MONA SHIMA

MONA SHIMAのピアノ弾き語り、シンガー・ソングライターmonaです。音楽文庫、日本語クラシック、琉球シャンソンといった多彩なジャンルを作って音楽活動をしています。沖縄を拠点にライブや配信もやっておりますので、ぜひ遊びに来てください。

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MONA SHIMAのピアノ弾き語り、シンガー・ソングライターmonaです。音楽文庫、日本語クラシック、琉球シャンソンといった多彩なジャンルを作って音楽活動をしています。沖縄を拠点にライブや配信もやっておりますので、ぜひ遊びに来てください。

最近の記事

沖縄の涙(なだ)の木、うむまあぎー

 沖縄本島北部、今帰仁の今泊にある県指定天然記念物のコバテイシの古木を撮影しに那覇から出かけた。沖縄の詩人山之口獏が詩に書いている謎の木『うむまあ木』に長年なぜか引っかかっている私としては、この古木はどうしても一度は見ておかなければならないものだった。  傍から見ればどうでもいいことなのだろうが、最近若干ではあるが現実逃避的傾向の出てきたヒンスー(貧乏)シンガーソングライターの私にとっては、普段自然との触れ合いがない分ストレス発散には効果的だし、それに何よりも安価だ(※見るだ

    • パリの沖縄の人(うちなんちゅう)

      1.パリの沖縄の人  4月1日、エイプリルフールではなく、本当に私はフランスから帰ってきた。    海外初ライブツアー。反応は日本よりも良く、いっそフランスにとどまって、結婚して永住しようかとまで考えたものだ。しかし親が卒倒して、今でも介護で手がかかるというのにこれ以上となっては困る。フランス移住は次回以降のお楽しみに取っておいて、渋る私自身をなだめすかすようにしてようやく帰ってきたのだった。    ライブツアーは、大学の講堂でⅠ本、ライブハウスで1本、カフェで2本のほぼソ

      • 受賞しました。

         つい先日のことになりますが(2023年11月16日)、日本シャンソンコンクールで審査員特別賞を受賞いたしました。2021年の東京シャンソンコンクールから数えて連続四回目の受賞です。厚かましくも審査員の加藤登紀子さんと写真を撮らせていただきました。今回はオリジナル曲ではなく、ほかの方と同じようにカバー曲で勝負致しました。George Brassanse の「ママン、パパ」です。選曲が良かったのでしょうか。他のプロ歌手を抑えての受賞でした。審査員の皆様、本当にありがとうございま

        • 読むように聴け!音楽文庫、「猫街」。ドラマチックな展開とラストのオチ。

           古い橋を渡ると猫街に出た。奇妙な住人たち、  しかしなぜか懐かしい不思議な感情を味わう。ところがある日、橋が壊されることになった。そうして猫街は消失した。しかし猫街に出入りしていた人たちによって意外なことが起きる。  読むように聴かないとわからない、音楽文庫。  あなたも耳を澄ませて猫街へ入ってみませんか?  どうぞ猫街の世界をお楽しみください。

        マガジン

        • 人は夢にひらく
          0本
        • Mona Lamancha 音源集
          2本

        記事

          新しい音楽の試みとしての「読むように聴け、音楽文庫」シリーズ第一弾。「不機嫌な金魚」

           読むように聴け!音楽文庫。  物語性があるというより、物語そのものとしての音楽。だから「読むように聴け」。物語りのように起承転結があったり、ドラマチックな展開を見せたりします。  この「不機嫌な金魚」は、沖縄の銀行に関する都市伝説をもとにしています。  どうして沖縄の銀行には金魚の水槽があるのか?  そして金魚に恋をしてしまった青年の運命は?  すべてが、すくなくとも半分くらいが曲の中で明かされます。こんな楽しく面白い作品(?)はいまだかつてない??  不機嫌な金魚、どうぞお楽しみください。

          新しい音楽の試みとしての「読むように聴け、音楽文庫」シリーズ第一弾。「不機嫌な金魚」

          新しい音楽の試みとしての「読むように聴け、音楽文庫」シリーズ第一弾。「不機嫌な金魚」

          11月ライブ詳細。沖縄のパリ(畑)んちゅが歌う琉球シャンソン。そして読むように聴け!音楽文庫。物語り性ではなく、物語そのものとしての音楽をお届けします。

          11月の東京遠征ライブの日程がきまりましたので、お知らせいたします。タイトルの通り、本当の沖縄がここにある琉球シャンソン。読むように聴かされる音楽文庫の2本立てです。タイトルはややこしいのですが、内容は私同様いたってシンプル。なかなか遭遇できませんので、この機会にぜひいらしてください。 ◽️11月2日(木) Mona Shima ワンマンライブ 【MONAPPÉTIT vol.1】 OPEN 18:30 / START 19:30 前売 ¥3,000 / 当日¥3,500

          11月ライブ詳細。沖縄のパリ(畑)んちゅが歌う琉球シャンソン。そして読むように聴け!音楽文庫。物語り性ではなく、物語そのものとしての音楽をお届けします。

          11月東京遠征ライブ決定!

           ひさしぶり、3年ぶりくらいに東京遠征ライブが決定しました。詳細は後程お知らせいたします。  このノートを書いてファンが減ったのか増えたのか。え?もとからいないから、心配するなって?(^^;)  本当は馴染みのある天窓confort.さんや高円寺ウーハさんでもやりたかったのですが、残念ながら二つとも閉店してしまいました。  時代はどんどん進んでいきますが、逆に時代に関係のないところ、時代も空間も超えたところを目指していきたいですね。もうそうするしかない! ps.写真は*年前

          11月東京遠征ライブ決定!

          読むように聴け、音楽文庫!

           私の音楽作品の柱の一つである『読むように聴け、音楽文庫!』について、勝手に思っていることを少し書いてみたいと思います。  音楽文庫でこだわっているのは、文庫という名の通り物語性です。世間ではよく、物語性のある音楽ということでジャンル分けがされていますが、それを押し詰めていったもの、すなわち物語そのものとしての音楽が音楽文庫なのです。  物語らしく、本格的な起承転結があり、ストーリーはドラマチックな展開を見せ、あるいは伏線の回収も行います。さらに三島由紀夫、萩原朔太郎ら敬愛

          読むように聴け、音楽文庫!

          琉球シャンソンって、何それ?

           琉球シャンソンという訳の分からないジャンルを勝手に作ってなんだかんだ十数年も歌っているMona Shimaです。認知度は低いのですが、少しづつ、本当に一人、二人と知られるようになってきました。とは言っても知らない人の方が99.9999%くらいなのですが。(泣)  この0.0001%の方々が私の歌を知って、おそらく抱くであろう疑問にQ&Aの形でこたえたいと思います。ライブなどのときたまに質問されて、ぼおっとしてちゃんと答えられないことが多いので、ほとんど自分のためです。 Q

          琉球シャンソンって、何それ?

          悲しみの声や涙で育つ、沖縄の涙(なだ)の木、うむまあぎー

            敬愛する沖縄の詩人、山之口獏の詩にうむまあ木という不思議な木が出てきます。   (略)  さうかとおもふと琉球には  うむまあ木といふ木がある  木としての器量はよくないが詩人みたいな木なんだ  いつも墓場に立つてゐて  そこに來ては泣きくづれる  かなしい聲や涙で育つといふ  うむまあ木といふ風變りな木もある         (山之口獏詩集「世はさまざま」より)  この詩に接したのは中学生の時ですが、以来、私はこの木のことがずっと気になっていました。「かなしい聲や涙で

          悲しみの声や涙で育つ、沖縄の涙(なだ)の木、うむまあぎー

          オジーよ、オバーよ。/音楽は絕望を希望に変えられるか?

          ★タイトル オジーよ、オバーよ。/音楽は絕望を希望に変えられるか? 作詞作曲:MONA SHIMA 曲の前に 音楽は絕望を希望に変えることができるだろうか? パンデミック時代の音楽のあり方を求める旅の第一章。 音楽は無力である。 死にゆく人を前にして 音楽に何ができるのだろう。 迫りくる大津波を前に 音楽に何ができただろう。 何の力もない音楽の存在意義とは? もし最後の日が訪れたとしたら 音楽人は何をすべきだろうか。 絕望の時代に希望を持ち続ける勇気。 人はすべてを失ったとき初めて気づく。 食べる物、飲み水さえなかった時代 島が鉄の暴風に襲われていた時代 生と死の狭間を生きた オジー、オバーは教えてくれた 音楽の意味と生きることの尊さを。 すべてが失われたときも 音楽は最後の最後まで人に寄り添ってくれた。 すべてが壊れたときも 音楽はわずかな希望の火を人につないでくれた。 音楽は決して無力などではない。 音楽はきっと 人に残された最後の希望 音楽はきっと 人に許された最後の祈り MONA SHIMA

          オジーよ、オバーよ。/音楽は絕望を希望に変えられるか?

          オジーよ、オバーよ。/音楽は絕望を希望に変えられるか?

          君へ贈る、世界にただ一本だけのバラ

          君へ贈る、世界にただ一本だけのバラ 作詞作曲:-mona- 演奏歌唱:-mona- 琉球シャンソンです。1番の歌詞の途中まで、何年か前のライブ録音です。 父が曾祖母から聞いたという昔話をもとに、現代風に書き直しました。恋人のために秘密の花を探しに行くという話です。シンプルすぎて、逆にいろんな風に解釈できて奥が深い。 フランス語はちょこっとだけ入っています。aurvoir, non adieu! 。これは、「またね、いえそうじゃなくて永遠にさようなら!」という感じです。ピアノが練習不足感アリアリで、お恥ずかしいです。

          君へ贈る、世界にただ一本だけのバラ

          君へ贈る、世界にただ一本だけのバラ

          背中の人 戦争に負けなかった曾祖母 (インストゥルメンタル)

          背中の人 父によると私の曾祖母の記憶は 背中だけなのだそうです そういうと奇妙な話に聞こえますが そうではありません 曾祖母はいつも縁側の手前 座敷の縁のところに座って いつも庭を見ていたのだそうです ほとんど外出することもなく 朝から晩まで… したがって子供だった父は 曾祖母の背中ばかりを見ることになります だから父の記憶にある曾祖母は 背中の人なのです 曾祖母がそうやって庭を見ていたのには わけがありました 曾祖母は夫と娘ふたりの帰りを待っていたのです 三人は終戦直後疎開先の台湾から 島に戻ってくる途中船のエンジンが止まり 荒天の夜の海に投げ出され亡くなりました 助かったのは息子である 私の祖父ひとりだけです 祖父を救ったのは台湾に住む 中国系の方でした 戦争に負けた日本人を 彼らは助けてくれたのです 曾祖母は三人の死を 受け入れられませんでした そうして 彼らがいまにも帰ってくるのではないかと いつも庭を見て待っていたのです しかし彼らは帰ってきませんでした それでも祖母は待ちつづけました 自分が待っている限り 彼らは亡くなったことにならない おそらくそう信じて… 曾祖母はとても体格のよい女性だったそうです その広い背中が年々小さくなっていったのを 父はいまでもはっきりと おぼえているそうです そして一番小さくなったとき 曾祖母は亡くなりました 62歳という早すぎる死でした でもとても安らかだったということです 曾祖母の人生は 悲しみの人生でした だけどこれだけは言えます 戦争は人の命を奪えるかも しれないけれど 曾祖母の愛する心までは 奪えなかった… そのとき気づいたのです 曾祖母が帰ってこない家族を待ち続けたのは 曾祖母なりの戦争との戦いではなかったかと… 曾祖母はやはり待つことで 家族の死を決して受け入れないことで 毎日静かに戦争と戦っていたのです そして曾祖母はこの戦いで戦争に負けなかった 帰って来るのを信じ続けることで戦争に勝ったのです いつか私が 曾祖母に会う日が来たら その広い背中を抱きしめて はじめましておばあちゃん 私をこの世界に送り届けてくれて ありがとう そう伝えたいです 了

          背中の人 戦争に負けなかった曾祖母 (インストゥルメンタル)

          背中の人 戦争に負けなかった曾祖母 (インストゥルメンタル)

          酔っぱらいのホームレスと伝説のキャバ嬢の奇跡の恋物語。一日前のメリークリスマス(音楽文庫)

          公開のタイミングを外してしまいましたが、かなり風変わりなクリスマスソングです。もっとも、私にとってはこれが本当のクリスマスソングであるのですが。 私が通っていた中学は、沖縄で一番の飲み屋街のハズレにありました。私の家はちょうど飲み屋街の反対側にあったので、登下校はまさに飲み屋街のど真ん中を通ることになります。 実際、三年間みっちり通りました。夕暮れになると、どこからか湧いてくるように現れる黒服のキャッチのお兄さんたち。きらびやかなドレスを身にまとったキャバクラのお姉さんたち。そして飲んだくれて道端に転がっているホームレスの老人や、自動販売機の釣り銭口に指を入れてまさぐっている中年のオバサン。みんな日常生活の中の当たり前の光景でした。 そんなある日、ふとある光景を目にしました。 それは、私にとって一生忘れることのできない印象的な光景でした。そこからヒントを得て作ったのが、これからお届けする作品です。 今回の第一章はやがて伝説となるキャバクラ嬢とホームレスの奇跡のラブストーリー。神様はいったいいるのかいないのか、いったい人は何のために生きているのか、ホームレスとキャバ嬢の運命は…。 ★ introduction  独白 よくある話なんだが、いろんなことがあって、 俺は、自分という奴、そして自分の人生に絶望しちまった。 理由?それはなんていうか…。ああ、もう忘れちまったなぁ。 いいんだ、そういうことはどうだって。 とにかく、俺は自分に絶望した。 それで毎日、俺は、公園で飲んだくれるようになったんだ。 いや、飲んだくれる方が先だったかな? 絶望が先か…、これもどうだっていいさ。 ああ、神さま。 あんたが本当にいるなら教えてほしい。 どうしてこんな俺を、この世界に残しておくのでしょうか? こんな俺の、生きている意味なんてあるのでしょうか? どうせ答えは返ってこないけれど、まあいいさ。 明日は、あんたの誕生日、クリスマスイブ。 だけど、自分を痛めつけているばかりの俺に、 明日が来るかどうかわかりゃしない。 だったらせめて祝おうじゃないか。 俺と神さま、俺とあんただけの 一日前のメリークリスマスを。 ★ 一日前のメリークリスマス ★ 作詞作曲:-mona- あれはクリスマスイヴの前の晩 俺は夜の公園で一人 安酒をしたたか飲んで 良い機嫌で夜の街へ繰り出したんだ だけど文無しの俺など 誰も見向きもしない 通りにたむろするキャッチでさえも みんな無視しやがるんだ オーメリークリスマス 一日前だけどメリークリスマス 世界で一番早いメりークリスマス 俺ひとりぼっちのメリークリスマス 俺は酒瓶を掲げて 叫んだメリークリスマス おっさんイブは明日だよ くたばっちまいなと キャッチが笑う そこで俺は酒瓶でそいつの 頭を軽く撫でてやったのさ ところが何発も殴り返され 気がついたらゴミ捨て場に 転がってたんだ オーメリークリスマス ひとりで祝おうメリークリスマス 明日はあるかわからないから 生きていればこそメリークリスマス ピンクのドレスを着た娘が 俺をのぞきこんでいたんだ ひどいことするのねと きれいな涙を俺にこぼしやがる だから俺は言ってやったのさ お嬢さん生ゴミなんかに かまうんじゃないよ あんたのそのやさしさは いつか生命とりになるよ オーメリークリスマス あの子に幸あれメリークリスマス 神さま、こんな俺に かわいいプレゼントありがとう オーメリークリスマス 一日前だけどメリークリスマス 世界で一番早いメりークリスマス 俺とあの子だけのメリークリスマス

          酔っぱらいのホームレスと伝説のキャバ嬢の奇跡の恋物語。一日前のメリークリスマス(音楽文庫)

          酔っぱらいのホームレスと伝説のキャバ嬢の奇跡の恋物語。一日前のメリークリスマス(音楽文庫)

          猫街

          本文 ■猫街 自殺志願者Mは猫街の入口を発見する。半猫半人の住人。オッドアイの白猫を好きになるMは街に通う。しかし通報で入口の橋が壊される。猫街に行けなくなり寂しく思う近隣住民や、猫街への渡航者たち。自分たちが猫街の住人のマネをするようになり、新たな猫街が作られる。 --------------------------- 音楽ユニットMONA SHIMAのシンガー・ソングライター、-mona-です。物語音楽、音楽文庫というスタイルの音楽作品を作っています。音源のurlは次