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三大疾病研究①数で把握する

まえがき

保険について少しでも調べたことがあれば、「三大疾病」という名称を聞いたことがあると思います。

団体信用生命保険(団信)でも、三大疾病になって特定の状態になるとローンがゼロになるタイプのものがあります。

三大疾病の定義は、

日本人の死因上位3位である「がん・心疾患・脳血管疾患」の3つの病気のこと(日本生命HPより)

三大疾病保険が出てきたのは1992年で、1995年には三井住友銀行が三大疾病保障付住宅ローンの取り扱いを開始した記事を発見しました。

三大疾病保険の取り扱いが始まって30年近く経っています。

業界にいると当たり前に「三大疾病」と使っています。
一般の方もなんとなくはイメージ出来る方も少なくないと思います。
今回は、一度立ち止まって三大疾病を整理してみます。

そもそも三大疾病はそんなに警戒する病気なのか。
具体的にはどんな病気なのか。
三大疾病保険の最新はどんな形なのか。

①数で把握する
②がんとは?
③心疾患とは?
④脳血管疾患とは?
⑤保険はどう進化している?
と5回に分けてシリーズで整理していきます。

第1回目「数で把握する」

参考にしているのは、厚生労働省令和元年人口動態統計と患者調査です。

まず、1年間でなくなる人の数からみていきます。

1年間で亡くなる人の数は、約138万人です。

このうち三大疾病を原因とした死因はどれぐらいの割合で存在しているのでしょうか。

人口動態統計から、それぞれの死因が死者数においてどれだけの割合を占めるかを確認すると、以下の通りです。

悪性新生物[がん]37.6万人(27.3%)
心疾患 20.7万人(15%)
老衰 12.1万人(8.8%)
脳血管疾患 10.6万人(7.7%)
肺炎 9.5万人(6.9%)

死因全体の約50%を三大疾病が占めています。
三大疾病がいかに大きい病であるかをイメージしやすいと思います。

また、三大疾病[がん・心疾患・脳血管疾患]の中で比較してみると、
心疾患は脳血管疾患の約2倍の死亡者数、がんは心疾患の約1.8倍の死亡者数
といったように三大疾病の中でも死亡者数は大きく異なります。

続いて患者数はどれぐらいいるのかを見ていきます。
悪性新生物[がん]178.2万人
心疾患 173.2万人
脳血管疾患 111.5万人
併発している方もいらっしゃるので単純に合計することは出来ませんが、人口1億2,000万人に対して三大疾病の患者数は決して小さくない数字だと思いました。

数字が拾えるところでいくと、1年間で新たにがんと診断された方の数は、980,856例でした。(国立研究開発法人国立がん研究センターより)
現役世代の方ばかりではありません。高齢者の方も多くいらっしゃいます。

「不安だから保険に入りましょう」という話ではなく、数字を知っておくのと置かないのとでは、判断をする際の納得感が異なるのでは、と思います。

僕も今回調べていて、死因の50%が三大疾病であることを知り驚きました。

いつ病気になるかは誰にも分かりませんが「自分だけは平気」と思うのは危険な数字と感じました。

皆さんはこれらの数字を見てどのように感じましたか?

次回は、三大疾病をそれぞれ深堀していきます。
例えば「心疾患」。具体的には何が不自由になるものなのか、どんな種類があるのか。

そういったことを5回にわかって解説していきます。

追伸、自分の知識も深まりそうなシリーズなので書いていくのが楽しみです。

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