【映画】デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章・後章

2024年7月2日
久しぶりに映画を見る。
完全に仕事に飲まれて、映画をさぼってしまっている。
下半期で取り戻すぞ……

デデデデ、完全に浅野いにおパワーで見たい!ってなっていたんだけど、
実は浅野いにおの作品自体は敬遠していた。
なぜなら大学生時代のときに大学デビューしたてのやつがマジでこれいいから!っておやすみぷんぷんを勧めてきたっていう非常にくだらない理由w

とはいえそろそろ浅野いにおを摂取しないと。っていう気持ちもあり、渡りに船という気分で意気揚揚と見に行った。
まずは、劇中とおして、サブカル分野を弄る典型的なやり方は、大学デビュー君に刺さるのわかるわ~ってなった。
それにつけて、こう端々に読者をおちょくってくる感覚もこれは確かに堪らん。が、普通に俺の好きなやり方ではないので、
おそらく浅野いにおの作風は俺にそこまで刺さらないな。って思ってしまった。
とはいえ完全にこのように作風まで言及している時点で俺の負けだが。

それよりも劇場でみて、前編でヤバいと感じたのは、しつこいまでの女子高校生の再現性で、画風はリアルよりとは言えないところに、その落差を感じる暇もないくらいにえぐいまでに解像度の細かい女子高校生が描かれていて、友人が亡くなるという展開に持ち込まれるまでにはもう彼女たちへの感情移入はしっかりできるように脚本が作られてるの天才すぎた。
そしてエンドロールでみて納得の吉田玲子さん。完全に脚本に負けた。
後編も変わらず舞台は大学に移し、浅野いにお節を利かせながら現実をおちょくるやり方を自然に乗せるしこれもまた大学生となった彼女たちを完璧に描く。
大学生らしさな自由を手に入れたすがた、自らの姿を知っているようで知らないといったところもなかなかに切り込んでくる劇は俺には非常に気持ち悪くみえて最高だった。

前編に比べて後編は一気に侵略者の人格を見せ始めてきて、大場を軸にして組み立てる物語は、予想通り期待通りといったところであろうか。
そして人類と侵略者の対比もまったくもって現代の地球を見ているかのようでよかった~。
人類に期待しているけどそれ以上に失望しているのでちょうどいい温度感です。

そして前編、後編通して描かれるおんたんとかどでの友情を超えた何かの話は前編でその片鱗を見せながら、後編の終盤に入り、明らかにされるのはまぁこうなるよね~っていうこれもまた予想通りの期待通り。
そこまでストーリーが跳ねるほど面白いかといわれると最近の作品としては非常にありがちだったので目新しさは感じないが、丁寧に作りこまれているので十分に面白い。
おんたんのもつ極大感情の答え合わせができたので十分劇としては満足できた。

最後に完全に余談だけど青共闘の小比類巻については、ヒールとして描かれるのは当然なんだけど、特にキャラクターについての踏み込みが浅いので、主軸にはならない程度なのに、スーパーパワーで生き残っているのはどうかとおもう~。
けどあいつの説明セリフがないと、あのハッピーエンドが成り立たないところを見るとすべてを知った存在の取り扱いは難しいな~といったところ。

以上。