休符と裏拍って話
音楽を、楽器をやっていた人なら、一度は聞いたことがあるかも知れません。
休符という記号は、休むと書くけれど、それは休んでいるのではなくて、音を出していない、音を出さないという演奏記号である、ということ。
音楽的に空白(無音)である必要があり、音楽は流れているけれど音を出さないことで曲になる、という技術というか。
オーケストラのように、様々な楽器が集まって演奏る場合には、楽器によっては、ずーっと休符が続いて、いまどこ⁉︎と数える(譜面の演奏箇所を追う)のに必死になったりするかも知れません。
いま、我が家の車の中では、かなり前の代の”おかいつ”(おかあさんといっしょ)のライブの様子を収めた音楽データを聴いています。
愛車のカーナビには、歴代のオーナーによるCDから音楽データがコピーされているHDDが内蔵されているのだけれど、タイトルが登録されていないものが多く、「何のCD」なのか分からないのです。
アンパンマンを発見したあと、また色々と試していたら、そのデータを発見したのです。歌のお兄さんが横山だいすけさんの時で、僕は全く知らない代でした。着ぐるみキャラクターたちは、ムテキチ、ミーニャ、メーコブ。
コンサートの様子を収録した音源なので、シーンを想像しながら聴くのが楽しくて。さらに歌につけられた伴奏もかっこいいというか、本格的。実際の様子が全くわかりませんが、生演奏だったら豪華すぎる。
テレビで観ていると気が付かないのですが、耳だけで聴いているとそのカッコ良さに気がつきます。
中でも、僕はメロディーのバッキング(合いの手)として入る、裏拍のフレーズが好きなのです。裏拍とは、拍の裏のこと、ズンチャズンチャズンチャ・・ってフレーズがあったとすると、ズンが拍の表(頭ともいう)で、チャが拍の裏。・・初めて文字で書きました・・(笑)
裏拍のバッキングは、勢いを感じるフレーズが多かったり、拍の頭ではない不安定さから、曲の推進力を生む効果があるのです。わかりやすい音源を探してみたのですが、吹奏楽の経験からもこの曲がとても好きで。
いわゆる歌謡曲の伴奏って、このパターンが多くて、しかも演奏がビッグバンドと呼ばれる形態に似ていることから、音もかっこいいなぁと感じるのかも知れません。映像では、歌った後のギターのフレーズが”裏拍”なんです。
そんなことを考えていたら、世界で一番有名な裏拍ってなんだろう・・なんて思いついて考えてしまいました。
ありました。
これ、フレーズはとても有名ですし、誰でも聞いたことがあって、曲名もなかなか知名度あると思うのですが、曲の最初の音は「休符」なんですよね。
曲の始まり、指揮者が振り下ろして示した点が「休み」で、ッジャジャジャジャーン、みたいな感じです。(この映像だと分かりにくいですが)
車の中でみんなで聞いているけれど、ひとり別のところで「いい!」と喜んでいる、そんな話。