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【徒然草考:第九十六段】マムシにメナモミ
徒然草を読み解きつつ人生のたしなみを学びなおす「徒然草考」。
第九十六段をお届けします。
第九十六段:マムシにメナモミ
原文
※古文体が苦手な方は読み飛ばして現代語訳におすすみください。
めなもみといふ草あり。
くちばみに螫さされたる人、かの草を揉もみて付けぬれば、即すなはち癒いゆとなん。
見知しりて置おくべし。
めなもみ:薬草の一種。
くちばみ:マムシ。
現代語訳
※著者の個人的な解釈による現代語訳です。
メナモミという薬草があります。
マムシに噛まれた人が、この草を揉んで患部にすり込めば一発で治るといいます。
実物を見て知っておくと、いざという時に役立ちます。
メナモミの効能
第九十六段では、マムシの猛毒に効く自然の解毒剤「メナモミ」を紹介しています。
メナモミは弥生時代に中国から渡来したといわれています。
平安時代以前の文献にも記載されている古くから利用されてきた薬草です。
現在は日本全土に分布していて、9月頃に花を咲かせます。
ご近所で探してみると見つかるかもです。
主な薬効として、食べたり飲んだりすると風邪、リウマチ、中風、動脈硬化、脳溢血の予防に効果があることが知られています。
また、脳卒中の後遺症で半身不随やしびれがみられる場合などにも用いられたそうです。
メナモミの薬効や利用法は次のとおりです。
生葉を毒蛇、毒虫、ハチなどの傷に外用する。
乾燥した葉を煎じて飲むと、風邪、できもの、中風、動脈硬化、脳溢血の予防に効果がある。
腫れものに煎服する。
代謝をよくすると同時に活性酸素を除去する作用があるため、美肌効果が期待できる。
飛騨産のメナモミを焙煎したお茶が人気だそうです。
スムージーのレシピもあります。
マムシに噛まれることは、たぶん無さそうですが、身体に良さそうなので、一度、試してみようかな。
終わりに
お付き合いいただきありがとうございました。
徒然草を題材に、あれこれ考えてみることは実におもしろいですね。
徒然草を読んであれこれ考えてみたいという方におすすめの書籍をご紹介させていただきます。
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最後までご覧いただき、誠にありがとうございました。
こちらの情報がお役に立ちましたらうれしいです。
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