【徒然草考:第十八段】いにしえのミニマリストからの学び
徒然草を読み解きつつ人生のたしなみを学びなおす「徒然草考」。
第十八段をお届けします。
第十ハ段:いにしえのミニマリストからの学び原文
※古文体が苦手な方は読み飛ばして現代語訳におすすみください。
人は、己れをつゞまやかにし、奢を退けて、財を持たず、世を貪らざらんぞ、いみじかるべき。
昔より、賢き人の富めるは稀なり。
唐土に許由といひける人は、さらに、身にしたがへる貯へもなくて、水をも手して捧て飲みけるを見て、なりひさこといふ物を人の得させたりければ、ある時、木の枝に懸け