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人生で初めて膝の前十字靭帯を断裂した話(その1)

久しぶりにnoteを投稿。
かれこれ4年くらい投稿してかったけど、自分的には人生の大きな出来事が起きたので、記録としても残しておきたい。
自分はサッカーが好きだけど、アスリートでもなんでもないので、「超一般人の話」として見ていただけたら嬉しいです。


35歳、サッカーを「仲間とガチでやる」楽しさが再燃。

  • フルコートサッカーへ復帰

僕は小学校から大学まで、サッカーをやってきた。
でも、高校に入ってからはレギュラーなんて雲の上の存在だった。

大学も都リーグとかそういう部活ではなく、サッカー未経験の人も経験者の人も、両方で楽しくやっていく団体だった。指導する監督や顧問がいたわけではないので「部活」というと、ど真ん中体育会でサッカーをやっていた人はちょっと怒るかもしれないが、本気で取り組んでいたつもりだ。

うまい選手でも強い選手でもなかった。いわゆる、どこにでもいるサッカーが好きな男だ。
大学を卒業してからはしばらくフットサルを月何度かやる程度で、フルコートのサッカーはやっていなかったが、34歳の時、知り合いの社会人チームに入ってもう一度フルコートのサッカーに戻った。流石に最初は自分の衰えを感じたけど、やっぱり、広いグラウンドで思いっきり走り回って、思いっきり蹴るサッカーは楽しかった。

  • 大学時代の仲間が言った「もう一回、みんなでサッカーやろう」

昨年の初め、普段からよく飲んでいる大学時代の仲間がふと言った。
「また、サッカーしようよ」
最初の練習は、中野の一般開放されたグラウンドで、35歳のオジサン同級生4人で始まった。みんな、運動自体が久しぶりで走れないから、ダッシュだけ。ボールには触っても、いわゆる基礎練ってやつだ。でも、みんなでまた始められたことが嬉しかった。

毎週土曜日、それを繰り返した。
そうこうしているうちに、あの時の大学の後輩たちも練習に集まってきた。
目標は、あの時のように動けることから、試合をガチでやって、もう一回勝つことに変わっていった。
「ガチでやる」って仕事以外で中々この歳では味わえない感覚だし、そういう仲間がいること自体、自分はすごい幸せだと思った。知り合いや家族から見たら「何やってんの?」って感じだと思うけど、この取組みの中で、自分のフジカルコンディションもすごい上がっていたし、生活の充実感がすごい増した。

この仲間と自分が大学の時にいたサッカー部は、コロナ禍で活動が止まっており、最近活動が再開したようだ。今のメンバーも全く知らないが、伝統だけは長い団体なので、先輩(今は還暦を過ぎた人もいる)たちとの繋がりがなくなっていくのは、みんな寂しく思っていた。

この時の一番の目標は、大学の現役生とサッカーをガチンコでやって、先輩と後輩とのつながりをもう一度作ること。今の大学生は令和入学。自分達が経験してきた、「同じ盃を交わせば分かり合う」というのはもう昔話。「本気でサッカーで会話する」ということが絶対必要だった。
明確な目標に、あの時の仲間で一心に向かってサッカーすることが、熱かったし、とても楽しかったし、嬉しかった。

試合当日、ワンプレーで全てが変わってしまった。

迎えた試合当日。僕たち「アラフォーオジチーム」は現役生に勝つために本気で準備してきた。フォーメーションも役割も、各々明確にして。
僕も個人的にジムトレーニングやボールを使った自主練をやっていて、少なくとも30歳を過ぎてからは最高のフィジカルコンディションだったし、この日を楽しみにしていた。

今思うと、これが怪我の要因ではあるけど、そうは言ってもフィジカルで勝る可能性が高い現役生に勝つには、最初のワンプレーで相手を圧倒する気持ちを見せる必要があると思っていた。当日はOB対現役の座組で何本か試合があって、僕の最初の試合は現役との慣らし試合的な位置付けのものだった。

周りから見たらバカに見えるし、今となっては自分もそう思うけど、この時の僕の最初の現役のワンプレーは「今日は本気でボール奪いにいくよ。俺らの気持ち、違うよ」ということを感じさせるものじゃないといけないと思っていたし、それは慣らし試合でもガチ試合でも、関係ないと思っていた。

左サイドバックに入った僕のマーク、深く自陣まで入った現役生のところにパスが入った。僕はここで本気で行かなければ絶対ダメだと思ったので、ボールを奪取するために、思い切ってスライディングをした。

その時、相手の足に僕の太ももが当たり(今思えば完全に僕のファウル‥)、スライディングした足のつま先は人工芝のピッチに引っかかった。
経験したことのない電流のような痛みが左足に走った。

膝の感覚がなくなり、立ち上がることもできなかった。しばらくすると立ち上がってプレーも少しできたが、ジャンプして着地すると、また小さい電流が走った。これは今日はダメだな。。と思いプレーをやめた。

2度検査と、MRI。「左膝前十字靭帯断裂」の診断結果

翌日朝も痛みは引かず、その日が日曜だったので開いている整形外科に行った。レントゲンを撮り、「靭帯を軽く傷めているが、軽いと思います。3週間で治りますよ」と言われたが、後日も全く痛みは引かず。
近所の整形外科に行くと、そこでも正確な診断はできないため、MRIを撮るようにと言われた。

整形外科に紹介状を書いてもらい、1週間後にMRIを撮りに別の施設へ。
かなりMRIの音は大きく、空間も閉鎖的だ。怖かったが、何とか撮影を終えた。

数日後、整形外科から電話が鳴り、「前十字靭帯断裂の疑い」「半月板損傷の疑い」を伝えられた。幸運にも近所にあった専門のスポーツ整形外科を紹介してもらい、診断をしてもらった。ここでやっと、「前十字靭帯が断裂している」ことが分かった。
この年齢になって、初めての大怪我のショックと、たったのワンプレーでここまで大きく生活が変わってしまうことを、かなり実感した。

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