確定アスペの夫に、私が欲しいゴミ袋を買ってきてもらう方法
確定アスペの夫と暮らすためにはいろいろと修練がいる。
そこには、アスペルガー症候群という障碍に関する知識を吸収することだけでなく、「うちの夫の場合」をケースごとに個別具体的に体験して壁にぶちあたったり喧嘩をすることも含むし、そのような場合にどのように対応すれば自分も夫も傷つかずに済むのかを知ることでもある。
私は夫に何かを頼むとき、なるべく「個別に」「具体的に」頼むよう心掛けている。
例えば買い物。
燃えるゴミの袋が切れていたとして、それを買ってきてほしかったとする。
もし仮に、私が自分の兄弟や友人に頼むならば、「燃えるゴミの袋買ってきて」で足りるだろう。彼らは家にある、普段私も使っているし自分でも見慣れている、この町の指定ごみ袋45Lのものを買ってきてくれるはずだ。悩むとすれば10枚入りを買うか25枚入りか、そんなところだろうと思う。
でも、夫にはそれでは伝わらない。
シンプルに「燃えるごみの袋買ってきて」では、Amazonで「ゴミ袋 燃える」と検索して、居住自治体ではないどこかの市だの区のゴミ袋を買ってしまう。容量も45Lではなく、やたら小さいものを買ってしまう可能性大。
配送料までかけて入手したものを自慢げに差し出して、私が怒るところまで容易に頭に浮かんでしまう。
では、どうしたら私は自分でほしいゴミ袋を入手できるのか?
まず、夫はゴミ袋がどこに売っているかわからない。
たぶん、ゴミ袋が容量・用途別にたくさん売られていることを知らない。ゴミ袋はコンビニにも売っているが割高になるから、余裕があればドラッグストアやホームセンターで買ってほしい。
なので、この場合の正解は、こうなる。
「会社の近くのセブンイレブンで、45Lの燃えるゴミの袋を買ってきて。明日使いたいから枚数は1枚あればよくて、もし45Lが売っていなかったら、そのコンビニで売っている一番容量の大きい燃えるゴミの袋を複数枚買ってきて」
「来週なにかのついでで〇日までにドラッグストアかホームセンターに行けるなら、45Lの燃えるゴミの袋を買ってきて。10枚入りとかたくさん入っているやつね。45L入りの燃えるゴミの袋が沢山種類があるようなら、一番厚みがある袋がいいな。いけなさそうなら、私が買いに行くから▲日までに教えてね」
このぐらい具体的に言わないと、私は欲しいゴミ袋が手に入らない。
そしてさらに確実性を期すなら、口頭ではなくlineなどテキストチャットで伝えるようにする。
口頭でこれだけの情報を一度に伝えるとパンクする可能性もあるからだ。
しかし、ここまで言えば大丈夫。
私と夫は精神的に安定し、ゴミ袋も手に入る。
ちょっと(正直に言えばかなり)面倒くさいけど、これが、私たち夫婦の修練の成果だと思っている。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?