三大疾病研究④脳血管疾患とは
三大疾病研究の第四弾です。
脳血管疾患と一口に言っても具体的にはどんな症状で、生活にどんな影響があるのか、掘り下げて調べて書きました。
第一弾から第三弾はこちらからどうぞ!
脳血管疾患とは?
脳血管疾患とは、脳内の血管の病気です。
脳に栄養と酸素を運んでいる血管にトラブルが起こることで、脳細胞が影響を受けます。
脳血管疾患は、「出血性脳血管疾患」と「虚血性脳血管疾患」に大きく分けられます。
出血性脳血管疾患とは、血管が出血することから起こる症状です。
虚血性脳血管疾患とは、血管が詰まることから起こる症状です。
これらの総称のことを「脳卒中」と言い、脳血管疾患全体の87%を占めています。
脳卒中に該当しない脳血管疾患もありますが、全体の13%にとどまります。
例えば、難病指定を受けているもやもや病は脳卒中以外の脳血管疾患です。
脳血管疾患の特徴
脳血管疾患が生活に与える影響として大きな特徴が3つあります。
1つは、入院日数が長くなる点です。
病気全体と比較しても、統合失調症や認知障症や気分障害などの精神疾患の次に入院が日数が長い病気です。入院患者数も、精神疾患に次いで二番目に多い病気です。
平均で78.2日です。
2つ目は、再発率も高い点です。年間5%~10%が再発すると言われています。
患者数も非常に多く、2017年の患者数は111.5万人でした。
3つ目は、治療が長期にわたる点です。
身体にマヒが残ることも多く、リハビリのための入院が必要になります。
ただし、入院中のリハビリは最大180日と決まっているため、それ以降は通院で入院することになります。
出血性脳血管疾患
出血性脳血管疾患では、血管が脳内に漏れることで、脳の組織が破壊されてしまいます。
出血性脳血管疾患に該当する病気は大きく2つに分けられます。
脳の血管が破れる「脳出血」と、
頭蓋骨の下にあるくも膜下の血管が破れる「くも膜下出血」です。
くも膜下出血は、脳の血管の一部分に動脈瘤ができた後に破裂することで起こります。
動脈瘤とは、血管から膨らんだこぶのようなものです。
動脈瘤ができる原因は不明ですが、遺伝が関連していると言われています。
動脈瘤は必ず破裂する訳ではありませんが、破裂するとくも膜下出血になってしまうので、治療が必要です。
外科的な手術で取り除くことになります。
一方、脳出血の原因は、高血圧と考えられています。
こちらは心疾患同様に生活習慣が関連してくる病気です。
虚血性脳血管疾患
脳の血管が詰まることによる疾患「虚血性脳血管疾患」には、脳梗塞が該当します。
脳の血管が詰まることで、脳の一部が死んでしまいます。
脳梗塞になって治療が遅れると、半身の運動マヒや言語障害などの後遺症になる可能性が高く、命も危険になる病気です。
日常生活を送るにあたって家族やヘルパーさんの助けが必要にあるケースも少なくありません。
脳梗塞の治療は発症から経過した時間によって異なります。
発症から治療までが早ければ早いほど後遺症がなく、治りやすくなります。
入院日数と手術
脳血管疾患は症状によって入院日数が変わっています。
例えば、軽度の脳梗塞の入院日数は10日から14日。軽症の場合は点滴後に退院で、手術がない場合もあります。
また最近では、脳血管内手術という頭を切らない手術も増えてきています。
入院日数はこちらのサイトが参考になったので、載せておきます。
脳卒中と生活習慣
脳卒中は、生活習慣と非常に結びつきが大きい病気です。
例えば、高血圧や脂質異常症や喫煙が積み重なることで、リスクが高まります。
心疾患同様に、生活習慣の改善の必要性を感じました。
最後に
心疾患同様に、生活習慣との関連が非常に大きいことが分かりました。
脳血管疾患では、発症してからすぐに治療できたかどうかで治療や回復までの期間が変わってくるのは大きな特徴でした。
再発率が高かったり、発症後に障害が残ったりと、一度完治したら終わりの病気ではなく、長く付き合っていく病気でした。
ここまで、がん、心疾患、脳血管疾患を見てきました。
次回は、これらのリスクヘッジとして保険はどんなものがあるのかを整理していければと思います。
このシリーズの最後までお付き合い頂けると幸いです。