細胞レベルでドラマチック
昨年末、子とふたりで、映画「はたらく細胞」を観てきました。昨年あたりからテレビで放映されているアニメを子と観ていたので、体の中を擬人化して、ドラマチックに描いている手法がとても面白いと思っていました。
親としては、ちょっと勉強できる内容っていうのも、NHKっぽくて好きでした(笑)映画が出来ると知ってから、子どもが観たいと言い続けていたこともあって、年末に観に行ったのでした。
冬休みに入って初めての土曜日、映画館はかなり混み合っていました。事前にチケットを買っていたのですが、改札みたいなところも長い行列…。
僕たち世代からしたら、人間役である阿部サダヲと芦田愛菜の親子役としての共演に興味津々。マルモリが懐かしい(という割にドラマは観たことがないのですが笑)。大きくなったねぇ…なんて、多くの親が思ったことでしょう。
細胞役もアニメのキャラと似通ったキャストが充ててあり、出てくるたびに「おー」と感心してしまいました。僕が知っている人たちでよかった…。子は、声優をしている人が役についているのだと勘違いをしていました。僕も幼い頃、そういうものかと思っていたので、子どもあるあるですよね。
ちょっと殺気立っているのに優しい白血球、それを佐藤健が演じているのが気になっていました。鋭い視線は、アニメのキャラを踏襲している印象でした。
作中の体内では、前半はアニメで観ていたストーリーが、アニメとは違った順番で展開されているような印象でした。細胞たちの働きを逐一紹介する”お勉強時間”があって、僕はとても満足でした。
アニメと違っていたのは、体内の設定だけでなく、その外側である人間たちが描かれていたところ。マルモリコンビに加えて、こども店長として有名になった加藤清史郎も登場して、おじさん感激…!…(気持ち悪い)
映画後半は、前半からガラッと変わってシリアスな展開になることもあり、人間たちとその体内でのドラマに、予想通り涙が止まらない状態になりました。
僕はふつう、映画を観ながら泣いてしまうのは1回か2回なのですが、この作品は何度も泣いてしまうくらいに没入していました。娘役の芦田愛菜が、もうほんとうに自分の子と重なってしまって、涙が止まらないのなんの。
この作品に限らず、僕は映画館で観ていると、かなり集中してしまうのか、確実に泣いてしまいます。これは子どものころからで、大人になっても治りません(べつに病気ではないけれど)。隣に子どもがいても、もはや関係なくて…。
一緒に観ていた子も、僕に似たのか涙もろいようで。もう、涙なくして観られない場面では、ふたりして泣いていました。絶対に写真に撮れないツーショット…。
ラストに待っていたのは、佐藤健のあの役を彷彿とさせる…ゴニョゴニョ。
ほかの方の投稿にも書いてありましたが、この映画を観ると元気になるのとはべつに、ほんとうに健康に気をつけねばならないと、実感します。
自分の体の中の細胞たちが、日々文句も言わず(映画では言っていた)働いてくれているのだと思うと、申し訳なくなりますし、文字どおり”生かされている”ことに思いを馳せられる、思いがけずよい作品でした。