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不動産業界未経験で挑戦。私が株式会社生きものと暮らすを設立する理由

本日、私は株式会社生きものと暮らすを設立しました。主に不動産やまちづくりに分類される会社です。
現在フリーランスの企業広報ライターである私は、これまで不動産業界での経験はありません。
そんな私が、なぜ未経験かつ異業種の会社を設立することにしたのか。
このnoteでは、その思いをまとめました。


生きものと暮らすとは

株式会社生きものと暮らすは、ひとことでいうと「都市部で生きものと暮らす環境と仕組みをつくる会社」です。

どういう会社か。ちょっとご説明させてください。

生きもの」は、犬猫などのペットはもちろん、微生物、野生の動植物、観葉植物、道ばたの雑草から街路樹などのあらゆる生きものを含みます。

暮らす」とは、文字通り暮らすことですが、毎日の暮らしを楽しく、そして健康に暮らせる社会を実現したいとの願いを込めています。

都市部」の定義はさまざまありますが、ここでは簡単に「人が多く集まるまち」とします。東京以外にも、政令指定都市(名古屋市、川崎市、福岡市など)や中核市(八王子市、川口市など)など、経済活動が活発でありながらも住居が多く建ち並ぶ市や区をイメージしていただけたらと思います。

環境と仕組みをつくる」とは、具体的にはペット可物件を提供したり増やしたり、緑と暮らせる住まいの提供やイベントの実施したり、人と人、企業同士がつながるプラットフォームの提供などをイメージしていただけたらわかりやすいかと思います(後述で解説します)。

このように株式会社生きものと暮らすは、「都市部でも生きものとともに楽しく健康に暮らす社会の実現」をビジョンに掲げ、不動産とまちづくりの領域で事業展開してまいります。
主に不動産賃貸・仲介・管理業、コミュニティ運営やマッチング事業、メディア運営による啓蒙活動を行う予定です。

創業の理由

去年の今頃は、会社をつくる予定などまったくありませんでした。
ましてや、不動産業なんて。

創業のきっかけは2023年1月、今年の抱負と今後のキャリアについて考えていたときでした。
そのとき思い浮かんだのは「大型犬と一緒に住みたい」でした。

小さい頃から大型犬と暮らしていた私は、大の大型犬好き。
社会人になってから実家を離れ、同時に犬との暮らしからも遠ざかってしまいましたが、心の中ではずっと「大型犬と暮らしたい」と思っていました。

しかし、都市部では大型犬OKの賃貸はほとんどなく、あっても条件が合わない物件ばかり。
持ち家にすればどうとでもなるのでしょうが、私は持ち家より賃貸派。
仕事の都合もあって自然豊かな地方への引っ越しは候補にありません。

私は毎年のように「今年こそは大型犬と一緒に住みたい」と思いながらもいつも諦めていました。
しかし、今年の私は違いました。

大型犬と暮らせる賃貸がないなら、つくってしまおうか

そう思い立って周りの人に私の思いを話してみると、私と同じように「都市部で大型犬と住める家がない」と悩んでいる人たちが実は多くいることに気づきます。
そして、「大型犬と暮らしたい」という自分だけの思いは徐々に「大型犬と暮らせる賃貸を増やし、みんなの望む暮らしを叶えたい」という思いに広がっていきました。

創業までの道のり

会社の設立を考え始めてからは、挑戦の毎日でした。

私の前職は飲食業の広報、現職は企業のプレスリリースやオウンドメディアの記事を書くフリーのライターです。

犬と実際に関わる仕事をしたことがなかったので、まずは犬に詳しくなろうと、3月からは本業と並行してドッグトレーナーの見習いバイトを始めました。

「不動産業ならとにかく宅建がなきゃ!」ということで、4月からは宅建の勉強を始めました。
10月の試験までわずか半年でしたが、猛勉強の結果と運の良さ、そして家族の協力のおかげで、一発合格できました(合格率17.2%)。

不動産とまちづくりに関する学習コミュニティに所属し、事業の構想をブラッシュアップし続けました。
コミュニティで一緒に学ぶのは、工務店の社長や不動産・建築雑誌の記者、実際に大家業をしている方々など、ほとんどが業界関係者。そんな中でまったくの未経験の私…。専門用語ばかりで話がまったくわからないこともありました。

まちづくりやコミュニティ形成に精通する先生に、授業のたびに質問しまくり、何度も壁打ちしていただきました。
まちづくりの成功事例を見に富山まで視察にも行きましたし、先生のお宅に突撃したこともありました。

余談ですが、私は性格上、人前で話すことは苦手だし、初対面の人に「教えてください」とお願いしにいくことも苦手。学生の頃からプレゼンもできるだけ避けてきた人生でした。
それが今では、積極的に人とつながり、話を聞きに行き、プレゼンしたりしています。人は、自分の願いや意志、意識次第で、何歳からでも変われるものなのだと実感しています。

たどり着いた、「生きもの」との日常

こうして事業構想を進めていくうちに、私は犬に限らず「生きもの全般」を対象にしたいと思うようになりました。

生きものと暮らすというと、庭付き1戸建てで犬を飼う、緑豊かな田舎に移住する、野生動物と共存する、といったイメージを持つ人が多いでしょう。ですが、ちょっと周りを見渡しただけでも、意外にも多くの生きものがいることに気づきます。

よく行く花屋にいる看板犬、イチョウ並木の黄色い絨毯、部屋に侵入してきたクモ、雨上がりに生えた花壇のキノコ——。微生物が使われるしょうゆが生活で欠かせないように、生きものなくして私たちの生活はありません。

自然が多い場所に行けば当然、自然に触れることができます。人々は、散歩や観光で自然の美しい場所に赴き、癒やしや健康上の良い効果を得ています。鳥や動物たちの気配を感じ、驚きや楽しさを感じています。

では、わざわざどこかに行くのではなく、日頃の生活の中にもっと自然が増え、生きものが身近にいる環境に身を置くことができるとしたら、どうでしょうか。

毎日の暮らしの中でもっと生きものを感じることができれば、日常がもっと豊かになるのではないか、と私は思ったのです。

もちろん、害虫や害獣など、人に悪影響を及ぼす生物もいるため、生きものとの暮らしがすべて楽しいわけではありません。しかし、それらが生きているのは、生態系維持の中で意味がそれなりにあるはず。私たち人間がそれらを駆除するのであれば、人としてその意味を理解することも立派な「生きものと暮らす」ことだと私は思います。

環境と仕組みをつくるとは

猫を飼う、観葉植物を育てる、ベランダ菜園をする——。
コンクリートジャングルの都市部でも、すでに「生きものと暮らしている」人は多くいます。たくさんのペットが売られ、植物が売られ、関連するプロダクトが売られています。ハウツー本や情報サイトは十分に供給されています。

でも、私は何か足りない気がしました。それが、「環境と仕組み」です。

ペット飼育頭数は、全国の15歳未満の子供の数よりも多いにもかかわらず、飼育可能な賃貸住宅は全体の2割もありません。少子化の加速、単身世帯や共働きの増加の中で、この数はあまりにも少ないと思います。

また、このような現代社会の中、地域の人間関係は希薄化しています。希薄化は個人の孤立などを招き、生きる活力に影響します。困ったときに頼れる存在やいつもあいさつする関係性がご近所さんと築けていれば、飼育崩壊は止められるかもしれません。庭でするBBQも、お隣さんと日頃から付き合いがあれば、肉の焼ける臭いは苦情の種にはならないかもしれません。

国内で新たに建てられている住居は、注文住宅は減り、分譲住宅が増え、賃貸も増えています(出典)。
つまり、入居者が自らの暮らしにあった住宅をつくるのではなく、すでにある住宅に自身の暮らしを合わせにいくという行為が発生しているということです。すべてが合致する住まいを見つけることは難しく、家選びには何かしらの妥協や不便が発生していると予想されます。
植物を育てようにもスペースがないとなると、コンポストを置いて堆肥を作っても使い道がないので困る人もいます。そうして結局コンポストの導入は進まず、生ゴミはそのまま捨てられ、ゴミの量は減らないということにも少なからずつながっているでしょう。

このような状況は、何か1つの分野で、ただ1つプロダクトを提供すれば解決するとは思えません。ソフトやハード、さまざまな分野のサービスを複合し、多くの人の協力や企業との協業を経て、ようやく解決策が見えてくることだと思います。

しかも、目に見えて効果がすぐに現れなかったり、わかりやすく収益化できることばかりではないでしょう。

ですが、こういった本質的な部分である「環境と仕組み」を手がけることによって、誰もが望む場所で望む暮らしを叶えられるようになるはずだと信じています。

応援をお願いします

長かったようで短かった創業準備が終わり、本日からようやくスタートです。
たくさんの人に支えられて、こうして会社を興すことができました。応援してくれる人のありがたさ、つたない質問でも親身になってくれる人との良き出会いを心から感謝しています。

上記のように大層な夢を語りましたが、私はまだまだ未熟者です。到底一人では成し遂げられません。さまざまな実験も必要です。
これからもたくさんの人と出会い、行動し、繰り返し試し、都市部でも生きものと楽しく健康に暮らす社会の実現に向け邁進していきたいと考えています。

そこで、次のような方がいれば、ぜひ応援をお願いします。

  • ここまで読んでくれた方

  • 犬猫などのペット可住宅を増やしてほしいと思っている方

  • 動物や植物が好きな方、生きものと暮らしている方、暮らしたい方

  • 株式会社生きものと暮らすを応援してくれる方、一緒に働きたい方

  • 不動産業者、まちづくり事業者、ディベロッパー、地主、大家、空き家所有者などで緑やペット共生に興味がある方や実際にされている方(同業他社大歓迎)

  • 動物病院、ドッグトレーナー、ペットホテル、専門学校、ブリーダー、その他ペット関連事業者

  • ガーデナー、ランドスケープデザイナー、庭師、その他植物関連事業者

  • 生物・社会学・建築学・まちづくり・ライフスタイルの研究者や専門家

  • 観葉植物や緑が好きな方

  • グリーンインフラに興味がある方

応援の方法にはいくつかありますので、あなたのできる方法で応援をよろしくお願いします。

0.心の中で応援:心の中で頑張れって言ってください。これだけでも嬉しいです。
1.noteで応援:スキやコメント、アカウントのフォローをお願いします。投げ銭(サポート)していただけるともっと嬉しいです。
2.LINEで応援:LINE公式アカウントと友だちになってください。
3.対面で応援:「なんかこいつ面白そうだな」「つながりたいな」「話したいな」「一緒に何かできそう」「出資受けてみない?」と思ってくださった方は、ぜひHPまたはLINE公式アカウントからメッセージをいただけると嬉しいです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
株式会社生きものと暮らすをどうぞよろしくお願いいたします。

2023年12月7日
株式会社生きものと暮らす
代表取締役 永瀬もなみ

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永瀬もなみ|生きものと暮らす
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