【企画展】高山植物~高嶺の花たちの多様性と生命のつながり~
2024年9月20日
特別展昆虫MANIACと併せて入場~。
高山植物を主軸に据えたこの展示だけど、確かに今まで高山植物を前面に押し出した展示は無いなと。
山岳が身近にある日本本土では驚くほどの多様性を持っている高山植物だが、多様性を持っているということは、わずかの環境の変化にも堪えきれない種も数多くあるということである。
そのため、最近の急激な気候の変化、低地の動物の高山帯への流入等それらの種が脅かされていることも事実だ。
そんな繊細ではあるが高山という特異な環境に適応し靭やかに生きる植物が押し葉標本を基本として、樹脂標本やジオラマで数多く再現されていた。
植物種の固有名詞として知っていたのは高山植物の女王と言われるコマクサだけという知識量でも十分楽しめた。
この展あまり写真を撮らなかったどころか1枚も写真が残っていないのだが……。なんでだ。
特に良かったのはやはり自分の専攻部門に近い、シカによる食害の箇所であろうか。
シカの個体数が増えすぎている、またシカが低地にとどまる理由となる里山が減少している、ということから近年はシカの生息域がどんどんと農地などに進出していることは既知であったが、同様に高山植物が被害にあい、生息地一体が壊滅することなどもおきているそう。
防鹿柵や生息地をまるっと囲うようにして保護しているという現状ではあるが、根本的解決には至っていないため、なかなか厳しいそう。
正直、シカという生き物に関しては伝統的な各地の観光資源としての役割などが求められているうえでの、農業への野生鳥獣害、これら希少な植生を破壊する生き物として、人間社会の為にいびつな状況に追い込まれていると感じてしまう部分も少なくない。
登山を趣味としている訳では無い上に高山植物そのものを見に行くということが無いので、なかなか難しいと思うのではあるが、自分の生活を鑑みるにたまに行うキャンプやそういったところへ向かうツーリングでも興味をもつということが大事なのかな。という御高説はおいといて、もっとシカ・イノシシを殺す。バカを山に侵入させない。ってことが大事だと思いましたね。
そういう為に地方自治体が全力を出せる環境作りが大事ですよね。って小市民ながら思いました。
以上。