」のある商店街で散策することにしました。ともあれ、観光地のコーディネートをするなんて、公務員ってなんて裾野の広い仕事なのでしょうか・・。

およそ1年ぶりに訪れた柴又も、相変わらず賑わっていました。

とらやの店頭にも、草団子を求めるお客さんが行列を作っていました。バスの運転手さんに渡すために、草団子を買い求めていたところ、レジにはあの”お嫁さん”が。僕の順番が来て、お金を渡した瞬間、目が合うと”あれ?”という顔をされました。すぐに「確か、以前に・・」との言葉。

すご・・。

1年の期間も長いとは思いますが、混雑した商店街で、多くの顔を見ているはずなのに、思い出せることの記憶力よ。それとも前回、めちゃくちゃ印象悪かったのか・・。「旅行会社の方・・?」とも聞かれてしまいました。そうですよね、まさか自治体職員だなんて思わないですよね。

「昨年も、この辺りに寄らせてもらったんですよ」と応え、なんとなく余計に草団子を買ってしまいました。客商売の素質、のようなものって本当にあるんだな・・と思ってしまった柴又での体験でした。


賑わう商店街の風景のサムネイル、infocusさんありがとうございます!映画の舞台って、なんだかワクワクしますよね。一緒に行った団体の方々は地域のお歴々なので、寅さんのことを熱く語らっていました。

#柴又 #記憶 #驚き



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