[最新版] 自己紹介
2年前に書いたものからアップデートしていなかったので、改めて自己紹介をさせてください。
初めましての皆さん、そうでない皆さん、こんにちは。
あんど です。
私は、2022年9月現在、フランス、トゥールーズ大学(ポール・サバティエ)統合生物学センター(CBI-CNRS)にて博士課程をしています。
このnoteは、「研究」、「学位留学」、「博士のキャリア」、「フランスでの生活」の話題を中心に、情報共有や議論の場にして行きたいと思っています。
研究者のキャリアについて悩みながら、海外インターンシップや海外での博士課程を選んできました。そして今も悩みながら少しずつ前に進んでいます。そうした過程について共有することで、少しでも皆さんのお力になることを願います。
経歴
2009年 東京都内の私立中高一貫校に入学
2015年 東京工業大学第七類入学
2019年 大学院内部進学
ここまでは、いわゆる「普通の」、そしてとっても恵まれた進路を順当に歩んで来たと思います。成績は可もなく不可もなく。
化学をはじめとした理科だけは大好きで、成績も良かったかもしれないです。
転機
時は少し遡り。
2018年 超短期海外派遣プログラムにてフランスへ
2週間にも満たないこのお遊びのようなプログラムに参加したことで、私は身も心も生まれ変わりました
、、、とはなりませんでした。残念ながら(?)。
ただ、海外の会社で働くということに対するふんわりとした憧れが湧き、実際このとき訪れた会社に、のちにインターンシップに来ているので、間違いなく「転機」だったとは思います。
精神上の転機
2020年 コロナ禍で海外長期インターンシップ出発
このインターンシップに挑戦するにあたり、乗り越えなくてはいけない精神的壁がありました。それは、
「休学し、他の人より一年卒業も就職も遅れてしまうことに対する恐怖」
です。
そんなこと?と思う方も多いと思いますが、共感していただける方もいるのではないかと思います。
教育もしっかり受けてきて、頭の良い大学と呼ばれるところにしっかり入り、大企業に就職して高給取りになる、という人たちばかり周りにいるありがたい環境で育ってきました。ただでさえ突き抜けるものを持っていない私が、みんなから1年遅れて大丈夫なわけない、と「無意識に」考えていたからです。
この私の頑固さにヒビを入れてくれたのが、研究室の先輩の言葉でした。この先輩は優秀で研究成果も沢山出していて、ゼミではいつも鋭い質問を受けて泣かされていた、憧れの先輩です。超エリートコース確定の就職先が決まった直後、私なら浮かれポンチになりそうなところ、先輩はこんなひと言をこぼしました。
「もう一度1年前に戻れるなら、一年休学取って、海外でもどこでも行って、もう一年修行を積みたい。」
衝撃の一言でした。この人でも、自分に足りないところがあって、修行しなくてはと思うのかと。
私が今、先輩が持っていないものを持っているとするならば、それは唯一「2年前」であること。先輩の戻りたい「1年前」は、私にとってはまだ先です。
後悔するより前に、何かできることがあるのではないか。恐怖を乗り越えてでも。
そこからは、自分がどうしたいのかを自問自答し、いろいろな方へ相談もさせてもらい、「1年間休学をして、あのフランスの会社でインターンシップをする」と決めました。
博士課程進学
2022年 エンジニア職(1年、CDD)
2022年7月 奨学金決定→同ラボで博士課程進学
休学しての海外インターンをしたことで、自分や社会が私に敷いた「レール」からの脱線が始まりました。
少しだけ見える世界が広がったことで、海外の学生が小さな頃から、自分の進路設計をし、try&errorを繰り返しながら自分の道を歩んでいることを目の当たりにしました。
ギャップイヤーを挟む、もう一度同じ学年で勉強し直す、休学して事業をする、そういう選択を、自分で考え、自分の責任で実行に移している学生が沢山います。
1年間「遅れる」ことを怖がっていたなんて、小さなこだわりだったなと思えました。私を「レール」に結びつけておくものは殆どなくなってしまいました。
私も彼らを見習って、ない頭で必死に考え、周りの方に相談し、助けてもらいながら、トゥールーズ大学での博士課程進学を決意しました。
詳しくはこちら↓
今のところ、後悔はしていません。
そしてこの先、壁にぶつかっても大失敗をしてしまっても後悔はしないと思います。後悔しないように沢山考えました。
以上長くなりましたが、私の経歴です。
どんな人間か
ここでは、私がどんな人間かを列挙してみたいと思います。こんなところでまで自分の悪口は言いたくないので、コンプレックスは隠しながらお伝えします!どうぞ!
フッ軽
行動を起こすのに躊躇しないという意味でのフッ軽です。
大人数の集まりが得意ではないですし陽キャラではないのですが、自分の中に目的があれば、初めての場所でも、遠くの場所でも、一人でも、足を運びます。
きっと、小さい子供みたいに好奇心が旺盛なんだと思います。
挑戦
負け続けたって勝つまでやればいい、
狡いと言われる方法や抜け道でも目的が達成できるならやる、
皆んながやらないことでもやってみる、
という精神で基本的には目の前のことには挑戦します。
海外の憧れの会社にインターンシップ2回応募してみたり、理系では習得する人が少ない第二外国語(フランス語)に本気で取り組んでみたり、学位留学の奨学金もめげずにいくつも応募しては沢山失敗したりしました。
人と違うことをやってみるのは怖くない
お話してきたとおり、元々は人と違うことをするのを無意識に避けてきました。それを怖いと感じているのだと思っていましたが、「何も強みのない私に特別な道なんて無理だ、烏滸がましい」と思っていただけでした。
考えてみれば、強みなんてないからこそ、人がやらなさそうな道を進んでみることが、ともすれば武器になるかもしれないのです。
何者でもない私にしか出来ないことを見つけてゆければと思います。
流れに身を任せる
「置かれた場所で咲きなさい」というシスター渡辺和子の言葉が好きでですね。
これ、言葉自体がキャッチーであるが故に割と有名で、辛くてもその場で我慢しろという精神論と捉えられて批判されてしまうことがあるのですが、私は少し違うふうに捉えています。
というのも、「置かれた場所」から必ずしも動くな、逃げるなとは言っていないと思うのです。植物のようになれとはこの言葉の本意ではありません。
そして「咲く」とはつまり、自分にできる最善を尽くすこと。
思い通りにならないこと、自分の力では変えられないこと、訪れてしまった試練に文句を言う前に、その状況の中でも自分にできることは何なのかを真摯に考え実行する。
そうやって過ごしていれば、何か光が差してきて、事態が好転するかもしれない。あの時の試練があって良かったと思える日が来るかもしれない。そう信じさせてくれる言葉は、お守りのようです。
調子のいい時も悪い時も、マイペースにいられるようになりました。
情報検索能力は高め
情報に対する執念が強いとも言いますかね。
この情報がほしいと思ったらとことんまで調べます。いつどこで欲しい情報に出会えるか分からないと、いつもアンテナを張って周囲を観察しています。
そんなの知らなかった狡い、って言われるのは嬉しいけど、言う側にはなりたくないなと思っています。
(国際恋愛中)
隠すことではないかなと思うので一応。
フランス人(ポルトガルとのミックス)のパートナーと暮らしています。
とはいえ、相手が日本人ではないからといって何か特別な恋愛というわけではありません。
ま、私が博士課程進学を決意した理由のひとりであるということで、恋愛以外の面でも非常に良い影響を与えてくれるひとです。
フランス語でこの人に自分の意思をきちんと伝えたい、という気持ちが、今の唯一のフランス語勉強のモチベーションです。
これからnoteでやりたい事
述べてきた通り、私は、少ーーしだけフランスでの経験が多い、ただの一般人(理系)です。
そんな私でもPhD学位留学という選択肢を取ることができました。
私の経験を綴ることで、どこかの誰かのキャリアパスにポジティブな影響を与えることができるなら、これ以上幸せなことはありません。
また、海外に進学、就職するしないに関わらず、「研究」や「博士のキャリア」について、議論の場になったら良いなと思っております。
今の私が考えることや、疑問をなるべく飾らず沢山綴ります。
ここで出会った方と建設的な議論から他愛もない会話までしたいですし、お互い高め合って行けたら幸いです。
「フランスでの生活」のことや、そこで考えたことも書きます。一筋縄ではいかないフランスという国で奮闘されてる皆さんのことは、勝手に心の同志だと思っています。良かったら交流してください。
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