ニコタマの公園
世田谷区立二子玉川公園
二子玉川ライズのペデストリアンデッキのレストランエリアを抜け、マンションの間を通り、公園につながっているのをご存知でしょうか。
何度かライズに行ったけれど、そんなところに公園があるのは知りませんでした。しかも、そこにはスタバも。
時期を見計らって行こうと思っていたら、お正月に機会を得ました。
以前書きましたが、僕は公園に関する仕事をしています。いわゆる後方支援の事務方で、設計とか工事には携わっていないのですが、せっかくなので、いろんな公園に行って勉強しようと思い、こうして記録しています。
さて、二子玉川公園は多摩川の川沿いに作られており堤防部分の地形を生かしつつ、緑が多く残されて(植えられて)いました。また、園内にはスタバのほかに日本庭園も。開設は平成25年4月と新しく、駅前開発と同じくして整備されたようでした。(世田谷区のホームページ)
ライズ側から入って「余白が多い」という印象でした。地図を見ると、スペースをいくつか区分けしているのですが、木やフェンスで区切るのではなく、園路や高くない木などを使っていて、その区分けを感じさせない工夫がされていました。開設されたのが数年前に関わらず、緑が多くあるのも印象的でした。それは「こどもかだん」や「住民管理花壇」などの設置と、利用する区民による植樹を行った森など、住民や利用者が緑を感じられる方針がきちんと考えられているからなのでしょう。
広場に、井戸のポンプのような構造物があって、近くで見てみると、その横の地面にはいくつものマンホールトイレがありました。数えてみたら20基くらいだったのですが、前述のホームページによれば、3つのエリアで60基あるとか。災害時に避難してくる住民の人数を考えたら、多くのトイレが必要になるはずです。
気になっていたスタバの雰囲気も確かめたくて、園内を歩いていると、地形を生かした滑り台があり、子どもたちが何度も繰り返し滑っていました。自宅の近所の公園よりも角度がやや急だったこともあり、スピードが出る印象でした。”ちょっと怖い”というのは、子どもの遊びには必要な部分であり、「もうずっとこれで遊ぶー!」と言った娘の言葉に嘘はなさそうです。
目当てだったスタバの立地は、予想以上に良いものでした。建物の先には、多摩川の河川敷が広がっており、堤防に合わせて階段が整備されていました。店内よりも屋外に出て過ごす時間を意図した設計なのか、景色の良い河川敷側に窓はなく、むしろ屋外のテラスや河川敷に続く階段に多くの人が座っていました。
おりよく元日の夕暮れ。令和2年最初の夕焼けの時間帯の美しい景色のなか、家族と過ごすことができました。園内は自転車や車いすを想定したスロープが多くあったり、遊具には車いすのまま遊べる砂場も併設されていたり、様々な視点が入った公園でした。ビジターセンターの開館している平日の様子も見に行きたくなるような、いろんな可能性が感じられる公園。やっぱり、ニコタマは面白い街だと思うのでした。