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平凡、の有り難さ。

本当であれば、今年お金を貯めて、チベット圏を旅しようと計画していた。

コロナの世界になってしまった今、チベットにまつわる書物や映像を見て思いを馳せることしかできなくなってしまったけれど、決して諦めていない。

チベットだけではなく、世界に目を向けると、私たちが思っている「平凡で何の変哲もない日々」が、どれだけ幸せなことか気づく。

私たちが、もっともっと、と欲張ってしまっていることにも。

快適な家があって、食べるものが溢れるくらいあって、旅行するお金も、帰ってこられる故郷も、戦争に巻き込まれることもなく、病気もせずに、日々をただ平凡に、穏やかに暮らせていることに深く感謝する。

それがどれだけ当たり前のことでないか。

この当たり前さえ、いつなくなるかわからない。

ここに住んでいたって、災害も、病気も、戦争も、いつ、自分の身に降りかかるかわからない。

「平凡な日々」

今、コロナの世の中になって、より一層、そう思う。

家族と過ごせること、何気ない日々を、穏やかに送れるということ。

今、日々の暮らしを、1日1日、穏やかに暮らせていることに、心から感謝しなければ。

そして、今、自分のまわりにいてくれる人に感謝して、今自分にできることを、ひとつひとつやらなければ、と深く思った。

悲しいことも、辛いことも、落ち込むこともあるけれど、

それでも、きっと、私にもできることがある。

日々に感謝して、強く進みたい。

人に寄り添い、思いやれる、真摯さを忘れない大人になっていきたい。




Photo by Hideki Kurita


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