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【退去トラブル】損しない為に原状回復についてぜひ知ってほしい②
前編①に引き続き、介護施設を退去する際に提示された50万円超の見積金額にいろんな思いが去来してワナワナと震えております。
ただでさえ50万というお金は自分の中では大金なのですが、今住んでいるマンション(約80㎡)の敷金が20万円なので、私の中でまずこの20万円が基準となってます。
なので80㎡のマンションの敷金が20万円なのに、33㎡のワンルームの退去費用が50万円ってのは高過ぎやしませんか?と思う次第でございます。
もしまだ前編を読んでないよー、という方はぜひこちらもあわせて読んでみてください。
原状回復の見積
さっそく届いたPDFデータを見てみると・・・、まず気になったのが床の修繕とクロス(壁紙)の修繕です。
33㎡の部屋の床の修繕が 29㎡ これは納戸を除いたほぼ全面に相当します。
同じくクロスが 58.5m こちらもほぼ全面と思えるm数で計上されていました。
部分的な修繕であれば、単位の項目は数m、数㎡と1桁の小さな数字で済むはず。
ところが、この見積はがっつり2桁。
床とクロスの全面修繕前提で計上されていることがど素人の私にもわかりました。
なんじゃ、このひっどい見積は。
いったいどこの業者やねん! (口悪くてすみません)
業者名は家具の引き取り処分を依頼したところと同じ会社でした。
またこの会社か〜!
できれば見なかったことにしたいと思っていたネットの書き込み。
「高齢者を狙ったぼったくり業者」というワードが私の中でいよいよ現実味を帯びてきました。
6年間住んでいた部屋なので幾らかの汚れはあったとしても、床が傷だらけだったわけではないですし、母はタバコだって吸わないのでヤニでクロスが汚れてたわけでもありません。
なのになんでこんなに全面的な修繕が必要なのか?
ここで前編①冒頭の思いが込み上げます。
いくらなんでも高過ぎじゃないですか?
本当にこの見積は適正な価格なのだろうか?
ぼったくりなら許さんぞ!
✅ポイント3
見積の単位数を見て、部分的修繕なのか全面的修繕なのかをチェック!
例えば、クロス 3m と30mとでは修繕する面積が全然違ってきます。
自身の過失による傷や汚れがあったかどうか思い返してみて、もし心当たりのない修繕が見積に入っていたら業者に問い合わせましょう。
検索しても欲しい情報がヒットしない
そうだ、こんな時はGoogle先生に聞いてみよう!
同じような経験をした人の記事はないかな?
「老人ホーム 退去 トラブル」「老人ホーム 退去 見積」「介護施設 高額見積」etc.
とにかく思いつくキーワードで色々検索してみましたが、個人の体験談はまったくヒットしませんでした。
こんなときにどうやって解決したのか個人の実例・体験談を知りたかったのに、ヒットしてくるのは〇〇協会の相談例だけ。
Google先生は何でも教えてくれわけじゃないのか。。。
私にとってタメになる記事を表示してはくれないのか。。。知らんかった。
この時はまさかSEOに阻まれていたとは思いもしませんでした。
この経験がブログを始めるきっかけとなりました。
そんな時に巡り会ったのがこちらの動画。
有名なチャンネルなのでご存知の方も多いかもしれませんね。
かなり長い動画ですが、非常にわかりやすく解説されています。
原状回復とは
この動画のおかげで「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」について知ることができました。
このガイドラインは国土交通省住宅局が定めているもので、ほんとにざっくり簡単に説明すると、退去時のトラブルを未然に防ぐことを目的とし、貸す人と借りる人のどちらがどこまでの費用を負担するのかを定義づけしています。
ハイ、つぎ退去トラブルを未然に防ぐための肝とも言える重要ポイントです〜!
この記事で一番伝えたいことです。
”原状回復とは
原状回復を「賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること」と定義し、その費用は賃借人負担としました。そして、いわゆる経年変化、通常の使用による損耗等の修繕費用は、賃料に含まれるものとしました。
⇒ 原状回復は、賃借人が借りた当時の状態に戻すことではないことを明確化”
国土交通省リンク
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000020.html
小難しく書いてありますが、もっと平たく言うと👇こんな感じです〜。
✅ポイント4
原状回復は、借りた人が入居当時の状態に戻すことではないことを明確化しています。
借りる人の故意・過失や注意義務を怠ったせいで生じた損耗(例:部屋の中でタバコを吸いまくってヤニが染み付いた/結露を放置してカビを発せさせた等)、そのほかに通常の使用を超えるような損耗・毀損は借りる人の負担とします。
そして普通に使用していて生じた損耗・経年劣化による修繕は賃料に含まれます。
原状回復についてはこちらのサイトでもわかりやすくまとめられています。
https://www.homes.co.jp/cont/rent/rent_00409/
https://suumo.jp/article/oyakudachi/oyaku/chintai/fr_other/chintai_taikyo/
介護施設と交渉
これは経年劣化による修繕まで見積もってるな。
仮に100歩譲ってうちの母に過失があるというならば、その根拠を示してもらわなければ納得がいかないぞ〜。
前編でも書いた通り、母が旅立つ最後の瞬間まで親身にお世話をしていただいた施設と揉めるのは、本当に本当に心苦しかったです。
介護施設側が原状回復のガイドラインについて理解しているのかはわかりませんが、このまま納得のいかない支払いをするなんてまっぴらです。
「ま、いっか」で済ませるにはあまりに金額が大き過ぎました。
電話口の介護士さんが悪いわけじゃないことは100も承知です。
専門業者からの見積をただ右から左に流しているだけという感じもします。
ですが、勇気を出して提示された見積に納得がいかないことをはっきりと伝えました。
電話で原状回復のガイドラインについて説明をして、金額の根拠を示してほしいと。
そして今後のやりとりが「言った言わない」の話になるのを避けるため、きちんと記録が残せるようにメールでやりとりしてもらうようにしました。
施設内で協議するとのことだったので連絡をしばし待つことに。
最終見積金額に歓喜♪
数日後介護施設からメールがありました。
床とクロスは経年劣化によるものなので施設側が負担すること、ただしエアコンと居室のクリーニング代は遺族に負担してもらいたいので見積を再提出するとの内容でした。
そして再度届いた見積金額はエアコンと居室のクリーニング代金のみで35,000円(税込)でした。
思わず「やったーーーー!」と声をあげちゃいました。
諦めないでよかった!
✅ポイント5
エアコンクリーニングについて
両学長の動画では、備え付けのエアコンは家主さんの財産となり家主さんの負担分となるので、エアコンクリーニング代を払う必要はないと解説しています。
私はもう十分に減額できたと感じていたのと、これ以上揉めるのがしんどかったので上記の金額で進めてもらうことにしました。
ですが、納得のいかない人は諦めないでくださいね!
知らないと損をする
すっかり熱くなりついでに鼻息も荒くなってしまいましたが、なんとか50万円の支払いをしないで済むことができました。ほっ。
もしも施設側から納得のいく説明が得られなかった時には必殺ワード
「消費生活センターへ相談します」 か
「然るべきところへ相談させていただきます」
を発動しようと考えていました。
この記事を読んでくださっている方がこの必殺ワードを発動しないで済むことを祈ります🙏
正直この記事だけでは説明しきれていない部分がまだまだたくさんあります。
すみません。
お引っ越し・退去をされる際には、ぜひリンクを参照してみてください。
正しい知識はきっとご自身を守る盾となってくれますよ!
最後まで読んでくださりありがとうございます!