【特別展】邸宅の記憶 東京都庭園美術館と【博物館】付属自然教育園
2023年6月4日
以前科博の特別展のパネル展示で都会のど真ん中でカワセミが見れる。ということを知り行ってみたかった国立科学博物館付属自然教育園と、そのお隣にある東京都庭園美術館。
庭園美術館の方は今邸宅の公開をやっていると聞き、そしてそれに合わせて自然教育園に足を運んだ。
まずは庭園美術館の特別展『邸宅の記憶』へ。
旧朝香宮邸はブラタモリで一度見てから入ってみたいな~と思っていたので足を運べて本当に良かった。
アール・デコの建築様式の良さってのは正直いままで注目をしたことがないのでなんともわからないのだが、宮家を迎え入れている建築の威容はすごかった。
壁紙、窓の構成、柱の立ち方、吊り下げられている照明、更には床面の大理石、果ては壁に埋め込まれている館内空調の格子にまで徹底した調度品を利用し尽くした建物全体が作品だ……。とアホでもわかる芸術性。
そりゃ大広間の壁に二畳くらいの大きさのレリーフあるわ……、謎のでっかいツボもあるわ壁いっぱいに凝らされた石工もあるわでなに一つとっても超一流だぁ……と知能の低い感想しか抱けない。
とにかく視覚的にどこを見てもきらびやかで、端正、そして作品の主張は強いけどクドくない。
宮を作るってことの凄さを感じました。
庭園美術館は毎年邸宅公開を行っていて、今回は朝香宮家を主軸にしてその追憶をテーマにしている。
お召になられた紬や、実際に運用されていた模様を思い起こさせるような調度品の置き方、そして当時の写真なども交えて当時の宮家の生活を思い起こす……ことが出来ません!そんなん想像できるわけない!ただの庶民には無理!
建物自体が作品なので基本的には窓枠にすら触れないようにしていたのだが、やはり年代を感じさせるところも割りとあり。
しかし建物の一部は復元のため制作を依頼している箇所もあるようで、そういった再現箇所を触ることができるようにしていたのもよかった。
朝香邸の館とは別に新館での展示も有った。
新館の展示は宮家が持って居る宝物の数々と、そして今回の特別展での中心として据えたボンボニエールの数々が展示されていた。
ボンボニエールというのは初めて聞いたが、慶事ごとに小さなお菓子を入れる箱として引き出物に多用されたもののようで、宮家の慶事ごとに様々な意匠のものが制作されたそう。
多数のボンボニエールがあまりにも自由すぎて見ててとてもおもしろかった。
意匠のためにお菓子を入れる目的を失ってないか!?っていうものも多数有って、うーん上流階級の遊びの品だ……!って思い知りました。
そしてご時世的には兵器のボンボニエールも有ってなかなかに複雑w
建物自体のコンテンツ力が高すぎてお家を回るだけでも非常に満足。それに合わせて庶民へ上流階級の遊びを教えてくれるなんて親切!
単純に宮邸に入れるという事はありがたーい事なので、今後もなんか機会があったら行きたいな~っておもいました。
お次はお隣の国立科学博物館付属自然教育園へ。
カワセミが見れるということでつられて来たが、今はオオタカの子育て真っ最中ということも有り、オオタカ押し!
昨年のオオタカの子育て成果と共に、今年のオオタカの子育てもなんとライブ中継で展示されていて非常に見応えが有った。
入り口の事務棟と展示室はちょっと時代を感じさせる作りで展示物も年季が。とはいえ主力はそこではなく自然教育園なので、一旦見るのもそこそこに鬱蒼とした雑木林にGO!
かなりの植物偏差値を求められる展示の数々。
一周サクサク歩いて1時間といった規模の植物園とも言えない管理された里山の雑木林を歩いている感覚。
当然植物に対しての知見はないので、時折あるもの珍しい植物、お花が咲いてるというところでしか反応できない……!悔しい!途中の水鳥が集まれそうなため池では数人のカメラマンがカメラを構えて持久戦をしていた。
多分こういう人たちがカワセミを撮りに来ているのだなぁ。
https://ins.kahaku.go.jp/event/2022/04kawasemi/
途中おっきいカタツムリを発見するくらいしか成果が挙げられませんでした!!
都会のど真ん中にある自然教育園だけど何かを期待して行くとなかなかにハードルが高いかも。
何かを期待するのではなく、探しに行く気概でないと無理そうだな~。
企画展を今やっていて植生管理の仕事というかなりマニアックな企画をやっていた。
これまたなかなかにわかりにくいお仕事だよなぁ~て思いながら見てた。
展示は全体的にゆる~くて手作りな雰囲気。
とはいえ最初に記載したオオタカの子育て記録なんかはかなりの見応え。
じっくりこれを見るためだけに来ても損はないかな。
目黒でこんな体験をできるのは意外だったので、次回庭園美術館目当てで来たときももう一回はしごしてもいいかも。
以上。