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フランス語に対する高すぎるハードルは思い込み?!
フランス語を話せますというと、
「大学の二外の選択肢にあったけど、難しいって言われたから取らなかった」
「フランス語って複雑なんでしょ」
少し知っている人だと
「活用もいっぱいあるし発音も難しくて話せる気がしなかった」
という反応が大抵返ってくる。
(もちろん、優しさで私を持ち上げてくれているのかもしれないけど)
そうやって壁を作ってしまうのは勿体ない。
確かにフランス語は、嫌になる程ルールがある言語です。
ただ、「話すこと」にフォーカスすれば、巷で信じられているよりは気楽に学べるのではと個人的には考えています。
(ちなみに私の場合、ずっと苦手意識のあった英会話の習得にも有効だった。英語とフランス語がとても似ていること※と、そもそもフランス語が話せないことに恥などないのでネイティブにもガンガン話す癖がついたのが大きい。)
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もっと気軽にフランス語、に限らずとも第二外国語を話すことを目指す人が増えたらなと思います。
(ちょっと脱線)
思えば、話すハードルが書くハードルに比べずっと低いのは、日本語も同じではないですか?
例えば、尊敬語謙譲語が綺麗に使い分けられるレベルに到達するのは並大抵ではない(からこそ、教養や信頼できると感じる)けれど、友達や家族の間ではほぼ使わずに会話ができると思います。
またビジネスでも、日本語を母語としない人がたとえ敬語など細かい言い回しを正しく使えていなくとも、それだけで信頼を失うことはないはずです。
自分の考えを伝え、相手の考えを汲み取る姿勢ややりとりの内容の方がよほど大事。それに、多少の間違いのマイナスも、自分の母国語を頑張って練習してくれているんだという嬉しさの大きなプラスでカバーされます。
「二大日本語の難しいところ」(個人調べ)のもう一方、漢字に関しては、日本人でさえ常用漢字だけでも小中9年間かけて学ぶ物だけれど、話すためにはもちろん使わないです。
さらに書き言葉としても、PCや携帯の予測変換があります。(ただし話し言葉と書き言葉の間には言葉の使い方からして大きなギャップがある。)
本題に戻ります。
ということで、「フランス語を話すことが簡単だと思う理由4つ」をあげてみようと思います。(できるだけ、具体的な話は避けました。詳しくは、勉強してみて😁)
※ここではあえて、「簡単」と言います。学問として学ばれている方やもっと上級レベルの方にはそんなことはないとお叱りを受けそうですが、、。悪しからず。
1.活用変化は、発音上変化の幅が小さい。疑問文も、ラフな会話なら語尾上げるだけ。
初っ端から、意外だと思う方が多いでしょう。
本来、フランス語の動詞には基本的に14の時制がありその各々が 6 通りに人称変化するので84種類、さらに不定詞、現在分詞、過去分詞、命令形三つを合わせて90種類の活用を覚えます。一つの動詞に対して。
*興味がある方は、http://verbes.kitakama-france.com/index.php?FrontPage 北鎌さんのページをご覧ください。とてもいいフランス語解説ページさんです。独学だったので、私もずいぶん助けられました。
例えばdanser(=踊る)という動詞ではこんな感じ。
![](https://assets.st-note.com/img/1659890738745-P1G90JnaHE.png?width=1200)
気が遠くなりますよね。ここで諦めたくなる気持ちもわかります。
ただし、このうち半分は、英語の現在完了(have +過去分詞p.p.)と過去完了(had+p.p.)のように、実質p.p.を覚えれば活用できますし、 残りのうち現在では日常生活でほとんど使われないものもあります。
そして話すことを考える、つまり発音上のことを考えると、もっと楽になります。
まず、一人称単数(私)、二人称単数(君)、三人称単数(彼、彼女、そして裏技 on)、三人称複数(彼ら、彼女ら)は発音上全く同じになる動詞がほとんどです。英語では「三単現のs」に気をつけなければならないことを考えると楽でいいですね。
また、二人称丁寧・複数(あなた・君たち)に関しては、超ざっくりいうと一人称単数などの後ろになんとなく「え」という音をつければいいです。(雑すぎる)
(ちなみに、9割の動詞が属する第一群動詞などでは原形(=不定詞)と同じ発音。(近接)未来をはじめ、さまざまなところで出てくる。)
この二人称複数の発音の形は、第一群動詞では過去分詞とほぼ同じです。
また、上記 一、二、三人称単数・複数にくっつけると半過去形という、過去を描写する活用のなかで二番目くらいによく使う形の発音(ほぼ)になります。(例外はある)
残った一人称複数(私たち)に関して、後ろになんとなく「おん」という音をつけるのですが、もっと簡単なのは裏技主語 onを使うこともできちゃいます。つまり最初の活用と一緒(の発音)。
まとめると、
実質よく使う活用は発音上2種類、
二人称丁寧・複数(あなた、君たち)の形さえちょっと気をつければ、活用のことはあまり気にせず話せる場合が多い、ということです。
※かなり雑ではあります。が、少なくとも通じます。
※この形から外れ、例外になっている動詞は、日常でよく使う動詞が多いので、覚える必要があります。よく使うので、怖がらずに間違いながら話しているうちに覚えます。
また疑問文に関して。
会話では、以下の2形が簡単でしょう。
語尾を上げるだけ または
文頭にある決まった言葉をつけるだけ (日本語で「〜です。」を「〜ですか。」にするように)
つまり、英語で
He takes a photo.
を
Does he take a photo?
に変化させなきゃいけなくて頭がこんがらがってしまう私のようなおばかちゃんにはかなりありがたいです。
2.小さく弱く発音され、非ネイティブには聞き取れない音、がない。
(でもたまに、まーじで聞き取れない話し方の人もいる。笑)
これは、英語との違いです。
英語のような抑揚はフランス語にはあまりありません。英語に比べると、どの音節も同じ強さ同じ高さ同じスピードで発音されます。
よーくよーく全ての音を聞き取りその単語パズルを解いてゆけば、ネイティブの人の発音もちゃんと意味がわかります。
※パズルと言ったのは、リエゾンをはじめとした、「文章になり他の単語とくっついたことによる音の変化」は存在するからです。最近は、(特に若者は、)「義務のリエゾン」以外しない人が多いです。格式高くないフランス語らしいですが、外国人にはありがたい。
3.発音は規則通り。
ま、その規則の数が尋常ではないのですが。(初学者がまず覚えるのは、ここかな。と個人的には思う。これが分かれば、文章を見たとき、意味はわからなくても読むことはできるので。)
でも綴りと発音の例外ばかりの英語よりマシだな、と思います。
私はman, men, woman, womenで挫折しました。笑
勉強もやみくもにやるのではなく、はじめのうちは例えば聞いたことのあるフランス語由来の外来語を当てはめて覚えてみるとよいです。意外とあるのですよ。フランス語由来の外来語。「オートクチュール」とか、「マネキン」、チーズフォンデュの「フォンデュ」、「オードブル」など。アート、ファッション関係、食べ物などに多いです。
一旦なんとかルールを頭に入れて、文法や例文を勉強しているうちに身につく、のがいいと思います。
4.語彙数が少ない。英語とよく似た単語も多い(発音はかなり異なる) 。
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こんなデータがある。頻度上位何語の語彙を覚えれば、一般会話の何パーセントの言葉を理解できるのかというグラフです。
フランス語では上位2,000語を覚えれば9割近くをカバーできるらしい。
いける気、してきませんか?
ただその分、
その単語、その意味もあるん?
その組み合わせでその意味になるん?
が多い。英語でもかもしれないが、フランス語でも、日本語特有の慣用表現や回りくどい言い方を改め、ロジカルに文章化する必要があると思いました。
外国語学習は文系のもの、みたいなイメージがある(わたしだけ?)けれども、むしろこういった点では、日頃、論理的思考を求められる理系(今はSTEMと言った方がいいか)の人にも勝算はあります!
以上です。
見てきた通り、英語がそこまで得意でもないのに第二外国語なんて…と思っている人にも、意外にフランス語は気軽に挑戦してもらいやすいです。
話す上での唯一大きな壁は、「男性形女性形の変化」かなと思います。
わたしも、間違っても通じるだろう、で済ましてしまいたくなるところを、必死に自分を鼓舞しながら勉強中です。
フランス語学習者の皆さん、未来のフランス語学習者の皆さん、一緒に頑張りましょう:)
では。